「ヨシモト∞ホール」閉館決定にあふれる嘆き…漫才劇場への変更で危惧されるコント師の “居場所” とは

 

《2006年3月25日の開館以来、19年間多くのお客様にご愛顧いただきました「ヨシモト∞ホール」が、2025年3月をもって閉館することとなりました。 これに伴い、新たな劇場「渋谷よしもと漫才劇場」を今春オープンする運びとなりました》

 

　1月13日、公式Xで閉館を発表したのは、東京・渋谷にある「ヨシモト∞ホール」だ。同ホールは、商業施設の地下1階で218席を有しているライブ劇場。吉本興業に所属している芸人が、毎日ネタを披露している。

 

「すりばち状の構造で会場全体に段差があり、ステージからお客さんの顔が見えやすいのが特徴です。蛙亭、ニッポンの社長、さや香などの人気芸人による『ムゲンダイレギュラー』と、若手芸人たち『ムゲンダイユース』メンバーがおもに出演しており、過去のレギュラーには空気階段やオズワルドがいました。

 

　新宿にある『ルミネtheよしもと』は、知名度の高い人気芸人の出演が多い一方で、2020年にオープンした『神保町よしもと漫才劇場』は若手芸人の育成の劇場。∞ホールはその中間のような立ち位置で、多くのお笑いファンに愛されてきました。

 

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　そんな歴史ある∞ホールのリニューアルは、13日に開催された『第十回 上方漫才協会大賞』でアナウンスされました。場所は変更せずにリニューアルするということですが、∞ホールで慣れ親しんだファンからは嘆きの声が多く聞こえてきます。『よしもと漫才劇場』は、大阪の2カ所と神保町に続き4カ所目のオープンとなり、どんどん増えていますね」（芸能記者）

 

　∞ホールの閉館を受け、Xにはファンからさまざまな声が寄せられている。

 

《∞ホール閉館って言うけど∞ドームは？別の場所に新たに作るじゃダメなんですか？文字数が足りないくらい物申したい事が山ほどあります！！！！》

 

《無限大ホール閉館→漫才劇場？？？詳細知らないからなんとも言えないけど、名前変える必要はあるの？？？コントは？》

 

《無限大ホールが漫才劇場になる→コント専門の若手が吉本を辞める→常設劇場のあるSMAに移籍が相次ぐ→SMA黄金期が来る》

 

“漫才” 劇場になることでコント師への影響も懸念されている。

 

「∞ホールの入っている商業施設の7階には、客席数90席と44席の『∞ドーム』が入っており、“ホール” と比べるとコンパクトですが、若手の登竜門としてライブが日々開催されています。

 

　今回の発表では∞ドームの行方は公表されておらず、リニューアルでなくなってしまうのではないかと心配されているのです。

 

　名称の変更は、近年の “漫才ブーム” も影響しているのでしょうね。吉本所属の『令和ロマン』が史上初の『M-1グランプリ』2連覇を達成したことも追い風となっており、質の高い “分析型” の漫才が注目されています。

 

　そんななかで、全盛期に比べると客足が遠のいている∞ホールの再建を狙うには、“漫才劇場” の名称が若者にもわかりやすくていいのでしょう。

 

　漫才劇場と言っても、たとえば『神保町よしもと漫才劇場』ではコントも盛んにおこなわれています。活躍の場が減るということはないでしょう。ただ、名称変更だけでも、いかに漫才重視かが伝わりますね。

 

　実際、近年はテレビからコント番組が減少し、『キングオブコント』（TBS系）の影響力も落ちています。その一方でジェラードンはじめYouTubeなどの動画コンテンツとしてコントを披露する芸人が増えており、新たな “居場所” を探している最中なのかもしれません。漫才劇場でもコントが増えるといいのですが……」（お笑いライター）

 

　∞ホールの閉館発表で、失われた笑いを取り戻せるといいけれど……。

( SmartFLASH )