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坂本冬美、高見沢俊彦から「奇跡の声」と褒められ舞い上がる…話のスケールが大きすぎてついにリアクション不能に【ド緊張対談】

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.03.30 06:00 最終更新日:2024.03.30 06:00

坂本冬美、高見沢俊彦から「奇跡の声」と褒められ舞い上がる…話のスケールが大きすぎてついにリアクション不能に【ド緊張対談】

高見沢俊彦と久し振りの “共演” に「緊張します!」と話した坂本冬美(写真・飯田かずな)

 

 今回のゲストはなんと……THE ALFEE(ジ・アルフィー)の “王子” こと、高見沢俊彦(69)! モゴモゴSPECIAL対談史上初となる先輩アーティストの登場に、我らが冬美姐さんもさすがに緊張気味。どうなる坂本冬美!? どうする坂本冬美?

 

 

坂本 編集の方から、高見沢さんからOKをいただきましたとお聞きしたときは、嘘でしょう? と耳を疑いましたが、本当においでいただけるとは……びっくりです。

 

高見沢 冬美さんからオファーをいただいて断わる人はいないでしょう。

 

坂本 とんでもない。いきなり、そんな嬉しいことを言わないでください。高見沢さんにお会いするというので、朝からず〜〜〜〜っと、緊張しているんですから(苦笑)。

 

高見沢 マジで!?

 

坂本 高見沢さんといえば、アルフィー。アルフィーといえば、学生時代に聴いていた『メリーアン』『星空のディスタンス』など、大ヒット曲を数多く持っていらっしゃる大先輩ですからね。緊張するなというほうが無理です。

 

高見沢 そういう冬美さんも、デビューして――。

 

坂本 38年です。アルフィーは、2024年で50周年ですよね。

 

高見沢 そう。2023年が結成50周年で、今年がデビュー50周年です。

 

坂本 結成した翌年にデビューされたんですね。

 

高見沢 僕と桜井(賢)は高校も一緒なんだけど、坂崎(幸之助)とは大学で一緒になって。10代で知り合って、20歳でデビューして、2024年が50年だから70歳。古希ですよ、古希(笑)。

 

坂本 とてもそうは見えません。髪の毛もツヤツヤされていますし、ステージに立っている高見沢さんは、エネルギーの塊です。

 

高見沢 髪の毛は母の遺伝ですね。母親に感謝です。

 

坂本 高見沢さん、桜井さん、坂崎さんは、まったく違うタイプの3人ですが、立ち位置というか、関係性は結成時からずっと同じなんですか。

 

高見沢 変わらないですねぇ。ある意味、幼稚な関係というか(苦笑)。

 

坂本 外から拝見していても、3人はすごく仲がいいですもんね。

 

高見沢 よく、そう言われるんですけどね。ひとつだけ確かなのは、3人の関係性が変わっていないということ。要するに、3人とも学生時代のまんまです(笑)。

 

坂本 アルフィーは、デビューから一気に頂点まで駆け上がったんですか?

 

高見沢 とんでもない。いきなりデビュー曲『あばれ太鼓』がヒットした冬美さんとは違いますから。

 

坂本 いや、あの……わたしのことは……モゴモゴモゴ。

 

高見沢 『メリーアン』がヒットしたのが1983年。それまでの約9年間は、研ナオコさんや由紀さおりさん、かまやつひろしさんのバックをやって、食いつないでいた感じです。

 

■若いころは小説家に憧れていたんです

 

坂本 高見沢さんと初めてお会いしたのは――。

 

高見沢 いつだろう? ジャンルが違うと、意外なほど接点がないから……。

 

坂本 『また君に恋してる』がヒットした後、2010年6月に出させていただいた『堂本兄弟』(フジテレビ系)だと思うんですけど……。

 

高見沢 そうだ! 堂本バンドをバックに、冬美さんが『夜桜お七』を歌って。あのとき、初めて冬美さんの歌声を聴いたんだけど、なんだこの声は!? と驚いたんですよ。一瞬で、心を奪われました。

 

坂本 半分お世辞でも、高見沢さんにそう言っていただけるのは、歌手冥利に尽きます。

 

高見沢 しかも『夜桜お七』という曲が、またカッコいいんですよ。演歌だけど、ロックでもあるという。

 

坂本 和と洋が融合した和製ロックのような。

 

高見沢 そうそうそう。それで、自分でも歌ってみたくなって、カバーしちゃったんですよね。

 

坂本 演歌でも、ロックでもなく――。

 

高見沢 超メタル・アレンジで(笑)。

 

坂本 ミュージックビデオで纏われたお着物が、また素敵でした。袖を通すことができたら、一生の自慢になるという久保田一竹さんのお着物ですからね。

 

高見沢 冬美さんのようにうまくは歌えないから、勢いでわ〜っと歌って、後は衣装で誤魔化すみたいな(笑)。

 

坂本 先輩に向かって失礼ですが、学生時代に聴いていたあの高音がそのままだったのには本当に驚きましたし、圧倒されました。高見沢さんに歌っていただいたことで、『夜桜お七』に新しい命が吹き込まれたような気がします。

 

高見沢 いや、いや、いや。『あばれ太鼓』『夜桜お七』『また君に恋してる』……冬美さんの歌は、全部違う声じゃないですか。それって、本当に稀有なことですからね。

 

坂本 褒められ慣れていないので、ストレートに褒められると照れちゃいます(苦笑)。

 

高見沢 桑田(佳祐)くんが作った『ブッダのように私は死んだ』もカッコいいしね。あの怖い詞をきっちり表現できるのは、もう「奇跡の声」としか言いようがありません。

 

坂本 励みになるお言葉ありがとうございます。前に一度、『MUSIC FAIR』(2012年7月14日フジテレビ系で放送)で、MIYAVIさんと3人で演らせていただいたことがあったじゃないですか。

 

高見沢 演りましたね、3人で。エレキとアコギと冬美さんの声だけで。

 

坂本 うまく音が取れなくて、酷い歌になってしまったんですけど、もうめちゃくちゃカッコよくて……。機会があったら、ぜひまた演らせていただきたいと、ず〜~~っと思っていたんです。

 

高見沢 演りましょう!

