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アニメ『僕の妻は感情がない』稲垣好×芹澤優“ミーナ”対談「毎晩添い寝する愛しの相手は…ポメラニアン」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.07.23 06:00 最終更新日:2024.07.23 06:00

アニメ『僕の妻は感情がない』稲垣好×芹澤優“ミーナ”対談「毎晩添い寝する愛しの相手は…ポメラニアン」

写真左から稲垣 好、芹澤 優

 

社畜サラリーマン・小杉タクマと家事ロボット・ミーナの夫婦生活を描いた、心温まる日常ストーリー『僕の妻は感情がない』(TOKYO MXほか)が待望のアニメ化。奇抜な設定ながらも、7月2日に放送を開始し、視聴者の心に癒しを与えている。今回はタクマの妻である家事ロボット・ミーナ役の稲垣好と、その最上位機種であるスーパーミーナを演じる芹澤優が登場。お互いの第一印象から、意外なフェチまでふんだんに語ってもらった。

 

 

──初共演とお伺いしていますが、お二人の第一印象を教えてください。

 

稲垣 私はずっと前から芹澤さんを存じ上げていて、共演させていただく前から「お顔が大好き!」と思っていたんです。

 

芹澤 うれしい!

 

稲垣 会った瞬間、「本当に存在するんだ〜! かわいい!」というのが第一の感想でした。さらに豊永(利行)さんとお話されているところを見て、「めちゃくちゃコミュ強だな!」と思いました。

 

芹澤 コミュ強!? うれしいけど珍しい表現。

 

稲垣 コミュニケーション能力がすごいです! なので、最初はとにかく「陽」の方なのかなという印象を持っていました。私は自分が「陰」の者だと思っているのでまぶしかったです。でも、お話ししていると、もしかしたらこっち側の面もあるのかもしれないと感じることがあり、陰も陽もある素晴らしいお方だと今では思っています。なんでもできてしまうすごい人!だと尊敬しています。

 

芹澤 あはは! ありがとう〜。私は第4話でスーパーミーナとして初登場してからの初共演だったのですが、ミーナちゃんの声を聞いて感動したのが第一にあります。私もミーナちゃんのオーディションを受けていたのですが、そのときから「ミーナちゃんをどう演じるのが正解なのかわからん!」と思っていたので、「これぞ、ミーナちゃんですわ〜!」と興奮しました。

 

稲垣 うれしいです。(照)

 

芹澤 オンエアの音声には少し加工が入っているんですけど、収録の段階からすごく澄んだ綺麗なお声で。ミーナちゃんには表情の変化がないはずなのに、「いま、ミーナちゃん喜んでる!」とか「いま、ちょっと落ち込んだ!?」と妄想できるお芝居をされていて、「すごく器用な役者さんがいらっしゃる!」と思って、普通に尊敬しました!

 

稲垣 とても不安だったので安心できます!

 

芹澤 「声、超綺麗じゃん!」って思って感動していました。

 

稲垣 それで言うと、スーパーミーナさんは本当に芹澤さんにしかできないというぐらいピッタリの役だなと感じています。芹澤さん、そのままといったほどに愛嬌たっぷりで元気でかわいくて、「これだー!」と心の中で叫びました。

 

芹澤 うれしくなっちゃう!

 

──お二人が役を演じるにあたり意識したことや参考にしたことを教えてください。ミーナは機能制限版の家事ロボットで「感情がない」とのことですがいかがでしょう。

 

稲垣 以前レギュラー出演させていただいていた作品がロボットと人間がペアになっているお話だったので、その時の収録を思い返したりしました。以前の作品では、私は人間側で感情表現が豊かなほうだったんです。今回、ロボットを演じることとなり、初めて難しさに気がつきました。「あの時の共演者の方は苦しんでいたんだな」としみじみ思ったり…。

 

あと、参考にしたことでは、AIの音声生成ツールなどをよく聞いていました。そこでAIは口角が上がっているような音でしゃべることに気がついて。明るめのテンションは逆に感情がないように聞こえると思ったんです。なので、ミーナちゃんはもっと口角を下げた音声のイメージを意識しています。ちょっと無愛想に聞こえるけど、でもそこに抑揚があることで「じつは感情があるのでは」と思わせることができるのではないか、と。AIとの違いをちょっと勉強しました。

 

──「絶対に感情を持っている!」ではなく「持っているかも?」と想像させる絶妙な演技の裏にはそのような努力があったのですね。あらためてアニメを見返したくなります。

 

稲垣 ありがとうございます!

