TBS、女性アナへのセクハラ事案公表「舞台袖でタッチ」「懇親会でキス要求」…被害者は「心の傷」と言明

 

　4月25日、TBSは同局の女性アナウンサーに対するセクハラ事案が複数あり、対応が不十分だったと公表した。

 

　そもそもの発端は、中居正広氏とフジテレビの女性アナウンサーの事案を第三者委員会が性暴力と認定したこと。TBSでは、同局内でも類似事例が起きていないか、社員と番組出演者の間でのセクハラ事案について内部調査をおこなっていた。

 

「2月21日に公表した報告では、社員が参加した芸能事務所主催の会食などで不適切な言動は確認されず、逆に社員側が不適切な目的で会食などを設定した事実もないとしていました。

 

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　しかし、その後の調査で、過去のセクハラ事案が確認されたというのです。確認されたのは計4件で、およそ25年前から15年前にかけて起きた事案。複数の女性アナウンサーが、番組出演者から舞台袖で体を触られたり、交際を迫られたり、さらに懇親会などでキスを求められたそうです。

 

　そのうち1件は、TBSに被害を報告したものの、責任者が口頭で注意するだけにとどまり、番組降板などの処置は取らなかったとしています。また、別の件では、被害者が直接『やめてください』と伝えたものの、態度は変わらなかったそうです。

 

　被害を証言した一人は『昔だから仕方ないという考えはやめていただきたい。心の傷となって、話すまでかなり時間がかかりました』と語っています」（芸能記者）

 

　局が自ら調査し公表したことで、炎上には至っていないが、加害タレントはTBS関係者の間でよく知られた人物だという。

 

「日本中で広く名が知られた超大物タレントですよ。艶福家でも知られ、それがキャラクターでもありました。ただ、長らく出演していたレギュラー番組の末期はハラスメントに対する社会的な見方が変わった時期とも重なり、ある種の社会的な要請で表舞台から降りたという事実はあります。

 

　今回の事案は、誰もが知っていたことが、改めて問題になったという形です。

 

　いずれにせよ、当時のTBSが大物タレントの日常的なセクハラ行為に対して、毅然とした姿勢を取っていなかったのは確かです。報告でも、《当社の複数のアナウンサーが番組出演者からスタジオで身体接触の被害を受けたが、適切な対応がとられなかった》と述べています。

 

　そこは真摯に企業として反省をしなければいけないと思いますね」（TBS関係者）

 

　少なくとも “被害者” が沈黙を強いられる業界であってほしくはない。