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“無期限自粛”生島ヒロシ、元事務所の所属ミュージシャンが語る「ジャイアンそのもの」パワハラ・セクハラの中身
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入所直後のタクトくん(右)と生島ヒロシ
「ひと言でいえば、本当に昭和のオヤジそのものなんですよ」
2017年に生島ヒロシからスカウトされて「生島企画室」に所属し、2023年9月まで在籍していたミュージシャンのタクトくんは、目下「重大なコンプライアンス違反」を理由にラジオ番組を“電撃降板”し、無期限自粛を表明した、かつての“会長”生島の人となりをそう語る。
「会長は自分がおこなったパワハラ、セクハラを、そうとは思っていない。そこに問題があると思います。でも、僕は直にスカウトしてもらい、何年かタレントとして活動できた。いまでも感謝が7に、不満が3ぐらいの感覚なんです」
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タクトくんは出身地の千葉・柏市をベースに音楽活動をするなか、地元が一緒のサンプラザ中野くんと知り合い、その縁で、中野くんが曜日パートナーを務めていたTOKYO MXの情報バラエティ番組『ひるキュン!』に何度か出演。生島も同じくパートナーだったことから、初対面時にスカウトされた。
「お客さんに動物の名前を言ってもらい、とっさに歌にするのが僕の芸。それを『きみ、おもしろいね、ウチに来なよ』って。いきなりでしたが、戸惑いよりもうれしさのほうが勝りました」(タクトくん、以下同)
以降、生島にともなわれ、テレビ局や広告代理店などへ数えきれないほどあいさつ回りをし、そのたびに生歌を披露した。SNS時代にアナログな売り出し方に見えるが、即興芸なので、効果的だと思ったのだろう。
「2017年末に放送された『誰だって波瀾爆笑』(日本テレビ系)には、営業現場に密着ということで、会長と一緒に出演しました。そのときは、キャスティング会社や有名な美容院に出向き、スタッフやお客さんのリクエストに応じて歌いました」
番組では、生島自ら「ウチの来年のイチ推し」と、タクトくんを紹介。それだけ期待をかけられたのだが、生島は“思い立ったが吉日”タイプで、急に「これからNHKに行くけど来られない?」などと、ひどいと直前にLINEで連絡が来たという。そのため、タクトくんがミキサーや伴奏者としてかかわる予定だった、ローカル局やイベントの仕事とかち合うことも多かった。
「デビュー当初は、無茶振りばかりでした。あいさつ回りのための菓子折りを店で選んでいるときに『この詰め合わせのほうが、たくさん種類が入っていていいですよね』と意見したら、それだけで『お前が買うわけじゃないのに、よけいなこと言うな!』って、いきなりキレられ、叩かれたことがありましたよ(笑)」
だがタクトくんは「芸能界は所詮、そんなもの」と当初から達観しており、パワハラ行為も「愛のムチ」と受け流していたという。そして、生島の“お山の大将”ぶりは、会食の場でも露わになった。
「3、4人でイタリアンへランチに行ったら、会長が『ここはラザニアがうまいんだ』と言い張るんです。糖質ダイエットをしていた僕がそのことを告げ、ほかのメニューを注文しようとすると『勧められたもんを食べるのが礼儀だぞ』と、どやすんです。まぁ、ここの会計はどうせ会長持ちだから、おごられる以上はみんな従うわけで、そろってラザニアを食べました(笑)」
タクトくんは2018年、事務所の先輩である白石まるみ主演の舞台『昭和歌謡コメディ』の楽曲を手がけ、キャストとしても参加した。その初日、集合時間ギリギリに到着すると、関係者に告げ口され、生島から人格まで否定されるようなLINEメッセージが立て続けに送られてきた。
「新人はかなり前に現場入りをしなければならないしきたりがあるとは、会長からもマネージャーからも聞かされていなかったんです。しかも、マネージャーは当日立ち会わず、クレームだけ受けて、それが会長の耳にも届きました。僕は口答えせず、平謝りするばかりで……」
タクトくんが本誌記者に見せてくれた、2018年4月22日のLINE画面には、生島からの次のような叱責が並ぶ。
《ふざけたこと やって!! お前も 〇〇君も △△も 会社も 大迷惑こうむるんだ! 自覚してんのか? がっかりさせるな》
