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「5人で10時間をやり切ったのはよかった」フジテレビ、やり直し会見で“かわいそう”の声も、識者が指摘する“強か戦略の目論見”

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記事投稿日:2025.01.29 11:52 最終更新日:2025.01.29 11:52
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
「5人で10時間をやり切ったのはよかった」フジテレビ、やり直し会見で“かわいそう”の声も、識者が指摘する“強か戦略の目論見”

フジテレビ港浩一前社長。やり直し会見では、厳しい質問の数々に険しい表情を見せる場面も(写真・梅基展央)

 

 中居正広氏の性加害問題に端を発したフジテレビの対応を巡り、1月27日に10時間半にも及ぶ超ロング記者会見を行ったフジテレビ。同局は、夕方4時からの番組をすべて記者会見に差し替え、午前2時半過ぎに会見が終了し、港浩一社長ら経営陣5人が疲労困憊の様子で会見場を後にするまでを放送し続けた。

 

 会見に出席したのは、嘉納修治フジ・メディア・ホールディングス、フジテレビ会長、港浩一フジテレビ社長、遠藤龍之介フジテレビ副会長、金光修フジ・メディアHD社長、清水賢治フジテレビ新社長、フジ・メディア・HD専務の5名。平均年齢がほぼ70歳の5人が終始質問攻めにあう会見となったため、終了後は「フジテレビかわいそう」といったワードがXでトレンド入りするなど、同局の対応に“同情票”は多い。

 

 だが、「これこそがフジテレビの狙い通りだった」と語るのは、経営コンサルタントの鈴木貴博氏だ。

 

 

「1月17日に行われた記者会見がクローズで、静止画しか許可しなかったため、大失敗に終わりました。そのため、世論の怒りが沸き起こっていました。

 

 そのガス抜きの意味も込めて、5人で10時間の会見をやり切ったのは良かったと思います。真摯に答えていた姿勢がうかがえ、極力隠し事のないように努めていたように見えました。失敗続きのフジテレビのなかで、今回は成功だと言えるでしょう」

 

 さらに鈴木氏は「疲弊した姿を見せることも狙い通りだった」とこう続ける。

 

「会見が長時間になることは、織り込み済みのことだったでしょう。でも、普通の大企業に比べ、フジテレビの役員の皆さんはタフでした。

 

 皆さん高齢ではありましたが、テレビの世界でたたき上げで上り詰めた方々です。参加した記者よりタフでした。そのため、会見が長くなるほど、記者の側のモラルや質問の質が問われることになりました。

 

 これはフジテレビの目論見通りだった。どんなに長時間になっても、会見をやり切って疲弊した姿を見せる。それこそが今回の会見の狙いだったと思います」

 

 もっとも、会見を断行したことでスポンサーがすぐにCMの再開を許すかといえば、そうはならないだろうという。鈴木氏が続ける。

 

「スポンサーにとっては、3つの条件が整わないとCMの再開には踏み込まないと思います。一つは『何があったのか解明されること』、二つ目に『トップの辞任や関係者の処分』、三つ目に『こうしたことが二度と起きないための体制の構築』。この3つの条件が約束されて、初めてCMの再開になるでしょう。

 

 さらに、第三者委員会の調査結果が明らかになり、フジテレビの今までの体制が変わらなければいけないといった答申が出されたときに、日枝相談役の責任論が浮上する。それを最後の仕上げにするのではないでしょうか」

 

 生き残りを賭け、強かな戦略を元にひとまず会見を乗り切ったフジテレビ。だが、まだ問題解決のスタートラインに立ったばかりだ。

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