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津川雅彦「誘拐された」長女にトラウマを残さなかった育児論
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.02.14 11:00 最終更新日:2018.02.14 11:00
俳優の津川雅彦と長女の津川真由子が、2月7日放送の『ファミリーヒストリー』(NHK)に出演した。
じつは真由子は、生後5カ月だった1974年に、自宅で寝ているところを23歳の男に誘拐されている。身代金を取りに来た犯人を警察が逮捕し、真由子は41時間ぶりに無事救助された。
こんな大事件に見舞われながらも、津川は成長していく娘に対して、決して過保護にならなかったという。真由子はこう振り返る。
「親だったら、すっごい心配になるじゃないですか。私には(事件の)記憶がなくても、幼稚園になっても小学生になっても『1人で出歩かせたくない』とか『もし犯人が戻って来たら』とか、いろんな心配があると思うんです。だけど、一切何も言わなかったんです」
このことについて、津川本人に質問したという。
「大きくなってから、不思議になって『心配じゃなかったの?』って質問したことがあったんですよ。(父は)『いやいやいや。お前がちょっと帰って来なかったら、<どうしたんだろうか。警察呼んだほうがいいか、いやそれはいきすぎてる>とか、いろいろ俺は考えたよ』って。それを必死に私には伝えないように、トラウマができないように、こらえてくれてたんだなって思って。すごいなあと。このおかげで、私は何も(トラウマが)ないので」
さらに津川は、娘に対してこう発言したという。
「俺たちが有名人だったっていうだけの理由で、誘拐されて。俺たちのせいで辛い思いをさせたんだ。だから俺が償いとして『一生この子のためならなんでもやる』って思ったんだよ」
津川本人は、この誘拐事件について「週刊朝日」(2012年8月17・24日号)のインタビューでこう振り返っている。
「この事件を契機に、僕は何事にも真剣に向き合うようになり、人生は大きく変化することになった。誘拐犯はある意味、恩人と言ってもいいかもしれない」
娘の誘拐には、役者だった自分に責任があると考え、事件後「『よし、では彼女にとって世界一の父親になってやろう』。そう決めた」という。
かつて、事件について「親としての意識が相当深まった。不幸なことが起こったときがチャンスなんです」とも語っている津川。娘にトラウマを残さなかった子育ては、こんな強靭な精神によってもたらされていたのだ。