2024年9月8日に初日を迎える大相撲秋場所。先場所に念願だった10回めの賜杯を抱き、今場所でも本命と見られてきた一人横綱の照ノ富士だが、ここにきて心配なニュースが飛び込んできた。
8月29日、横綱審議委員による稽古総見が国技館内の相撲教習所でおこなわれたが、豊昇龍、琴桜の両大関が元気な姿を見せる一方、照ノ富士が古傷である膝の状態などを理由に、稽古を欠席したのだ。じつは、照ノ富士は8月25日に全日程を終えた夏の巡業でも3日連続で稽古を欠席しており、秋場所への出場も危ぶまれていた。
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「確かに両膝をガチガチにテーピングしていることからわかるように、状態はよくないし、完治は難しいとさえ言われています。ただ、今回稽古を欠席したのは、両膝の状態だけでなく、もっと深刻な持病・糖尿病のせいでもあるんです。過去に大関から序二段まで落ちた最大の原因が糖尿病でしたから、心配です。
見た目でもわかるように、照ノ富士は激やせ。糖尿病によって名古屋場所から10キロ痩せたと言われています。今後の症状次第では休場に追い込まれるかもしれません」(スポーツ紙記者)
糖尿病になると、どこかが痛いというより、体全体がだるくなって、やる気が起きないと言われる。かつて本誌は、照ノ富士が十両まで上がった時期に、糖尿病についてインタビューしたことがあった。そのとき照ノ富士は、こう苦しい胸の内を吐露していた。
「(序二段まで落ちて)辞めたいと思ったことはありました。(伊勢ケ濱親方に)5、6回『辞めさせてください』と言いに行きましたから。膝のけがだけだったらもっと早くに乗り越えられていたと思う。でも、病気となると体が持たなかったし、力が入らないんです。限界まで来ていたし、こんな状態が続いていたなら、『何年後かには死ぬんだろうな』と思っていたくらいでしたから」
前出の記者も「気力が最大の敵になるのでは」と続ける。
「照ノ富士は、兄弟子だった元横綱の日馬富士を尊敬していて、彼の優勝9回を抜くことに目標を置いていたんです。その目標が先場所の優勝で達成された。照ノ富士は次の目標はとの問いに、『11回めの優勝。それしかない』と語っていたのですが、目標達成したことで、燃え尽き症候群になることが心配されています」
照ノ富士は「『辞めさせてください』と親方に言いに行き、そのたびに慰留されましたが、何とかやり続けられたのは、“大関のプライド” だったと思います」とも語っていた。
今度は “横綱のプライド” で、何とか乗り切ってほしい。
( SmartFLASH )