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玉田志織 “鈴木おさむラスト脚本”ドラマを熱演…「国民的美少女コンテスト」以前は容姿にコンプレックスも

エンタメ・アイドル 投稿日:2024.02.03 06:00FLASH編集部

玉田志織 “鈴木おさむラスト脚本”ドラマを熱演…「国民的美少女コンテスト」以前は容姿にコンプレックスも

渋谷のポップアップストアでひと目惚れして購入したという腕時計

 

「『全日本国民的美少女コンテスト』に応募したのは、コンプレックスの塊で、何ひとつ自信を持てるものがなかった自分を変えてみたかったからです」

 

 応募総数8万150通の中から、審査員特別賞を受賞。デビュー後は「19代目ユニチカマスコットガール」「第90回選抜高等学校野球大会」のセンバツ応援イメージキャラクターに選ばれるなど、まさに美少女の人生を絵に描いたような玉田志織(21)の口から飛び出したのは、意外すぎる告白だった。

 

 

「小さいころからとにかく自信がなくて、顔も体もすべてがコンプレックス。なんで私はかわいくないんだろう? なんで太っているんだろう?と、ず~~~~っと、悩んでいました(苦笑)」

 

《青春とは奇妙なものだ。外部は赤く輝いているが、内部では何も感じられないのだ》

 

 とは、フランスの哲学者ジャン=ポール・サルトルの言葉だが、玉田も自身の才能に気づかず、自信が持てるものを探していた。

 

「コンテストに応募したのも、『だったら、オーディションを受けてみたら』という母のひと言がきっかけでした。残れたらいいなという気持ちと、無理だよなという諦めが半分半分で。だから、ファイナリストの21人に入れたときは、ものすごく嬉しくて。記念と自分へのご褒美を兼ねて買ったのが、この時計です」

 

 ちょっとはにかみながら見せてくれたのが、今回のヒソモノ。渋谷のポップアップストアで、通りすがりにひと目惚れしたという腕時計だ。

 

「文字盤はシンプルなんですけど、ベルトがすごく変わっていて。色も形もいろいろな種類のものがあって、自分で自由にカスタマイズできるんです。見た瞬間“これ欲しい”と思ってお店の人と話をしたら『日本ではここでしか買えません』と言われて。その瞬間、“欲しい”が“絶対に欲しい”に変わりました(笑)」

 

“これが最後のひとつです”とか“チャンスは今日だけです”という言葉にものすごく弱いという玉田は、「人と被るのが嫌なんですよね」と苦笑いを浮かべる。

 

「小学生のときに気に入っていた筆箱も、私だけ変わっていて。友達には『そんなへんな筆箱、どこで売ってるの!?』とか『よくそんなへんな筆箱見つけてきたね』とか言われていました(笑)」

 

 洋服を選ぶときも同じだ。

 

「Tシャツ1枚でも、こだわるのは形です。変わっているから好きなのか、私自身の趣味嗜好が変わっているからへんな形のものに惹かれるのか!? そこはビミョーなんですが……そこは大事なポイントです。で、そういうものって誰も買わないので、安くなっていることが多いんです」

 

 そんな玉田が今、心を痛めているのが、元日に発生した能登半島地震。仙台で生まれ育った玉田は「緊急地震速報の音を聞くと、9歳で体験した3・11(東日本大震災)の記憶が頭の中に浮かんでくるんです」と、顔を歪めた。

 

「被災された方々に向けて何か言葉を発信しようとスマホを手に取ったんですが、言葉が見つからなくて……」

 

 現実を見ないと乗り越えられない。でも、現実だけを見ていると足がすくんで一歩も前に進めなくなる。大震災で祖父母を亡くした玉田は、それでも顔を上げ前を向いた。

 

「当時、怖いし、不安なんですけど、ちょっとしたことで、クスッと笑い合った記憶もあるんです。あのときの私と同じ立場にいる方に、今どんな言葉をかけたらいいのか……」

 

 何もできない自分に、情けなさと怒りが込み上げてきたという。そのなかで、ひとつ決めたのは――。

 

「やりたいことができる環境にいることに感謝して、今自分ができることを全力でやること。やり続けることです」

 

 そうキッパリと言い切った玉田が2024年冒頭に挑んだのは、3月での引退を発表した鈴木おさむにとって、最後の地上波連ドラ脚本となる『離婚しない男ーサレ夫と悪嫁の騙し愛ー』(テレビ朝日系)だ。

 

「私が演じる森野千里は、謎の多い芸能事務所のスタッフで、玉田志織史上いちばん難しくて、最高に魅力的な女のコ。憧れていたおさむさんワールドにどっぷりとハマりながら、楽しく全力で演じさせていただきました」

 

 笑みを浮かべたその顔には、不安もコンプレックスもない。一人の女優として、やるべきことを見つけたという自信が感じられた。

 

「自分でも、ちょっと変われたかなと思うのは、いろいろな方から、“お芝居はキャッチボールなんだよ”と教えていただいてからです。以前は、頭の中で役を作りすぎて、柔軟に対応することができなかったのですが、今はどんなボールが飛んできても、きちんとキャッチして、それを自分の中で消化し、理解してから投げ返すことができるようになったかなと思います。まだまだですけど(笑)」

 

 苦く苦しかった記憶も、心の痛みも、人の優しさも知っている玉田志織に大注目だ。

 

たまだしおり
2002年2月20日生まれ 宮城県出身 2017年オスカープロモーション主催の「第15回全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞に選出。同年、19代目となる「ユニチカマスコットガール」に選ばれ、2019年『私のおじさん~WATAOJI~』(テレビ朝日系)で女優デビュー。2022年から「ユニチカアンバサダー」を務めるなど、テレビ、映画、舞台、CMなど、幅広い分野で活躍中

 

写真・中村 功 取材&文・工藤菊香

( 週刊FLASH 2024年2月13日号 )

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