 

──スーパーミーナは一見すると表情豊かで感情の起伏に富んだキャラのように見えますが、ロボットでもあるから、それが「感情」と言えるものなのかどうかはまた別なのかも? と思ったりするのですが、芹澤さんの解釈を聞かせてください。

 

芹澤 スーパーミーナちゃんは喜怒哀楽のわかりやすい感情をプログラムとして組み込まれているんじゃないかなと思ったので、感情を作るときは色濃く、わかりやすく、を意識しました。グラデーションみたいな絶妙の感情はあんまり出さずに、喜んでいるとか落ち込んでいるとか、方向性がしっかりわかるように。参考にしていたのは無邪気な子供の姿とか。大人になるとすっごいテンションが上がっていても、「他人もいるし、いま大きい声を出したら迷惑に思われちゃうな…」とかたくさんの思考がある中でその時ベストの行動を選ぶじゃないですか。でも、スーパーミーナちゃんはそうじゃなくて。子供が喜ぶときのなにか突発的な爆発力みたいな。「感情ドバー!」みたいな。「ピン! ピン! ピーン!」みたいな瞬発力(笑)。

 

──擬音でしか表現できない領域のものですね(笑)。

 

芹澤 そうなんですよね。なんか「スコーン!」って感じで、周りからしたら「声でかっ!」みたいな。本当に子供が喜んでいる姿とか、すぐ興味が移り変わる感じとかは、とても参考になりました。

 

稲垣 スーパーミーナさんからは一緒にいるだけで元気がもらえますよね。

 

──では物語上で印象に残っているエピソードはありますか?

 

芹澤 私は第1話でミーナちゃんがタクマに初めて添い寝した翌朝、ミーナちゃんが半目で家事をしているシーン。昨晩の添い寝のときに、真っ暗闇で距離も近かったから「目が怖い」ってタクマに言われたことを気にしての行為だったんですけど、めっちゃかわいくて健気で。すぐに自分の言葉で傷つけたと察して謝るタクマも最高です。誤解が解けた瞬間のミーナちゃんも本当にかわいい!

 

稲垣 タクマさま、素敵な旦那様です。私は結婚指輪をもらう話が好きです。

 

芹澤 そこもかわいかった!

 

稲垣 もう感動してしまって。あそこで初めてミーナちゃんの強い感情が見える気がしたというか。好きという気持ちはわからないけど、なぜかずっと指輪を見てしまうミーナちゃんに「キュン♡」としました。これが好きということなのではないかとミーナちゃんのなかで芽生え始めた瞬間なのかなって思うし、泣けます。

 

──今作は「家事」もキーワードになっている物語ですが、「得意な家事」を教えてください。

 

稲垣 自慢できる得意なものがありまして…。私、鏡とか窓ガラスを拭くのがすごくうまいんです。

 

芹澤 なにそれ助かる!

 

稲垣 シュッシュする洗剤を使わなくても、拭くときの力加減だけで完璧に汚れを落とせます。使うものも、水とタオルとティッシュのみです。

 

芹澤 すごい能力〜!

 

稲垣 ちっちゃいころから拭き掃除のお手伝いをよくしていて身についた特技です!

 

──稲垣さんのご実家は、窓が他の家より輝いているわけですね。目立ちそうですね(笑)。

 

稲垣 はい。ピカピカです。窓拭き特化型家事ロボットです。

 

芹澤 すごすぎてヤバい…。芹澤は料理が得意と言ってしまうと凝ったものを作れそうってなっちゃうので、じゃなくて、「冷蔵庫にあるものでなにを作れるかな?」が得意です。料理って、一食目はその料理を作るための食材を買うけど、徐々にあまり食材たちがどんどん増えてきちゃうじゃないですか。野菜の端っことか。そういうときに、あの料理とコレとお味噌汁と〜って感じでチャチャッと作るのが得意です。家庭料理系!

