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【達人がすすめる冬ドラマ】40~50代の男が見るべきは権力闘争あふれる『光る君へ』&うるっとくる『春になったら』

エンタメ・アイドル 投稿日:2024.02.04 06:00FLASH編集部

【達人がすすめる冬ドラマ】40~50代の男が見るべきは権力闘争あふれる『光る君へ』&うるっとくる『春になったら』

『春になったら』で主演の奈緒

 

 2024年がスタートして早くも1カ月。各局の冬ドラマでは、大物俳優たちの演技に注目が集まっている。深夜枠が拡大され、作品数が激増している昨今、「FLASH」読者が見るべき作品は――。ドラマのプロ3人に評価を聞いた。

 

 まずは、紫式部の生涯を描く大河ドラマ『光る君へ』(NHK)。謎に包まれた紫式部(幼名・まひろ)を吉高由里子が演じる。

 

 

「子供時代のまひろが、初回で『私は帝の血を引く娘だから』と口にしましたが、ヒロインが初回から嘘をつく大河なんてないですよ」と笑うのは、舞台作家でコラムニストのペリー荻野氏。

 

「平然と嘘をつく複雑さを見せながら、チャーミングに見えるところは、吉高さんの特権です。ラブストーリーを予想している方が多いかもしれませんが、いま流行りの “派閥争い” の様子が描かれており、会社勤めの男性にも楽しめると思います」(ペリー氏)

 

 いまや “常勝ドラマ枠” になった日曜劇場は、『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(TBS系)。天才指揮者(西島秀俊・52)が、ある事件を機に父を嫌い音楽を拒絶する娘(芦田愛菜・19)との絆と人生を再生していく物語だ。

 

 元NHK局員でメディアアナリストの鈴木祐司氏は「今期のドラマのなかでは圧勝です」と太鼓判を押す。

 

「視聴率計測サービス『TVAL』のデータを分析すると、テレビドラマ好きの40~50代の男性視聴率は12.7%で、大河の約2倍と、抜群の支持を得ています。おそらくこの世代は、家庭を顧みずに仕事に没頭してきた人が多いはず。『父と娘が険悪な関係を修復していく』というストーリーが、そんな男性の心を掴んでいるのでしょう(笑)」

 

 一方、40~50代男性視聴率が4.9%と惨敗しているのが、『春になったら』(フジテレビ系)。奈緒が3カ月後に結婚する娘を、そして今作で24年ぶりに連ドラ主演を務める木梨憲武が、余命3カ月の父親を演じているのだが……。ドラマのノベライズや評論を多く手がける木俣冬氏、ペリー氏は「『FLASH』世代には刺さるはず」と推す。

 

「木梨さんが、余命3カ月という重い役を、おもしろく軽やかに演じています。作風は女性に向いているように思いますが、じつは “木梨世代” の男性がこっそり見て、うるっとしてしまう作品だと感じました。奈緒さんも、父に同情はしながらも『結婚をやめます』とは言わない、したたかな感じがいいですね」(ペリー氏)

 

 フジテレビの看板「月9」は永野芽郁、山田裕貴(33)主演の『君が心をくれたから』。かつて、互いに思いを寄せた相手が再会を果たしたが、彼が事故に遭ってしまうという “重め” な幕開けだ。

 

「永野さんは、肩を落としてシュンとした姿がかわいく映りますね。愛する人のためにはどんな犠牲もいとわないという、献身的で健気な女性を好演しています」(木俣氏)

 

 二階堂ふみ演じるチョコレートショップ社長と、チェ・ジョンヒョプ(30)演じる韓国人留学生との恋を描くのは『Eye Love You』(TBS系)。

 

「韓流と日本ドラマのいいとこどりで、韓流初心者でも入りやすい」(ペリー氏)と高評価。木俣氏もこう語る。

 

「二階堂さんは控えめで、相手に寄り添う演技がとても上手。彼女が出演している恋愛ドラマは安心して見られます。日本人女性が韓国人男性と恋に落ちるという設定はこれまでなかった。今後を占う一作かもしれません」

 

 お笑いトリオ、3時のヒロインの福田麻貴が、婚活女子役で初主演に抜擢された『婚活1000本ノック』(フジテレビ系)も話題だ。

 

「男と女の本音がぶつかりあって、上質なコメディになっています。今後、主人公はいろいろなタイプの男性と “婚活” で出会っていくと思うので、男性が見たら、女性の “本性” がわかるかもしれませんね(笑)」(ペリー氏)

 

 鈴木氏が、一部の層に特化して支持を集めていると話すのが、櫻井翔(42)主演の『新空港占拠』(日本テレビ系)だ。『大病院占拠』の続編で、仮面を被った謎の集団に空港を占拠される、サスペンスだ。

 

「40~50代女性、Z世代、女子高生の視聴率が突出している。この数字は、母親が子供の趣味を知りたい、共有したいという気持ちの表われでしょう。ファミリー層を狙った日テレの “企画勝ち” ですね。逆に40~50代男性の数字はよくないですが、それは想定のうちでしょう」(鈴木氏)

 

 木俣氏が特に40~50代男性に推すのが『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(東海テレビ・フジテレビ系)だ。腐女子の娘、引きこもりの息子を持つ “昭和生まれおじさん” の主人公を原田泰造(53)が演じる。

 

「価値観が違いすぎる若者だらけのなかで、主人公が刺激を受けていきます。原田さんがユーモラスに演じているので、説教臭さがなく見やすい。

 

 あと、深夜枠では『#居酒屋新幹線2』(MBS・TBS系)。眞島秀和さん(47)演じる損保会社のサラリーマンが、出張帰りの新幹線で思いっきり飲み食いを楽しむグルメドラマ。出張帰りのご参考にぜひ」

 

 女優で選ぶか、題材で選ぶか……始まったばかりの冬ドラマ前線に乗るのは、まだ遅くない!

 

写真・本誌写真部

( 週刊FLASH 2024年2月13日号 )

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