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「優先席警察」の暴走に議論紛糾…漫画家・倉田真由美の夫もがんを患いながら「あんたが座る席じゃない」

エンタメ・アイドル 投稿日:2023.11.27 17:35FLASH編集部

「優先席警察」の暴走に議論紛糾…漫画家・倉田真由美の夫もがんを患いながら「あんたが座る席じゃない」

倉田真由美氏

 

 SNS上に、バス優先席に座っている女性の写真とともに《妊婦でもない、高齢者でもない、障害者でもない、ケガ人でもないのに優先席に座ってる、頭、悪いんじゃない、優先席はなんのための席か、わからないのかな?》とのコメントがアップされて、論争になっている。

 

「ほかにも、サラリーマン風の男性が優先席に座っている写真に『若いのに、優先席に座る』といったコメントがつけられているものもあります。いま、SNSでは『優先席警察』ともいえる暴走気味の現象が起きています」(週刊誌記者)

 

 

 もちろん「優先」席なので、空席のときは一般客も利用することはできる。東武バス(本社・東京)のホームページにも「ご年配の方、妊産婦の方、乳幼児をお連れの方、体の不自由な方などがいらっしゃいましたら、席をお譲りください」と書かれており、「譲る」ことが前提の席となっている。

 

 そのため、SNSには、バスドライバーを名乗る人たちが《そこは優先席であって、専用席ではないですから、問題ありません。むしろそうやって盗撮してネットにあげてるあなたの方が問題です》《優先席は一般の方でも座って大丈夫な席です。ただ、障害を持ってる方や妊婦さんケガしてる方が来たら優先して譲ってあげてください、という席です。認識が違いますので座っている方は悪くありません。ご理解お願い致します》と書き込んでいた。

 

 もちろん、見た目ではわからない障害を持つ乗客もいる。都バスなどを運営する東京都交通局のホームページには《バスに乗車して、空いている優先席に座ると、知らない人に注意されたことがありました。私は聴覚に障害があるため、注意されましたが内容が分かりませんでした》というコメントがあった。この乗客は、赤色の「ヘルプカード」を携帯していなかったそうだ。

 

 漫画家倉田真由美氏も11月3日、自身のX(旧Twitter)で、ステージ4のすい臓がんと戦う夫で映画プロデューサーの叶井俊太郎氏が、優先席で高齢者から言われた言葉をつづっている。

 

《先日、夫が貧血気味で優先席に座っていたら、高齢者に咎められたそうだ。「ここはあんたが座る席じゃないよ」》とあり、叶井氏は苦しかったが、黙って席を立ったという。

 

《優先席に座る人は健常そうに見えてもそうじゃない場合もある。若そうに見える、健康そうに見えるだけで「けしからん」と決めつけるのは本当にやめてほしい。自分の病気のことを人前で言いたくない人だっているんだから》と、倉田さんは思いを記している。

 

 わかもと製薬株式会社が、2023年9月に「優先席」について、約2000名にアンケートをおこなっている。「電車に乗った際に、優先席に座ることがあるか」の設問には、およそ3分の2にあたる66.9%が「座ることがある」と回答。その理由については「その席(優先席)を必要とする人がいたら譲るつもりで座るから」が618名、「席が空いているのに立っていると邪魔になるから」が501名、「高齢だから」が353名、「その席しか空いてないから」が347名、「疲れているから」が306名(複数回答)の順だった。

 

 逆にいえば、3分の1は優先席には座らないということだ。正解のない問題だけに、難しい。

( SmartFLASH )

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