 

──料理のレパートリーが豊富だから成せる技ですね!

 

芹澤 たしかにそうかも。一時期めっちゃ作っていた時期があって、それこそ1年間以上ずっと毎日ご飯を作っていたので、自然とレパートリーが増えたんだと思います。

 

稲垣 お嫁さんにしたい。

 

芹澤 そうでしょ? 芹澤をお嫁さんにしたいだろうなっていう(笑)。自分で言うなって話ですね。すみません。

 

──さすがスーパーミーナを演じるだけあって芹澤さんの家事能力もハイスペですね。

 

稲垣 さすがですね。やっぱりスーパーミーナさんそのものなんですよ。

 

──では逆に「苦手な家事」はありますか?

 

稲垣 掃除…。やる気を出せばできるのですが、やる気が出るまでが非常に長いので…。いまはソファーの上が服の置き場所になっています(笑)。

 

芹澤 なるよね。わかる! 私は洗濯機の掃除とかメンテナンスが苦手。

 

稲垣 やりたくないです〜。

 

芹澤 掃除機がけとかの毎日やるようなお掃除はできるんですけど、その1カ月に一回必要な掃除機のお掃除とか、冷蔵庫の中のお掃除とかが本当にイヤで、気づいたら3カ月が経っていることもざらですね…。

 

──苦手なものがあるのを聞けるとちょっと安心しますね(笑)。ちなみに「こんな家事をしてくれるロボットがあればいいな」とかもあります?

 

稲垣 もう前々からずっと言っているんですけど、お風呂に入れてくれるロボットが欲しいです。私を、こう…。

 

──え、介護ロボットみたいな?

 

稲垣 ふふ。そうです(笑)。まずはお風呂に入れって、背中を押してくれるところから。そして服を脱がせ、体を洗ってくれて、お風呂上がりに乾かしてくれて。もっと言うとスキンケアまでしてくれると理想ですね。

 

──完全にお姫様状態ですね(笑)。

 

稲垣 お風呂までの気持ちの切り替えが長いんですよ〜。入るまでがずっと足が重いと言うか。

 

芹澤 わかるな〜。面倒なのは本当にイヤだよね。私の場合は、朝に気持ちよく起こしてくれるロボットがあるとうれしいです。

 

──目覚まし時計じゃ足りない?

 

芹澤 足りないというか、あまり好きじゃないです。目覚ましの音で起床するのってなんであんなにイライラするんですかね? ゴゴゴゴゴッ! みたいな爆音で。そういう音じゃないと起きられないから仕方ないんですけど…。でも、そうじゃなくて! 朝になったらシャッとカーテン開けてくれて、「ちゅんちゅん」と鳥のさえずりみたいな音を流しながら、体をやさしくユサユサ揺すって起こしてくれるロボットが欲しいです。「起きて(イケボ)」「ほら、お仕事だよ(イケボ)」みたいな(笑)。1日の始まりは気持ちよくスタートしたいから、素晴らしい目覚めをくれるロボットがいたらいいなぁ。

 

──執事型ロボット的な。

 

芹澤 ですね!(笑)

 

──お二人とも思っていた以上の高性能なロボットを求めていておもしろいですね。では、たぶん無いとは思うのですが、タクマのように家族のように愛している家電があれば教えてください。

 

稲垣・芹澤 家族のように!?(笑)

 

稲垣 家電ではないのですが、最近ペットを飼いたくて、その欲を満たすためにゲットした、ぬいぐるみのポメラニアンですかね…。尻尾を引っ張るとブルブルして、その振動で歩くんです。でも私のは故障しているのか、尻尾を引いた後にお尻をグッて押さないとブルブルブル…ってしなくて。そのポンコツさがかわいすぎて、いま愛してやまない存在です。

 

芹澤 話しかけちゃったりとか?

