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ひふみん「歌が『好き』と『うまい』は別物』と言われ心折れる

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.01.12 20:00 最終更新日:2018.01.12 20:00

ひふみん「歌が『好き』と『うまい』は別物』と言われ心折れる

 

「年末年始に放送されるテレビ番組の収録は15本、本の出版の依頼は20件を超えています」

 

 こう語るのは、ひふみんこと加藤一二三九段(77)だ。2017年6月に現役引退し、芸能界に転身してからの大ブレイクは御存じのとおり。ひふみんにとって激動の1年を、10大ニュースで振り返ってもらった。

 

(ひ)引退とその後の生活の激変

 

「6月20日の敗戦で62年10カ月の現役生活は終わりました。引退は“衰え”ではなく、将棋連盟の規定だと考えています。1月に引退することが決まりましたが、翌日の対戦は勝ちましたから。本当は引退したくなかった。でも、いま考えると最高のタイミングでの引退。ラッキーでした(笑)」

 

(ふ)羽生善治棋聖の「永世七冠」獲得

 

「最大級の賛辞を贈りたいと思います。通算タイトルは99期となり、100期獲得も時間の問題でしょう。2017年、タイトル戦に昇格した『叡王戦』(ドワンゴ主催)はまだ永世称号がありませんが、将来的には永世八冠も達成してほしいです」

 

(み)藤井聡太四段の快進撃

 

「2016年12月、藤井四段(15)のデビュー戦で対局し、豊かな才能を感じました。ただ、まだ“天才”とはいえません。手前味噌ですが、私は、14歳で四段になり、18歳で八段になっている(笑)。大事なのは今後の昇段のスピードです」

 

(四)「ひふみん」が流行語大賞トップテンに

 

「現役引退後の活動が世間に認められ、素直に嬉しかったです。『藤井フィーバー』も候補語に入っていましたから、負けるかもと思ってたんです。それに、将棋界からの大賞候補は2017年が初めてとのこと。ありがたいことです」

 

(五)芸能人・政治家の相次ぐ不倫報道

 

「私は20歳で結婚しました。妻は中学の同級生。妻を愛しつづけていますし、私はクリスチャンですから、不倫など思いもよらないことです。芸能人、政治家の不倫が騒がれるのは、本当に嘆かわしいことだと思います」

 

(六)古坂大魔王の提供楽曲で歌手に!

 

「“天才は天才を知る”といいますが、古坂先生が棋士人生を歌詞に取り入れてくれた『ひふみんアイ』は、音楽的にも非常に名曲だと思います」

 

(七)新たな“天才”たちとの出会い

 

「古坂先生も、ピコ太郎さんのプロデューサーだけあってすごい方。ただ、最近『歌が“好き”と“うまい”は別物ですね』と言われ、少し心が折れました(笑)。さんまさんやたけしさんも名人級の大天才。芸能界での出会いは新鮮です」

 

(八)社会に広がる「忖度」の文化

 

「日常生活での忖度は、美風になるかもしれませんが、棋界のような勝負の世界で忖度したら、生きていけません。芸能界は忖度が当たり前のようですが、忖度しないのが私の持ち味のような気もします。いま、いろいろ考え中です」

 

(九)角界の不祥事への風当たり

 

「外国人力士へのバッシングが起こったのは残念ですね。将棋界では、今年2月にポーランドの方が女流棋士になりました。棋界を活性化させるためには、海外の風を取り入れていくべきだと思っていますから」

 

(十)自分自身の2017年を漢字で表わすと?

 

「飛車の『飛』です。今年、芸能人として人生の再スタートを切りましたが、確実に“飛”躍できたという手応えを感じています。それに、自分で言うのもなんですが、今後も飛翔していきたいという野望も持っていますからね」

 

「現役は引退しましたが、将棋の世界では『元棋士』とは呼ばず、生涯、棋士なんです。今後も、多くの人に将棋の素晴らしさを伝えていきたい」

 

 夢は123歳まで将棋文化の普及・発展に貢献すること。ますます意気軒昂な、将棋界のレジェンドだった!

 

かとうひふみ
1940年1月1日、福岡県生まれ。「神武以来の天才」と呼ばれた元祖・天才中学生棋士。第40期名人、第25期王位などタイトル獲得は8期。新刊『天才棋士加藤一二三挑み続ける人生』(日本実業出版社)が好評発売中

 

(週刊FLASH 2017年12月26日号)

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