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『御上先生』嫌味で怪しい岡田将生は本当に敵なのか? “怪しいヤツがいいヤツ” パターンの「味方説」に期待
岡田将生は敵なのか、味方なのか。筆者は「味方説」に1票入れたい。
1月19日(日)にスタートした松坂桃李主演の日曜劇場『御上先生』(TBS系)。文科省のエリート官僚の御上孝(松坂)は、私立高校への初の官僚派遣として、有名私立校に赴任。高3クラスの担任教師として教壇に立つことになった。
公式サイトには《令和の18歳と共に日本教育に蔓延る 腐った権力へ立ち向かう 大逆転教育再生ストーリー!》と謳われている。クセの強い個性的な生徒たちと衝突しながら絆を深めていき、日本の教育に一石を投じるストーリーになるのだろう。
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■松坂桃李は岡田将生に裏切られたと思っている
御上は自ら望んで私立高の教師として派遣されたわけではない。実は身に覚えのない天下り斡旋の濡れ衣を着せられており、その左遷人事なのだ。
そして、御上はウソのリークをして自分に罪を負わせたのは、文科省の同期で親友だった槙野恭介(岡田)だと疑っている。
実際、御上は後輩との会話のなかで「左遷だよ。テイのいい島流しだ。信じていた友に裏切られてね」と愚痴ったり、槙野に直接「栄転祝いだよ。俺を売って掴んだポストだろ、祝わないと」と皮肉を言ったりしており、槙野を恨んでいる様子。
また、槙野は槙野で御上と衝突するような言葉をあえて言うこともあったし、左遷人事を後押しした上司(及川光博)と不穏な密談をしていたこともあったので、なにかを企んでいる怪しい人物のように描かれている。
要するに、第1話の主人公の言動や劇中の演出を素直に観れば、「槙野・敵説」が濃厚なのである。
■怪しかったヤツがいいヤツだったパターン?
だが、それはあくまで “素直に観れば” の話で、序盤で怪しかったヤツが実はいいヤツだったパターンもある。
ここで槙野の気になる発言をいくつか振り返っておきたい。
御上が私立高に出向する前に文科省の職場で荷物を片づけていると、槙野はこう羨ましがっていた。
「でもさ、学校で教えられるって文科省官僚の夢だよね。僕が代わりたいぐらいだよ」
たまたま会った定食屋で相席したときに、御上が私立高の生徒の能力の高さを話すと、槙野は御上をこう評した。
「いくら優秀でも御上ほどじゃないでしょ?」
御上が派遣先を「カネにもの言わせて東大もぎとっている高校」と揶揄すると、槙野はこう呆れていた。
「え? そんなふうに思ってんのかよ、自分が行ってる高校のこと」
これらの発言は、劇中の流れで観ていくと、御上に対しての嫌味や挑発や批判のように聞こえた。
■『ゆとりですがなにか』では友情を築いていた
だが、槙野の言葉の数々は、親友として純粋に御上を尊敬していたり高評価していたり、腐った発言をした友を正すためにたしなめたりと、真意は “裏の裏” で、ストレートに言葉そのままの気持ちが込められているのではないか。
要するに、主人公と敵対関係に見えるのはミスリードで、「槙野・味方説」は十分ありえると思うのだ。
物語後半で味方だったことが明かされ、クライマックスの巨悪との対決で共闘してくれる――そんな胸アツ展開を観てみたい。
松坂桃李と岡田将生と言えば、岡田主演で松坂と柳楽優弥が共演した連ドラ『ゆとりですがなにか』シリーズで、友情を築いていく役柄を演じていた。
『ゆとりですがなにか』は、2016年4月期に日本テレビ系で放送され、2017年7月にはスペシャルドラマが、2023年10月には劇場版が公開された人気作。
松坂と岡田は『ゆとりですがなにか』でわちゃわちゃと仲のいい役柄を演じていたため、『御上先生』では対立する役柄なのかとも思えたが、やはり2人が固い絆で結ばれているという友情シーンに期待したい。
今夜放送の第2話では、文科省の上司と槙野がなんらかの目的で動き出すとのこと。槙野が敵なのか味方なのかというポイントに注視しつつ、楽しみたい。