 

稲垣 帰宅しての「ただいま!」は当然で、枕の横に置いて「ダメだってば」みたいな。ずっと戯れて遊んでいます♪

 

芹澤 幸せな時間すぎる♡

 

稲垣 本当に癒やされるんです。名前もつけたんですよ。クリーム色なので“クリーム”。

 

──名付けているところから愛の深さが伝わってきますね(笑)。

 

稲垣 かわいいんですよ。しかもバズったんです、これが。だからぜひ一緒に写真を撮って欲しいです。

 

──あはは! 取材日に連れてきてくれたら2ショットも撮りますよ。

 

稲垣 うれしい! 約束です。

 

芹澤 こんな強烈な話のあとだと私なんて名前もつけてないですし、その家電を家族並みに愛せているかはわからないんですけど…。私が推しているのはペットの自動餌やり機です。私は猫を飼っているのですが、本当に便利で。これを買うまでは毎朝最悪な目覚めにプラスして猫に噛み付かれるっていう日々だったのですが、完全に解放されました。かわいいはずの愛猫なのに腹が立ってしまうという悲しみから解放してくれて本当に感謝しています。最高の家電。というか救世主ですね。私の朝を救ってくれた…。ありがとう、自動餌やり機…。

 

──自動餌やり教の信者みたいなテンションになっているじゃないですか…。よほど救われたんですね(笑)。では最後に、今作の主人公のタクマは家事 ロボットのミーナを妻にしましたが、お二人はなにか変わったフェチはありますか?

 

芹澤 えっ! フェチかぁ…。あ、でも他人の手の爪の形見るのがけっこう好きかもしれないです。爪を見て、この方はたいへん苦労されているんだなとか、この人はすごく爪がきれいだなとか。すっごいきれい系の美少女なのに爪が丸っぽかったりすると、ギャップで「かわいい!」とかけっこう思っちゃうかもです。その人のパーソナルが出るパーツだなって思います。

 

稲垣 私は下まつ毛ですね。

 

芹澤 下まつ毛!? まつ毛じゃなくて?

 

稲垣 はい。なんか無意識にすごく見てしまって。たぶん私自身がそんな下まつげが下にいかずに上にいっている感じなので、きれいに下がっている人を見るとうれしくなるんです。「これは国宝だ!」みたいな。上まつげも好きだけど、特に下まつ毛を見てしまいます。さっきメイクさんにお直しをしてもらっているときも、メイクさんの下まつ毛をじっと見てしまって気まずくなりました。

 

芹澤 ニッチすぎてすごい。でも自分の好きなものを真剣に愛せるのは大切な感情だなと、タクマたちの姿を見ていると思いますね。

 

稲垣 ですね。アニメを見てくださる方には、ミーナちゃんたちだけでなく『僕の妻は感情がない』フェチになってもらえるとうれしいです。

 

──おぉ! こんな話からでも意外とまとまるものですね。

 

稲垣・芹澤 (笑)

 

いながきこのみ
7月24日生まれ 新潟県出身 趣味:イラスト、映画鑑賞 特技:エレクトーン 2019年に声優デビュー。2022年、アニメ『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』で結愛せるふ役を演じ、自身初の主役を演じる。そのほか最新情報は、公式X(@konomi_inagaki)にて

 

せりざわゆう
12月3日生まれ 東京都出身 趣味:料理、猫と遊ぶ 特技:早口言葉 アイドルグループi☆Risのメンバー。2013年に声優デビュー。2016年「第10回声優アワード」にてi☆Risメンバーとして歌唱賞を受賞。2019年の「第13回声優アワードで助演女優賞」を受賞。そのほか最新情報は、公式X(@iRis_s_yu)、公式Instagram(@seriko_is_no.1)にて

 

※杉浦次郎原作マンガ『僕の妻は感情がない』(KADOKAWA)コミックスは1〜7巻、大絶賛発売中

 

写真・木村哲夫

( SmartFLASH )

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