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坂本冬美の『モゴモゴ交友録』香西かおりさんーー女性演歌歌手の酒豪番付があったら、横綱間違いなし!

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.02.24 06:00 最終更新日:2024.02.24 06:00

坂本冬美の『モゴモゴ交友録』香西かおりさんーー女性演歌歌手の酒豪番付があったら、横綱間違いなし!

坂本冬美、香西かおり

 

“三人娘” と称された大先輩、美空ひばりさん、江利チエミさん、雪村いづみさんには遠く及びませんが、夏ちゃん(伍代夏子)、あやちゃん(藤あや子)、わたしに、 “かおりん” 香西かおりさんを加えた4人が、『艶歌四人姫!』(BSフジ)という素敵なタイトルの歌番組を始めさせていただいたのは、9年前ほど前のことです。わたしが姫? 何かの間違いじゃ……と思わなくもありませんが、モゴモゴモゴ(苦笑)。

 

 年齢は、夏ちゃんとあやちゃんが同じで、かおりんが2個下。わたしは、さらにかおりんの4個下と、4人のなかではいちばんのピチピチですが(笑)、デビューはほぼ一緒です。

 

 わたしと、夏ちゃんが伍代夏子の名前で再デビューしたのが1987年。かおりんは1988年で、あやちゃんが、藤あや子に名前を変えたのが1989年。いわば、同じ時代を生きてきた強い絆で結ばれた4人です。

 

 

 性格は……わたしも含め、4人が4人とも、

 

ーーわたしがいちばんフツーだから!

 

 と、自慢げに胸を反(そ)らしますが、もちろんそんなことはありません。矢印の方向はそれぞれ違っても、みんなそれぞれにヘンです。

 

 かおりんの場合は、いつでもどこでも誰とでも、すぐに仲よくなれちゃう。これはもう、特技といってもいいほどです。

 

 団体主催の貸し切りコンサートの場合、こちらとしては呼んでいただいたという気持ちがあるので当然、主催者の方には気を遣います。同時に、主催者の方たちも気を遣ってくださるので、なんともいえない空気になることがままあります。

 

 でも、かおりんにはそれがない。気がつくと、皆さんの輪の中にちゃっかり収まり、ハハハハハッと大きな口を開けて笑いながら、世間話に興じているのです。さすが、かおりん。フットワークも軽いし、肩肘を張ることもないし、かおりんはいつだって自然体。わたしは、そんなかおりんが大好きです。

 

「チケット買って観に来ちゃった」

 

 と、お土産のお弁当を手にふらりと会場にやって来るかおりんも、本当に美味しいものをいっぱい知っていて、こっそりお取り寄せしているかおりんも、お酒をどれだけ呑んでも顔色ひとつ変えない、女性演歌歌手の酒豪番付があったら、洋子ちゃん(長山洋子)と東西の横綱間違いなしのかおりんも、全部大好きです。

 

 三者三様ではなく、四者四様。テレビ収録を前に「あー、緊張してきちゃった。どうしよう?」と大騒ぎするわたしの横で、「あなたはいいわよねぇ。そうやって、緊張しているって口に出せるんだから。わたしは思っていても、口に出せない人だから」と、いつもの顔でボソッと本音を覗かせるのが夏ちゃん。

 

 ガハハハと笑っていた次の瞬間、自分の世界にスーッと入っていけるのがあやちゃんで、いつでも平常心なのがかおりん。本人は「え~~~っ、そんなことないよぉ。私だって緊張するんだからぁ」と、口の先を尖らせるかもしれませんが(笑)。

 

 4人のなかで、「日本レコード大賞」を受賞したことがあるのも、かおりんだけです。市川睦月というペンネームを持つ久世光彦さんが作詞、玉置浩二さんが作曲した『無言坂』は、かおりんだからこそ歌える、かおりんにしか歌えない、とっても素敵な歌です。

 

 性格からふだんの生活まで、知り尽くしている4人だから、今さら気取ってもしようがない。これまでも、そしてこれからも、気ままにあけっぴろげに、長~いおつき合いをしていきましょうね。

 

さかもとふゆみ
1967 年3月30日生まれ 和歌山県出身『祝い酒』『夜桜お七』『また君に恋してる』『ブッダのように私は死んだ』など幅広いジャンルの代表曲を持つ。現在、著書『坂本冬美のモゴモゴモゴ』(小社刊)が発売中!

 

写真・中村 功
取材&文・工藤 晋

( 週刊FLASH 2024年3月5日号 )

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