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坂本冬美の『モゴモゴ交友録』小林 旭さん(86)ーー「坂もっちゃん」と、親しみをこめて呼んでくださる大スターの豪快すぎる “破天荒伝説”
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.12.30 12:57 最終更新日:2024.12.30 12:57
この世でただ一人、わたしのことを最大級の親しみをこめて「坂もっちゃん」と呼んでくださる小林旭さんから衝撃の事実を聞かされたのは、2020年10月に放送された、『徳光和夫の名曲にっぽん3時間スペシャル』(BSテレ東)収録中のことでした。
わたしの生まれ故郷、和歌山県西牟婁郡上富田町(にしむろぐんかみとんだちょう)のすぐ近く、ご近所さんと呼んでもいい白浜に、芸能人の方たちがロケやコンサートでいらしたときに顔を出されるというお店があります。
わたしは行ったことがないので、ちょっと洒落た小料理屋さんなのか居酒屋さんなのか、はたまたスナックなのか。そこは定かではありませんが、とにかくものすごく顔の広いおばさまがやっていらっしゃるお店です。
小林さんも若いころから、近くに来るとそのお店に寄っていらっしゃったそうですが、今を遡ること30有余年、そのおばさまに「今度このあたりからデビューするコよ」と、一枚の写真を見せられたというのです。
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まさか……です。嫌な予感です。アンビリーバボーです。
しかも、です。驚くべきことに、そのおばさまが手にしていらした写真というのが……なんと、 セーラー服姿のわたしだったというのですから、もう顔から火が出そうでした。
かわいいとか、かわいくないとか、そういう問題じゃありません(笑)。
人は慌てると、おかしな言葉を口にすることがありますが、そのときのわたしがまさしくそうでした。
「そうなんですか!?」と目を見開いたそのすぐ後に、どういうワケか「ありがとうございます」と、お礼の言葉を口にしていたのです。
なぜ? どうして? お礼を? 今考えても、よくわかりません(苦笑)。
銀幕の大・大・大スターであると同時に、『ダイナマイトが百五十屯』『北帰行』『自動車ショー歌』『昔の名前で出ています』『夢ん中』そして『熱き心に』……大ヒット曲をいくつも持っていらっしゃる小林さんは、歌手としても偉大な大・大・大スターで、身に纏ったそのオーラは半端じゃありません。
渡哲也さんが、すべてを包み込んでくださるような優しいオーラなら、小林さんのそれは、目の前に立った瞬間、思わず体がのけぞってしまうような強烈なオーラを放っていらっしゃいます。
スターと呼ばれる歌手の方はわりと小柄で、衣装を身につけ、ステージに立った瞬間、 “おーっ!” となる感じの方が多いのですが、小林さんは、ふだんからキラキラしすぎて目が痛いほどで、いつでもどこにいても、他を圧するような強い光を放っていらっしゃいます。
撮影のときに本物の銃を使用し、警視庁に取り調べを受けたことがある。
銀座で高級車のレースをしたことがある。
年齢とともにキーが下がっていくのが普通なのに、逆にキーが上がっている。
あの浜田雅功さんが、怖いと感じたのが小林さんだった……などなど、その伝説の多さゆえに、小林さんのものまねをされる方はたくさんいらっしゃいますが、その魂は唯一無二。誰にもまねをすることはできません。
先日お会いしたときは、髭に作務衣という仙人のような雰囲気でしたが、それがまた似合っていて。かと思うと、YouTubeで『マイトガイチャンネル』を開設し、過去の作品の裏話をされたり、ライブ配信をなさったり、今も変わらず現役バリバリです。
そんな小林さんから、「坂もっちゃん」と呼んでいただき、かわいがっていただけるわたしは、本当に幸せ者です。
さかもとふゆみ
1967 年3月30日生まれ 和歌山県出身『祝い酒』『夜桜お七』『また君に恋してる』『ブッダのように私は死んだ』など幅広いジャンルの代表曲を持つ。現在、最新アルバム『想いびと』が好評発売中!
写真・中村 功
取材&文・工藤 晋
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