《××君も 大迷惑こうむてる!! 初めてだよ こんなに 迷惑かけたのは。人間性もどうなってんだ! 人間関係も 崩れて 誰も 使わなくなるよ》
これらに対し、タクトくんは《もうしわけないです》《ご迷惑おかけしました》と、ひたすら陳謝している。
2019年1月、白石が20年ぶりに出した新曲『アニマロジーディスコ』もタクトくんの作曲だが、当初はさんざんな言われようだったという。
「白石さんご本人は気に入ってくれていたのに、会長からはイメージが違うと何度もダメ出しされ、次第に『才能ないね』といった、いじめに近い内容に変わっていきました。会長は、ノリとパワーの人。熱しやすく冷めやすい、一度カーッとなると止まらない、“ジャイアン気質”そのものなんです。僕は根に持たないほうなんで、受け流すようにしていました」
タクトくんは米国生まれで、小学2年のときに1年間、英国へ留学し、その後は中学にかけインターナショナルスクールにも通った。生島も法政大を中退後、渡米し、カリフォルニア州立大で学んでいる。
「その点、2人ともアメリカナイズされているとは思います。明日のことは思いわずらわない。ただ、会長にはユーモアのセンスはないですね(笑)。会長とのLINEのやり取りは全部残していて、それを見ればわかります。ほとんどが一斉LINEで、ぼくはまめに返信していました」
元会長からのLINEには、前記のようないわれなき罵倒を含め、おびただしい数のメッセージが残されていた。なかには、外国人女性によるセクシーダンス動画のURLや、裸の女性の写真もあった。
かりに送り先が男性に限定されていても、こうした露骨な写真を好まない相手もいる。しかも、ある裸の女性の写真は、2011年3月末に生島がおこなった、東日本大震災被災地支援イベントの新聞記事とセットで送りつけられた。「会長は動物的な人」とタクトくんは言う。
「下半身も含め、まだまだ現役な人で、猥談や下ネタダジャレを始終、口にしていた印象があります。わいせつ動画や写真の一斉送信は、受け取ってリアクションした人には、相手も“好き者”だと思って、ずっと送り続けてたんじゃないでしょうか。
会長から送られてきたので拒めないと思い、既読スルーにせず、お愛想で返信してしまったのが間違いでした。下手に合いの手を入れた結果、“同好の士”と見込まれてしまったようで、その後もずっと、見たくもないものを送られてきて、迷惑でした」
これらは明らかなパワハラ・セクハラだが、一方の生島はタクトくんとウマが合うと思い、気にかけていた節がある。ところが、熱しやすく冷めやすい性分ゆえか、生島のタクトくん売り出しにかける情熱も、次第にトーンダウンしていく。個別のLINEのやり取りも、ほぼスタンプ返しになっていった。マネージャーのK氏は生島とタクトくんの担当だったが、タクトくんがLINEを送っても、なしのつぶてに。末期には、自分で取ってきたケーブルテレビの仕事の請求さえ、タクトくん自らおこなったという。
「なんの対話もなく、一方的にマネージャーから退社を宣告されたのが、2023年の1月か2月。最初は粘ったんですが、半年後に同じようなメッセージが来たので、しぶしぶ了解し、それでも会長には長文のお礼のメッセージを送ったんです。いつものように光の速さの返信が来ましたが、あっさり『Fight』のスタンプのみでした(笑)」
生島は、新たに出会う人すべてとLINEを交換していたという。営業ツールとしてLINEを最大限活用しながら、結局はそのぬかるみにはまり、自ら“失脚”したようなものだ。
「会長は、持ち前のバイタリティでLINEを駆使し、バンバン人とつながり、自分でタレントを獲得してきました。ただ、スタッフは、そんな会長に振り回されてばかりなんです。また、増える一方のタレントに比べて、マネージャーが圧倒的に足りず、主要タレント以外には手が回らない状況でした」
タクトくんが指摘した、生島の一連の言動やLINEの画像・映像について、生島が会長を務めていた生島企画室に見解を求めると、次のような回答が寄せられた。
「現状ホームページに書かせて頂いてる事が全てなのでご確認ください。プライバシーもありますので所属タレントの退所の理由や経緯についてはお答え出来かねますが、弊社では契約時に決められた適切なタイミングでお互いに話し合い、時期や有無について決めております」
元会長が、再び公の場に現われる日は訪れるのだろうか。
取材・文/鈴木隆祐
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