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村主章枝、映画プロデューサー転身で映画賞8部門受賞「湖の妖怪役で俳優デビューも(笑)」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.12.06 06:00 最終更新日:2023.12.06 06:00

村主章枝、映画プロデューサー転身で映画賞8部門受賞「湖の妖怪役で俳優デビューも(笑)」

「スケートの経験が、映画の仕事にもつながっていると思います」(写真・福田ヨシツグ)

 

「軽いノリで始めたら……ある意味、スケート以上の大変さでした」

 

 そう苦笑するのは、ソルトレークシティー、トリノ冬季五輪で2大会連続入賞するなど、2000年代から2010年代前半にかけて活躍したフィギュアスケーターの村主章枝(42)。

 

 現在は、米・ラスベガスを拠点に、フィギュアコーチ、振付師のほか、なんと映画プロデューサーとしても活動しているという。

 

 

「2018年にトロントからラスベガスに移住したのを機に、選手時代からの夢だったアイスショーをやるために撮影チームを集めたんです。ところが、コロナ禍でショーができなくなり、チームから『映画を作りたい』という話が出て。じゃあ、やってみようと」

 

 これまでに制作した映画は短編が6本、長編が2本。このうち、短編歴史ファンタジー『Son of Sheba』は、2020年の「インディペンデント・ショーツ・アワード」で、最優秀ファンタジー賞など4賞を受賞、「国際インディペンデント・フィルム・アワード」でも最優秀作曲賞など4賞を受賞したほか、3つの映画祭でも各部門にノミネートされた。

 

「プロデューサーとして大成功? とんでもない! 全然です。受賞作は長編用の脚本でしたが、まずは自分たちができるところから始めようと、短編化したうえで制作したものなんですよ」

 

 村主は今、2人のパートナーと映画制作会社「MonkeY Teer Entertainment」を共同経営し、これまでの作品はすべて3人で実費を出資し合って制作しているという。

 

「短編作品だと、制作費は1000万円弱ぐらい。機材に数百万円、カメラレンズに50万円とかかかるので、ずっとマイナスで……。いつになったら回収できるんだろうと思っています(笑)」

 

 今年は、ホラー映画とコメディドラマの長編2本を撮影。

 

「ホラー作品『Goon of the Lagoon』(2024年に米国公開・全世界配信予定)は、9月にミズーリ州の湖のそばのコテージを借りて、3週間で撮影しました。若者4人が休暇中に遊びに来ると、湖に棲む妖怪に囚われ、事件が起きていく――というストーリーです。じつは私、この作品で俳優デビューしたんですよ」

 

 現役時代はその表現力から “氷上の女優” と評された村主。もしや、いきなりヒロインに!?

 

「まさか! 私が演じたのは湖の妖怪です(笑)。シリコンのマスクをつけて水中で動いたり、湖に飛び込んだりするのは役者さんには危険だと、私がやることになったんです。

 

 でも、監督からは『妖怪なのに、動きが美しすぎる』と注意されて(笑)。フィギュアの癖で、手足がピンときれいに伸びちゃうみたいです」

 

 もともと映画は “一般的なレベル” で好きなだけだったという村主。映画制作に関わるようになり、初めてエンドロールまでしっかりと観るようになったという。

 

「私たちの制作チームは、全員で30人くらい。照明やセットも自分たちで組み立てるし、なんでもやります。撮影現場では急に雨が降ってきたり、機材が壊れたりとか、そんなのばっかり。

 

 でも、スケートをやっていたときも、本番前にケガをしてしまうなど多くのトラブルがありました。それでも、当日までに形にできるよう努力していたので、その経験が映画の仕事にもつながっていると思います」

 

 次に作りたいのはロマンス映画。

 

「自分は今、仕事ばかりだから、映画で大恋愛を描いてみたい(笑)」

 

 そうおどける村主だが、プロデューサーとして構想が尽きることはないようだ。

( 週刊FLASH 2023年12月19日号 )

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