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『恋は闇』志尊淳は二重人格? 双子? どこかのドラマで観たことある結末になりそうな予感、ひしひし

志尊淳
これまでにドラマ史も映画史も長年積み上げられてきているので、過去作品といっさいカブらない斬新な真相・結末を描くということは、もうほぼ不可能なのかもしれない。
志尊淳×岸井ゆきののダブル主演で4月16日(水)にスタートしたドラマ『恋は闇』(日本テレビ系)。
志尊演じる男性主人公・設楽浩暉は、週刊誌の名物フリーライター、岸井演じる女性主人公・筒井万琴はテレビ局の情報番組ディレクター。この2人のジャーナリストが猟奇的な連続殺人事件の取材現場で出会う。
第1話前半では、チャラくて適当な言動が多く、スクープのためなら手段を選ばない浩暉を、万琴は露骨に毛嫌いしていたのだが、後半で彼の報道に対する信念に触れ、被害者への配慮もある記事を読み、少し心を許すようになる。
こうして2人は惹かれあっていくのだが、実は浩暉が、まさにその連続殺人犯なのではないか――という恋愛ミステリー。
本作の公式サイトにも《愛した男は、連続殺人鬼なのか――?》というキャッチコピーが踊っており、今夜放送の第2話で浩暉は刑事たちから疑いの目を向けられるという展開になるようだ。
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■綾瀬はるかや波瑠のドラマとの類似点
この手のミステリー作品は意外と多く、近年ヒットした作品でいえば、主演・綾瀬はるかと高橋一生が共演した2021年の日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』が思い出される。
綾瀬と高橋のキャラの魂が入れ替わるという突飛な設定がベースで、高橋演じる人物がサイコパスな連続殺人鬼なのかどうかが最大の謎となっていたドラマだ。
また、主演・波瑠と林遣都が共演した2022年のドラマ『愛しい嘘~優しい闇~』(テレビ朝日系)も似た設定。
波瑠演じる主人公は中学時代に王子様的存在だった林演じるキャラに片想いしていたが、その彼がさまざまな殺人事件に関与していることが匂わされたミステリーだった。
『恋は闇』を含む3作品はいずれも男女のメインキャラがおり、男性キャラが殺人犯なのではないかという疑惑を、女性主人公視点で追っていくという根幹が一致している。
しかし、「設定が過去作品と類似しているからダメだ」と言いたいわけではない。ドラマや映画のエンタメ業界で、まだ誰にも手を出されていないまっさらなアイデアなんて、もうなかなか存在しないからである。
■結末はもうある程度絞られている?
ただ、スタート早々ではあるが、『恋は闇』の結末はもうすでに数パターンまで絞られてしまっているのではないか。
まずは男性主人公が本当に連続殺人鬼だったという場合。最終話あたりで彼が闇堕ちする原因となった凄惨な過去が語られたり、二重人格で善と悪の人格が共生しているといった設定が明かされたりしそうだ。
次に、男性主人公が連続殺人鬼ではなく、実はいいヤツだったという場合。志尊が一人二役で双子の兄弟が存在するとか、別人だが整形で顔をそっくりに似せた人物がいるとか、そういった設定がありえるだろう。
いままで観たことがなかった独創的な真相・結末になってほしいものだが、それは高望みしすぎで、予想したパターンのどれかだったとしても致し方ないと思う。
最大の謎の真相が既存作品と似てしまっていても、その結末に至るまでの過程がぐいぐいと引き込まれるストーリーになっていたり、個性的で魅力のあるキャラクターたちの掛け合いで魅入らせてくれたりすればOK。
要するにラストがどこかの過去作品で観たことのあるオチでも、独自の世界観で楽しませてくれれば問題ない。
ただ個人的な願望でいえば、志尊演じる男性主人公が殺人鬼なのかどうかの真相は中盤回ぐらいで明らかにして、物語後半はまったく違う斬新展開になることを期待しているが、果たして――。今夜放送の第2話にも注目したい。