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78歳・高田純次、『じゅん散歩』のボケに驚愕の変化「どうもジョージ・クルーニーです」は449回中たったの4回に
テレビ朝日でウィークデイの朝9時55分から放送されている番組といえば、言うまでもなく『じゅん散歩』だ。高田純次が町を歩き、人々との様々な触れ合いを映してきたが、2015年9月にスタートしたので、2025年の秋で丸10年を迎える。
この番組の見どころといえば、高田の適当な自己紹介だ。「どうも、ジョニー・デップです」といった、高田おなじみの調子で店に入っていくわけだが、筆者はこの自己紹介ボケを定点観測してきた。そこで、2024年はどんな傾向にあったかを分析していく。
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2024年の『じゅん散歩』は通常放送256回、金曜日の『午後もじゅん散歩』は51回、『歳末DX』1回。全308回放送されたのだが、『午後もじゅん散歩』では過去の再放送をすることもあるので、完全新作である269回を調査対象とした。
2023年から見られるようになった傾向は、個人名ではなく、番組名でボケるようになったということだった。つまり、「ジョージ・クルーニーです」ではなく、「透明人間を探そうっていう番組なんですけど」といった具合にボケるようになってきたのだ。
どうやら個人名を考えるのが面倒くさくなってきたようなのだが、真相は不明。高田のことだから、細かいことはまったく考えていないと思われるが、さて2024年はどうだったか。
2024年、高田は全部で449回ボケているが、そのうち個人名でボケたのが128回、番組名でボケたのが293回、分類不能が28回。全ボケのうち65%が番組名にちなんだボケになった。
つまり、ジョージ・クルーニーやジョニー・デップでボケていた、あの頃の高田純次はもうおらず、別の次元へ突入しているのだ。ちなみに、ジョージ・クルーニーは4回、ジョニー・デップは5回だった。
とはいえ、往年のキレがなくなったかというと決してそんなことはなく、東京・白金のとんかつ屋を訪ねた際に発せられた「あなたは牛か豚かっていう番組なんですけど」というボケは脱力と失礼さがほどよくブレンドされた、秀逸なボケだったし、神奈川・武蔵小杉のパン屋を訪ねた際は「あんぽんたんは俺だっていう番組なんですけど」とボケてみせ、ふざけた男であることにまったく変わりはないと示してくれた。
名前を使ったボケは、日蓮、ベッケンバウアー、法然、サンドウィッチ伯爵、ペリー、山口百恵、藤井総太、松尾芭蕉、アルプスの少女、池上季実子、大谷翔平、川端康成、さくらももこ、チャック・ウィルソン、聖徳太子、アラン・ドロン、柏木由紀、ムンク、舟木一夫、林家こん平、浦島太郎、浜崎あゆみ、ウィル・スミスなど多岐にわたる。ほとんどがその回の出没地や店に関連しているが、まったく無関係なこともあるので予断を許さない。
年によって傾向に変化が見られる『じゅん散歩』の自己紹介だが、2025年はどんなボケをかましてくれるのか? 1月21日に78歳を迎える高田のボケはまだまだ底を尽きない。
文・生方尚