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『アンサンブル』松村北斗にイライラとツッコミが止まらない…幼稚さが見えたいちばんの「表現」とは【ネタバレあり】

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記事投稿日:2025.03.23 17:20 最終更新日:2025.03.23 17:47
出典元: SmartFLASH
著者: 堺屋大地
『アンサンブル』松村北斗にイライラとツッコミが止まらない…幼稚さが見えたいちばんの「表現」とは【ネタバレあり】

 

 

 ぬるっと終わった最終回

 

 劇中では主人公2人をはじめ、周囲の登場人物たちも全員幸せになるという全方位型ハッピーエンドだったが、やはり松村北斗の演じるキャラに納得できず、イライラが募っていった。

 

 3月22日(土)に最終話(第10話)が放送された川口春奈×SixTONES・松村北斗のダブル主演作『アンサンブル』(日本テレビ系)のことだ。

 

 

 小山瀬奈(川口)は恋愛トラブルを得意とする現実主義者のクールな弁護士。その恋のお相手役が、同じ事務所に勤めることになった新人弁護士・真戸原優(松村)。法廷ものと恋愛ものをMIXした「リーガルラブストーリー」である。

 

■【ネタバレあり】「悲劇の主人公」気取りの自己中男

 

 松村演じる真戸原は、以前からたびたび腑に落ちない言動があるキャラクターだったが、それが極まったのが第8話。

 

 幼いころに真戸原を捨てた “毒親” の実母(浅田美代子)が現れたことがきっかけで、自分が一緒にいると迷惑がかかってしまうと考えた真戸原が、突然姿を消してしまったのである。

 

 劇中では “他人の気持ちを思いやれるやさしい人” という描かれ方をしているが、かつての元彼も突然姿を消したことがトラウマになっていた瀬奈に、同じ仕打ちをしたことになる。治りかけていた恋人の心の傷を、残酷にグリグリとエグったのだ。

 

 瀬奈に理由も告げずに去っていた第9話では、「小山さんは俺じゃない人となら幸せになれるから」と語るシーンがあった。

 

 これは一見すると恋人のために自分を犠牲にして身を引いた、しおらしい発言に聞こえるかもしれないが、とんでもない。実際は、目の前の壁を乗り越えないといけないのに、壁から逃亡してしまった自分に対する言い訳でしかないからだ。

 

 ほかにも真戸原の未熟で幼稚な言動は、あげればキリがないが、とにか「悲劇の主人公」気取りのいけ好かない自己中男にしか見えなかった。

 

■幼稚さが透けて見える<してあげたいことリスト>

 

 そして迎えた最終話でも、真戸原の発言にイライラが爆発してしまった。瀬奈と復縁し、真戸原の実母問題も解決したのちに、2人で会話するシーン。

 

 真戸原は姿を消す前、手帳に<小山さんにしてあげたいことリスト>を書き記しており、そこには[ハワイに行く][富士山に登る][幸せにする]など十数項目の内容がリストアップされていた。

 

 そのリストの最後には[ずっと、ずっと、一緒にいる]と綴られており、瀬奈が「これは本当?」と尋ねる。すると真戸原は「もちろんですよ」と自信満々に、むしろ冗談めかして瀬奈を挑発するように言い放ったのだ。

 

 …………どの口が言ってんだ!! 話し合いもなく説明もなく突然別れを突きつけていた恋人と、ようやく復縁したばかりの状況で、この発言なのだ。

 

 細かいところでもう1つツッコミを入れるなら、<小山さんにしてあげたいことリスト>の “してあげたい” という上から目線の言い回しに、筆者はすごく引っかかった。

 

 ちなみにこのリスト、かつて瀬奈が元彼・宇井(田中圭)と交際中に書き綴っていた<宇井くんとやりたいことリスト>を見つけた真戸原が真似て作ったもの。

 

 元ネタである瀬奈のほうの表現は、“一緒にやりたい” という恋人と対等な目線を持っていることが伝わってくる。それに対して、真戸原は、“してあげたい” という傲慢さが透けて見えるアレンジを加えていた。

 

 ディテールの問題なので揚げ足取りだと思う人もいるかもしれないが、少なくとも筆者には真戸原の幼稚な自己中さが、こんなところにも滲み出ていると感じたのだ。

 

 ――最終話まで観終えての感想は、庇護欲を掻き立てられた女主人公が、ダメダメな男主人公の “沼” にハマッて傷つきまくるという、実はホラー味のあるドラマだったということである。

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