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橋本環奈『おむすび』“がん患者にお粥” が視聴者から疑問視…「管理栄養士のリアリティ」論争も、届かぬ脚本家の “実体験” 織り交ぜ

橋本環奈
3月28日、橋本環奈がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『おむすび』が最終回を迎える。クライマックスに入るなか、またしても、ヒロインの言動に困惑する声が──。
橋本演じる元ギャルで、管理栄養士のヒロイン・米田結は、大阪の病院で患者の栄養状態を分析し、医師に提案する「NST(栄養サポートメンバー)」として、さまざまな患者に向き合っている。2020年の新型コロナウイルスの感染拡大期を乗り越え、ラストとなる3月24日の週では、物語の設定も「2024年」に突入した。
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「管理栄養士10年めとなった結は、NSTを牽引する存在になっています。そんな彼女の病院に大腸がんステージ3で男性患者が入院しますが、食事が食べられず、低栄養状態が続いているため、NSTが担当することに。
これまで、糖尿病や極端なダイエットに悩む患者を担当してきた結ですが、最終週では、がん患者にどのように向き合っていくかが描かれるようです」(芸能記者)
結は、1週間後に大腸がんの手術を控えた男性を訪ねて「お粥に減塩の梅干をつけたら……」と食事メニューを提案するも、食欲不振を理由に難色を示され、対応に苦慮していた。
ただ、ヒロインの言動に関して、Xでは
《抗がん剤治療を受けてる患者に「食欲が無いならお粥に梅干つけましょうか?」???》
《がん患者で化学療法やってたらさすがにご飯食べられないよ。手術延期して経口から栄養状態改善を勧めるNSTが変》
《手術前の大腸がん患者に食事を勧めるのは…無理じゃないのかな〜》
など、異論を唱える声が聞こえてくる。お粥を強くすすめるヒロインの言動に疑問を抱かれたようだ。
「問題となった患者に関して、外科医が点滴をすすめたものの、結を中心とするNSTは手術の延期と、食事で栄養補給することを提案しました。
ただ、点滴を検討されるほどの状態にもかかわらず、頑なに食事を摂らせようとするヒロインの言動に違和感を覚える視聴者が多かったようです。
これまでも、結が患者の腫瘍に気づかなかったことを責められるなど、管理栄養士に関するシーンをめぐって、SNSでは『リアリティーがない』と指摘されていました。最終週でも、異論を唱える声があがってしまったようです」(前出・芸能記者)
たびたび視聴者から “違和感” を指摘される『おむすび』。その脚本を手がけた根本ノンジ氏は、上野樹里の主演ドラマ『監察医 朝顔』(フジテレビ系、2019年)や山下智久の主演ドラマ『正直不動産』(NHK、2022年)などのヒット作を連発している。
今作は管理栄養士がテーマの完全オリジナル作品だが、根本氏には強い思い入れがあったようだ。
「2024年9月の『マイナビニュース』のインタビュー記事で、根本さんは父親ががんで亡くなった際、病院で管理栄養士が献身的に世話をしてくれた経験があったと語っています。
さらに『栄養士という仕事は人の人生に食を通じて一生関わる仕事だとわかって、これはきっとドラマになるなと確信しました』と、この出来事が今作を手がけるきっかけのひとつだったことを明かしています。
つまり、脚本家の “実体験” をもとに描いているのです。自らの体験がベースになっているだけに、リアリティにはこだわっていると思われますが、なかなか視聴者には伝わらないようです」(同)
管理栄養士に対する脚本家の強い思いは、お茶の間に届くか──。