 

坂本 デビュー50周年の今年、何本くらいステージに立たれる予定ですか。

 

高見沢 春に30本で、夏はフェスなど大きなところで何本かやって、秋にまた30本くらい。コロナ禍を除くと、もう何十年も同じです。

 

坂本 それだけ演って、喉は大丈夫なんですか?

 

高見沢 10年ほど前に壊しちゃって。勤続疲労ですね。若いころはどんなにシャウトしても、浴びるほどお酒を飲んでも大丈夫だったんですけどね。

 

坂本 浴びるほど、ですか。

 

高見沢 ライブ中、ピックがなくなったから「ピック、ピック!」と叫んだら、何を勘違いしたのかスタッフが缶ビールを持ってきちゃって(笑)。

 

坂本 当然お飲みになった?

 

高見沢 もちろんです(笑)。で、ビールを飲むのを見たお客さんが大喜びするみたいなね。そういう時代でしたから。

 

坂本 で、今でもお酒は飲まれるんですか?

 

高見沢 今は、Takamiyワインを嗜む程度です。じつは僕、サンマリノ共和国からナイトの称号をいただいているんですけど、どういうわけかぶどう畑がついてきて。そこで造っているワインです。

 

坂本 え〜〜〜〜〜っ!? スケールが大きすぎて、どういうリアクションをすればいいのか困っちゃいます。

 

高見沢 すみません。こんな話になってしまって(苦笑)。冬美さん、お酒は?

 

坂本 わたしも好きなほうですが、さすがに量は減ってきました。ただ、お酒がなかったら寂しい人生じゃないかなと思っています。

 

高見沢 僕は飲まなくなって、頭がスッキリした感じです。

 

坂本 そのスッキリした頭で曲を作ったり、小説を書かれたりしているんですね。

 

高見沢 僕は若いころ、ミュージシャンより小説家に憧れていたんですよ。一度はその夢を諦めたんですけど、還暦を過ぎてから出版社の方に背中を押されて――。

 

■ゴジラギターなど570本ほど倉庫に収集

 

坂本 現在、出版されているのは『音叉』『秘める恋、守る愛』『特撮家族』の3作品。小説を書く作業と音楽を作る作業というのは、まるで別物なんですか?

 

高見沢 音楽脳と小説脳は、まったく違いましたね。でも不思議なことに、小説を書くようになってから、詞を書くのが楽になって。前はメロディー先行じゃないと書けなかったのに、今は詞が先行でも大丈夫になりました。

 

坂本 音楽、小説があって、ゴジラグッズも収集されていて……。さらに、ギターも相当な数をコレクションされているんですよね?

 

高見沢 3人で倉庫を借りて、そこに預けているんですけど、ゴジラギター、エンジェルギター、ドラえもんギターなどの世界にひとつしかない特注のギターからビンテージものまで、全部含めると570本くらいかな。

 

坂本 3人で?

 

高見沢 いえ、僕一人で。アホですよね(苦笑)。

 

坂本 それだけあると、ステージでどのギターを使うか、迷っちゃいそうです。

 

高見沢 それは大丈夫です。でも、コロナ禍のときは予定が全部飛んじゃって、配信ライブのためにお客さんがいないステージで演奏したとき、初めてギターが重いと感じたんですよ。

 

坂本 わかる気がします。お客さんの反応が、拍手が、温かい声が、わたしたちのパワーになりますからね。

 

高見沢 まだコロナは完全に収束してはいないけど、声が出せるようになって、お客さんが戻ってきてくれて。「うおーっ」という歓声を聞いたとき、あらためて “あぁ、僕らのいるところはここなんだ” と思いました。

 

坂本 今年がデビュー50周年。その先に見えているものはありますか。

 

高見沢 まず、今年を乗り切ってからですね。この先50年というのはどう考えても無理ですから(笑)、3人で行けるところまで行けたらいいなぁと。冬美さんともまた一緒にやりたいし。

 

坂本 ぜひ、よろしくお願いします!

 

たかみざわとしひこ
1954年4月17日生まれ 埼玉県出身 1973年に、坂崎幸之助とTHE ALFEEを結成。翌1974年にデビュー。『メリーアン』『星空のディスタンス』を始め、数々のヒット曲を生み出し続け、2024年デビュー50周年を迎えた。

 

さかもとふゆみ
1967年3月30日生まれ 和歌山県出身 『祝い酒』『夜桜お七』『また君に恋してる』『ブッダのように私は死んだ』など幅広いジャンルの代表曲を持つ。著書に『坂本冬美のモゴモゴモゴ』。現在、最新シングル『ほろ酔い満月』が発売中

 

写真・飯田かずな
取材&文・工藤晋
スタイリスト・熊谷章子(高見沢)、小泉美智子(坂本)
ヘアメイク・野原ゆかり(高見沢)、岡崎じゅん(坂本)
衣装協力・kiryuyrik(キリュウキリュウ・高見沢)、ワンピース・wmg.、レースブラウス・sakayori.ネックレス&バングル・MELLERIO(坂本)

( 週刊FLASH 2024年4月9日号 )

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