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AKB48村山彩希「シアターの女神」が語る2025年のグループ像

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.12.25 20:00 最終更新日:2024.12.25 20:00

AKB48村山彩希「シアターの女神」が語る2025年のグループ像

村山彩希

 

 AKB48が自身初となるカバーアルバム『なんてったってAKB48』をリリースした。そのリード曲は、小泉今日子の『なんてったってアイドル』。真ん中に立って歌うのは村山彩希だ。AKB48を総合プロデュースする秋元康氏が作詞したかつての名曲を歌唱力に定評のある13期生はどのように“攻略″したのか。

 

ーーアルバムのリード曲『なんてったってアイドル』のセンターに立つことになりました。

 

 リモートで全メンバーが集められて、発表がありました。リード曲の選抜が読み上げられていったんですけど、五十音順ではなかったこともあり、「落ちた……」って本気で思いました。

 

 

ーーと思いきやセンターでした。

 

 ビックリしました。私はシングルのセンターになりたいと発言したことはありません。でも、アルバムのリード曲センターになれたのはよかったなと思いました。まず今回の初選抜に関わりの深いメンバー(同期の岩立沙穂)がいたこと。それに、シングルの場合、自分に向けて書かれた曲をかみ砕いて、自分がそのよさを広めていかないといけない重圧があります。でも、カバーアルバムの場合、すでに皆さんが曲を知っている状態です。大きなプレッシャーを感じることなく、MV撮影に参加できました。

 

ーーそのMVですが、どんなものになりましたか?

 

 その時代の衣装、髪型、セットが用意されました。赤いコンバーチブルもありました(笑)。パパラッチもいましたし、ライブのシーンでは昭和の「○○歌謡祭」みたいなセットで撮影しました。昭和の親衛隊もいました。

 

 私がMVの世界の中では大スターみたいな扱いになっていて、おかげさまで一番映りました。顔もいつもに増してアップです。その重圧は感じました(笑)。

 

 今回のアルバムをきっかけで、秋元先生が『なんてったってアイドル』を作詞したって初めて知ったんです。この曲って、アイドルの目線で書かれているから歌いやすいですし、2番の「ずっとこのままでいたい 年なんかはとりたくない」という歌詞は、本当にその通りです。

 

ーー他の収録曲『DESIRE-情熱-』はソロで歌うことになりましたね。

 

 リード曲が明るいので、ギャップが見せられそうで楽しみです。皆さん、この曲のイメージがあると思いますが、その型に全てハマるのはもったいないじゃないですか。とにかく色々と調べて、中森明菜さんの歌い方を勉強して、その型を一度入れて、どこまで自分を出すのか……その調整が難しかったです。

 

ーーカラオケでよく歌う曲は?

 

 ハロプロ(ハロー!プロジェクト)さんです。今回のアルバムではモーニング娘。さんの『LOVEマシーン』を歌わせていただきました。記憶にはないんですが、小さい頃、家族に連れられてコンサートに行っていたらしいんです。ちなみに、お姉ちゃんが後藤真希さんに似ていると村山家では有名です(笑)。

 

 あと、ももクロ(ももいろクローバーZ)さんは初期から好きでした。路上ライブをしている頃の映像も追っていました。『行くぜっ!怪盗少女』はカラオケでも歌いますね。一人で息切れしながら(笑)。

 

ーー2024年の終わろうとしていますが、どんな年でしたか?

 

 忙しかったです。劇場がリニューアル工事をしたから、その間はお休みがいっぱいあるのかなと思ったら、その間は全国で出張公演をしたので。全20公演中15公演出させていただきました。

 

ーーホームではない場所で公演をすると、やはり違うものですか?

 

 やっぱり秋葉原とはファンの方の濃さが違いました。「秋葉原には1回だけ行ったことがある」とか「遠いからなかなか行けないんだよね」という方が多かったです。そうなると、ちゃんと楽しんでくれているかがわかりにくいんです。盛り上げようとMCでは空回りして、傷も負いました(笑)。何が受け入れられるんだろうという打ち合わせはしっかりと事前にしました。

 

ーーこの一年で大きかったのは、柏木由紀さんが卒業したことで、13期生が一番の上の期になったことではないかと思います。

 

 大きかったです。発言も意識するようになりました。私が「AKB48で一番の先輩」と言われるのは気が重いのですし、「カバーアルバムのセンター」という肩書もこれまでにない責任を感じます。

 

 でも、同期の沙穂がいてくれるのは大きいです。(カバーアルバムの)選抜として一緒に活動できて、同じ温度感でいられるのがすごく嬉しいです。

 

ーーそして、12月8日に新公演が始まりました。

 

 劇場が新しく生まれ変わったことに話題を持っていかれないようにしないとなって思っています。この勝負には勝ちたいです(笑)。秋元先生が書いてくださる歌詞は、前向きなものが多くて。「今のAKB48で未来を見に行こうよ」というメッセージを感じました。演出や振り付けも、もちろんこの公演のために作られたもので、世界観の統一がすごいです。まるで舞台の世界みたいです。ぜひ劇場で観ていただきたいですね。

 

ーーさて、2025年の目標は?

 

 AKB48は20周年イヤーを迎えます。自分がまさかこんなに長く在籍しているとは思っていませんでした。

 

 今感じていることは、後輩たちの頼もしさです。例えば、伊藤百花ちゃんはキラキラしているし、後輩にしか出せないものを持っています。でも、私たち先輩には私たちにしか出せないものがありますから、みんなでいい部分を共有していかないといけません。まずは新劇場での新公演を作り上げるために、コミュニケーションをたくさん取って、みんなで走っていきたいと思います。私も何か教えてあげられることがあれば、教えていきたいです。

 

 そうしないと、一番上の期だからみんな気を遣って雲の上の存在にされてしまうんです。それは嫌なんですよね〜(笑)。だったら、まだ怖い人って思われた方がいいです。

 

 新公演のレッスン中、ダンスの先生に叱られました。時間が限られていたこともあり、振り付けをないなかなか覚えられない子メンバーが何人かいたんです。「君たちには意志がないのかい? 時間を無駄にするなよ」って。厳しく叱られたこと自体、とても久しぶりで、私はとても嬉しかったです。私に直接言われたわけではなかったですが、すごく刺さりました。叱ってくれるためには、愛がないといけません。私もどんどん叱ってほしいです。AKB48は、そんな環境でよかったです。

 

 私ができることはがあれば、何周年を迎えても進んでできる人であり続けたいです。

 

むらやま ゆいり
27歳 1997年6月15日生まれ 神奈川県出身 T157.8  O型 ニックネーム:ゆいりー AKB48の13期生メンバー 劇場公演・歴代最多出演記録を持ち”シアターの女神”の異名をもつ。AKB48初のカバーアルバム『なんてったってAKB48』では、リード曲「なんてたってアイドル」のセンターに抜擢。

 

写真 木村哲夫
取材・文 犬飼華

( SmartFLASH )

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