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清乃あさ姫、4月ドラマ『なんで私が神説教』で広瀬アリスを困らせる “超問題児” を熱演「SNSで叩かれたら勲章です!」

ドラマ『なんで私が神説教』の台本を手にする清乃あさ姫(写真・福田ヨシツグ)
「元気のないとき。嫌なことがあったとき。ちょっと落ち込んだとき。試験の前……挫けそうになる自分を奮い立たせるために、祖母からプレゼントしてもらったこのヘッドホンで、大好きな音楽を聴いています」
事務所に入って4カ月後には、ミサワホームの、映画『すずめの戸締まり』とのタイアップCMでデビュー。その後も、アリアナ・グランデの『we can’t be friends(wait for your love)』日本版MVに出演した。
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ドラマデビューを飾ったのはNHK大河ドラマ『どうする家康』と、文字どおり順風満帆に見える清乃あさ姫(19)だが、小さな悩みをいくつも抱え、そのたびに音楽に励まされてきたという。
「きっかけは、小学生のときに観た『ガール・ミーツ・ワールド』(ディズニー・チャンネル)でした。サブリナ・カーペンターとローワン・ブランチャードが歌う主題歌『Take On the World』にハマって。母も覚えてしまうほど、家でも車の中でも、ずっと聴いていました」
たまに聴くと、小学生だったころの自分を思い出します、と笑みを浮かべた清乃の今のお気に入りは――。
「邦楽、洋楽、K-POP……ジャンルを限定せず、なんでも聴いていますが、ここ! というときに聴くのは、アップテンポでカッコいい曲が多い、韓国の4人組ガールズグループ、aespaさんです」
清乃の公式プロフィルに記載されている特技は、英会話(英検2級)と、韓国語(勉強中)。大学では第2外国語として、韓国語を選択した。
「韓流ドラマも好きで観ているので、なんとかなるかなと思って選択しましたが、案外なんとかなるもので(笑)。昨年、友達とプライベートで韓国旅行をしたとき、メイク体験をしたのですが、そこのスタッフの方とちゃんとお話しすることができたんです」
全然、完璧じゃないんですけどね、と手を左右に振った清乃の自己評価は、聴くのは60点で、話すのは40点。最近は、韓流ドラマも日本語の字幕を消すところまではいかないが、耳で聴いてなんとなくわかるところまで上達しているというからすごい。
そんな清乃が、役者に憧れを抱いたのは5歳のときだ。
「家族と一緒に、映画館で『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』を観たのですが、エマ・ワトソンの魅力に瞬殺されて。いつか私も、観てくださった方の心がときめくような、そんな仕事をしたいと思うようになりました」
心に浮かんだ淡い夢を追いかけ、自分の手で掴み取った清乃の悩みは……よく言えば周囲への気遣いができること、別の言い方をすれば人の目を気にしすぎることだという。
「小さいころは自信の塊(かたまり)みたいな女のコで、自分から手を挙げて真ん中で踊ったりするコだったんですけど、なぜか今はまわりに気を遣いすぎるところがあって。性格を改造中というか、元に戻すために鋭意努力、奮闘中です(笑)」
力強く宣言した清乃が、次に出演するのは、4月にスタートする土曜ドラマ『なんで私が神説教』(日本テレビ系)。
無職生活から脱却するために、イヤイヤ高校教師になった広瀬アリス演じる麗美静(うるみしずか)が、問題児揃いの生徒たちの事情に巻き込まれ、「なんで私が?」と叫びながら、したくもない “説教” をすることになるという、リアル学校エンタテインメントだ。
「私が演じさせていただいている綿貫陽奈(わたぬきひな)は、クラスの一軍グループのリーダーで、問題児中の問題児。素の自分とはかけ離れているので、お話をいただいたときは “これは大変だぞ。頑張らなきゃ” と、撮影前に何度も何度も台本を読んで、キャラクターを作り上げ、リミッターを外して本番に臨みました」
勝負は1話、2話。そこでどれだけ強烈な印象を残せるかが、ドラマの行方を占う。
「放送が始まったら、間違いなく “サイテー” とか “何、このコ!?” とか、SNSで叩かれるかと思いますが(苦笑)、その声を勲章だと思って、最後まで全力で走り切ります」
問題児は純粋でまっすぐであればあるほど、強烈な個性が浮かび上がる。芯が強ければ強いほど、ひたむきさがあればあるほど、観る人の気持ちに深く突き刺さり、よりいっそう映えるーー。
SNSで話題になるのは、ひとつの壁を乗り越えた証し。そして壁を乗り越えたその先には、また新しい扉が待っているはずだ。
せいのあさひ
2005年9月2日生まれ 千葉県出身 ミサワホームの、映画『すずめの戸締まり』とのタイアップCMでデビュー。NHK大河ドラマ『どうする家康』『366日』『全領域異常解決室』など、話題作に多数出演。1月期放送のドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)では広瀬すずの親友役を演じた
写真・福田ヨシツグ
取材&文・工藤 晋