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【“番組打ち切り”通告の瞬間】『行列のできる相談所』『ワイドナショー』など、長寿番組が次々消滅! さんまは「まあ、しゃあないやろ」

2002年4月にスタートした『行列のできる相談所』。明石家さんまは2012年以降、スペシャル回にMCを務めるのが恒例に(写真・本誌写真部)
テレビ業界に “祇園精舍の鐘の声” が聞こえる季節がやってきた。4月の番組改編期を迎え、次々と長寿番組の終了が発表されている。
「目玉は『行列のできる相談所』(日本テレビ系)ですね。島田紳助さんのMCで始まり23年。橋下徹氏といった“スター弁護士”を次々と生み出すなど、まさに日テレの看板番組でした」(芸能記者)
番組終了に際し、現場スタッフにとっても“重責”とされる仕事がある。
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「出演者に“クビ”を告げる瞬間です。一緒に仕事をした時間が長いほど気が重いですよ。涙する人にゴネる人、スタッフを労(ねぎら)ってくれる人まで、対応は人それぞれですね」(テレビ局関係者、以下同)
そこで本誌は、番組打ち切りを通告した瞬間をテレビ局関係者に徹底取材。“ヒリヒリ舞台裏”が明らかになった。
■「クビって言ってごらんなさいよ!」
『行列のできる相談所』の終了は、2月16日に放送された1000回記念スペシャルの番組冒頭で、MCを務める明石家さんまが突然、公表した。
「終了を告げたとき、さんまさんは『まあ、しゃあないやろ』とあっさりした様子でした。同番組の特番MCを務めるようになったのは、親友の島田紳助さんが開けた穴を“埋めてやる”責任感からで、肩の荷が下りたぐらいの感覚なのかもしれません。ただ、番組終了の発表は完全なフライング。『だったら俺に言わせろ』ということでしょうが、誰も止められずに困りましたよ」
キャラに似合わず、筋を通したのは東野幸治だ。
「『ワイドナショー』(フジテレビ系)が、3月末で11年の幕を閉じます。松本人志さんが性加害疑惑報道で降板し、中居正広さんのトラブルにも巻き込まれ、波乱の番組となりました。終了を伝えるために東野さんの楽屋を訪ねると、『松本さんは知ってんの?』と聞かれました。『まずは東野さんに』と伝えると、『それは順番、違うで。この番組は松本さんが立ち上げたんやから』と。後日、松本さんに伝えると『あっ、そう』とあっさり。この話を東野さんにしたら『むしろ長いことやりすぎたんちゃう』と笑っていました」
東野の “盟友” である今田耕司は即営業の狡猾さ。
「2022年に終了した『深イイ話』(日本テレビ系)の終了を告げた際のことです。今田さんはひどくショックを受けて、『ホンマですか……。残念です』と、らしくない様子でした。ただ、しばらくすると『次の番組は何やるんですか。また一緒にやりましょうよ!』と熱く営業をされました(笑)」
打ち切りを週刊誌報道で勘づくケースもある。
「2023年に終了した『スッキリ』(日本テレビ系)のMCだった加藤浩次さんです。『打ち切りになる』とあちこちで報じられたせいで、加藤さんから『噂になってんじゃん』と尋ねられました。『俺もそこそこやってきたんだから、正直に伝えてよ』といらだった様子。翌日、チーフプロデューサーと加藤さんの入り待ちをしていると、『なんだよ、あらたまって。結局、そういうことでしょう』と。ただ理解はしてくれて、最後は『ずっとモヤモヤしてたから、ある意味、スッキリだよ!』と。さすがのオチでした」
とはいえ “スッキリ” しない人も多い。張本勲にはゴネられたという。
「2021年末、『サンデーモーニング』(TBS系)のコーナー『週刊 御意見番』のレギュラーを、上原浩治さんに交代してもらうときはたいへんでした。これまでもたびたび“舌禍事件”を起こしていた張本さんですが、さすがに局としても看過できなくなり『卒業していただきたい』と伝えたんです。張本さんは『私はもう70年も前に(学校を)卒業してますよ。そんないい加減な言い回しはやめて、クビって言ってごらんなさいよ』と、すごい剣幕。かと思えば『(出演しないと)視聴者は、張本が死んじゃったんじゃないかって不安にならないかな。月1回の出演でどう?』とゴネるんです(笑)」
その『サンデーモーニング』だが、2024年3月末、司会の関口宏(81)が“卒業”した。
「事情を伝えたのは年の瀬が押し迫ったころ。『番組に新しい風を吹き込む時期』と説明し、『来年3月いっぱいで卒業を……』と言い終わると『あっ、そう』と言われ『で、後任は?』と間髪を入れずに聞かれました。膳場貴子さんだと伝えたら『もう本人には話してるの?』と聞かれ『はい』と答えると『じゃ、仕方ないね』と。しばらく沈黙がありましたが『いいんじゃない』と。さすがに、目に熱いものがこみ上げました。『精いっぱい関口さんを送り出そう』という気持ちになりましたね」