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大手広告代理店のCM料金表を入手!『さんま御殿』『Mステ』は20年間で半額、下げ幅最大の70%ダウンは伝統枠
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.05.23 06:00 最終更新日:2024.06.13 10:04
「20年という年月を経て、テレビ局のすべての指針であった『視聴率』が、ざっくり言って『半分』になっている印象です」(広告代理店担当者、以下同)
テレビ局の収益の柱である、スポンサーから得られるCM料金は、番組の視聴率をベースにして決められている。本誌は、大手広告代理店が制作した2004年と2024年のCM料金表を入手。比較してみると、この20年間で“底が抜けた”といえるほど暴落していることが判明した。
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「この数字は、テレビが視聴者や消費者に及ぼす影響力も、2004年とくらべて“半減”してしまったことを意味します」
2004年といえば、全日・ゴールデン・プライムで、フジテレビが年間視聴率三冠を達成した年にあたる。その象徴である「月9ドラマ」の広告料は、1100万円(30秒換算)と他局を圧倒していた。
「『月9』は超人気のコンテンツだったので、満稿(スポンサー枠が埋まること)なのはもちろん、出稿を希望するクライアントを、すべて断わっていた状況でした。それが、今ではCM料金をダンピングしても空き枠が生じ、スポットCM(局の自由選択でランダムに流すCM)で埋めることもあるほどです」
『踊る!さんま御殿!!』や『ミュージックステーション』、放送時間帯が変わったとはいえ、『ビートたけしのTVタックル』といった“ビッグ3”の番組も、CM料金は半減している。ある長寿番組の大手スポンサー担当者がこぼす。
「コロナ禍となる以前から、もう数字が取れていない兆候があったので、ウチとしては何度も撤退を検討していました。それでも続いているのは、長く続いた信頼関係、いや、“腐れ縁”でしょうね。正直、番組が打ち切りになれば、ホッとすると思います」
かつては日立や東芝といったナショナルクライアントがゴールデンの番組を1社提供していたが、今では撤退した。
「一方の報道・情報番組は、放送日によって多数のスポンサーが複雑に入れ替わる体制を取っていますが、それも一時しのぎにすぎません」(前出・代理店担当者)
“惰性”で続く長寿番組は岐路に立たされている。では、タレントのCM契約料金の変遷はどうか。
「20年前に比べても、それほど値崩れしていない印象です」(同前)
当時も今も、上位に君臨するのはスポーツ選手だ。
「タレントと違い、スポーツ選手はオファーしても断わられるケースがあります。過剰に出演することもないので、出てもらえるのは貴重なんです」(別の広告代理店担当者)
その点、20社と契約する大谷翔平は別格扱いだ。ほかの大物タレントはというと、CM料金“半減”の影響をじわりと受け始めている。
「じつは、ほとんどのタレントが、2023年比でほぼ10%のダウン提示をされています。個々のタレントの価値が下がったわけでなく、“適正価格”に落ち着きつつあるのです。もともと、クライアントからは『ギャラが高すぎる』と言われていました。値引きに応じてでも契約を維持したいタレントと、思惑が一致しているのが今なのです」(同前)
3000万円クラスで準一流、5000万円以上で超一流といわれるCM業界。いつまで時代の“最先端”でいられるのだろうか。