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【“番組打ち切り”通告の瞬間】『行列のできる相談所』『ワイドナショー』など、長寿番組が3月で次々消滅! 草野仁は新司会者の名に「次をまかせられます」

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記事投稿日:2025.03.13 06:00 最終更新日:2025.03.13 06:00
出典元: 週刊FLASH 2025年3月25日・4月1日合併号
著者: 『FLASH』編集部
【“番組打ち切り”通告の瞬間】『行列のできる相談所』『ワイドナショー』など、長寿番組が3月で次々消滅! 草野仁は新司会者の名に「次をまかせられます」

1986年4月から2024年3月末までレギュラー放送された草野仁司会の『世界ふしぎ発見』。38年間で、放送回数は1702回を数えた

 

 テレビ業界に “祇園精舍の鐘の声” が聞こえる季節がやってきた。4月の番組改編期を迎え、次々と長寿番組の終了が発表されている。

 

「目玉は『行列のできる相談所』(日本テレビ系)ですね。島田紳助さんのMCで始まり23年。橋下徹氏といった“スター弁護士”を次々と生み出すなど、まさに日テレの看板番組でした」(芸能記者)

 

 番組終了に際し、現場スタッフにとっても“重責”とされる仕事がある。

 

 

「出演者に“クビ”を告げる瞬間です。一緒に仕事をした時間が長いほど気が重いですよ。涙する人にゴネる人、スタッフを労(ねぎら)ってくれる人まで、対応は人それぞれですね」(テレビ局関係者、以下同)

 

 そこで本誌は、番組打ち切りを通告した瞬間をテレビ局関係者に徹底取材。“ヒリヒリ舞台裏”が明らかになった。

 

 自ら“勇退”を選ぶなら、タモリを見習いたい。

 

「『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)の終わらせ方は、カッコよかったですよ。きっかけは、タモリさんの、なにげないひと言。収録終わりに行きつけの蕎麦屋さんで、スタッフと1杯やっていたんです。するとタモリさんは『個人的な趣味だけで構成される番組は、できればずっと続けたいよ。だけどそうはいかない。俺はもう終活に入るんだよ』と、唐突におっしゃったんです。さらに『「ブラタモリ」(NHK)だってそのうち終わるよ。もうテレビの時代は終わったね。俺なんかずっとテレビで食わしてもらってきたけど、そもそも何者でもないんだよ』と回顧されて……。結局、しばらくして番組は終了しました」

 

 自ら雰囲気を察して、“卒業”を選ぶ大物もいる。神田正輝の素顔を語るのは、『朝だ!生です旅サラダ』(ABCテレビ・テレビ朝日系)の関係者だ。

 

「2023年の11月から、体のメンテナンスということでしばらくお休みしていただきました。復帰された際は、見た目も元気になられて安心していたんです。ただ、視聴者から『もう無理させないで』といった意見がたくさん寄せられるようになり……。局内で協議をした結果、まずは神田さんのご意見をおうかがいしようと。ただ、勘の鋭い方ですよね。『ひょっとして、僕を降板させたい雰囲気じゃない?』と。こちらが言葉に詰まると『晩節を汚さずという言葉もあるしね』と話されました。その後『前任の草野仁さんからバトンを受け取って、本音は草野さんより長くやりたいと思っていたんだけど、もう27年半もたっちゃったね』と。最後には『話してくれてありがとう』と握手をされました」

 

■「僕って往生際が悪いやつでね……」

 

 神田の尊敬する草野仁もまた、後任を案ずる“立派すぎる態度”だったという。

 

「草野さんには『日立 世界ふしぎ発見!』(TBS系)の司会を37年も担当していただきました。2023年に総合司会者の交代をお願いしたんですが、テレビも変革期にあることと、その対応のために番組をリニューアルしたい旨を伝えたんです。こちらの説明に草野さんは、『これも世の常なので』とご承知くださいました。『番組のリニューアルといえば、司会はどなたに?』と尋ねられ、『まだ正式決定ではないのですが……』と、恐る恐る石井亮次アナだと伝えると、『彼はいいですよ。彼なら次をまかせられます』とおっしゃっていただきました」

 

 まさにその芸能人の人となりが表われる“去り際”。3月1日に亡くなった “日本一忙しい司会者” も、その人らしいエピソードが満載だ。

 

みのもんたさんに『秘密のケンミンSHOW』(読売テレビ・日本テレビ系)の司会を交代していただくときは、たいへんでした。発端は、視聴者から、みのさんがVTR中に居眠りをしていると指摘されるようになったことです。出演者の間でも『寝てるよね?』と、スタッフに相談がありました。そこで、恐る恐る本人に尋ねると『音に集中したくて目をつぶっていたんだよ』と、平気な顔。しかも、収録が終わると途端に元気になって『今晩も行くよ!』と、スタッフや共演者を引き連れて銀座に行くのだから困ったものです。降板が正式に決まった後、楽屋にうかがって話をしようとすると、みのさんは内容を察したのか『これから収録だからさ、この続きは銀座に行ってから』と、一緒に飲みに行くことになる。そこで、あらたまって話そうとすると『ここは夢を語る、夜の銀座だよ。野暮な話はご法度ですよ』と、笑ってはぐらかすんです(笑)。

 

そんな煮え切らないやり取りが続いていたのですが、ある日、突然、みのさんから連絡があって『いまから例の店、来られる?』と、再び銀座に呼び出されました。あわてて店に行くと、珍しく酔っぱらっていないみのさんが、『僕って往生際が悪いやつでね。なんとか生きながらえようとしたんだけど』と語りだし『君が僕の首に鈴をつけるよう、上から頼まれているのも知ってんだ』と真剣な顔でした。『僕もそこまでバカじゃないよ』と酒をあおりました。そして『いやー、いままでありがとう』って。しばらくとりとめのない雑談をしたあと『途中で会社を抜けて来たんだろ? もう帰りなさい』と言われました。豪快なんだけど繊細で、どこか憎めない。まさに、みのさんらしいエピソードですよね」

 

 そんなみのさんも、いまは天国へ。まさに “諸行無常” の響きありーー。

 

写真・本誌写真部

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