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箭内夢菜『イッテQ!』の“出川ガールズ”は過酷ロケで鍛えられ…「イジりは愛だから!」に救われた

ドラマ『低体温男子になつかれました。』でヒロインを演じる箭内(写真・田中智久)
箭内夢菜(24)の初海外は、2022年にバラエティ番組の収録で行ったドバイだった。
「日本では見たこともないようなデザインの建物や、圧倒的なスケール感のオブジェを目の当たりにして、感動が止まりませんでした。何か記念になるものを残したいと、空港のお土産屋さんで買ったのがマグネットでした」
以来、海外に行くたびにマグネットを買い集めてきた。
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「ひとつひとつに思い出が詰まっています。時間がなくて買えなかった国もありますが、次に行くときの楽しみにとっておくことにしています」
海外に行くたびに、自分の視野が広がっていることに気づくと言い、できるだけ現地の人とコミュニケーションを取るようにしているそうだ。
「英語は得意じゃないのですが、相手の方が言っていることが少しでもわかると嬉しいし、わたしの片言英語が通じると、もっと嬉しい!」
17歳のときに「ミスセブンティーン」のグランプリに選ばれ、2018年に『チア☆ダン』(TBS系)でドラマデビュー。
「ドラマがどうやって撮影されるのか、現場ではどんなふうに行動すればいいのかもわからない状態で飛び込んだので、最初はドキドキでした。でも、クランクインの半年以上前からチアダンスの練習をさせていただいたおかげで共演者の方と仲よくなれたし、主演の土屋太鳳(たお)さんから多くのことを学ばせていただきました」
以来、数多くのドラマや映画で活躍してきた箭内の最新作は、人気コミックが原作のドラマ『低体温男子になつかれました。』(TOKYO MX)。寒がりで塩対応の主人公から “なつかれる” ヒロイン、緒方琴里(ことり)を演じている。
「原作を読んだとき、琴里ちゃんは絶対にわたしが演じたい!と思いました」
琴里は高校時代のトラウマが原因で、大人になってもコンプレックスを抱えた女のコ。
「でも……というか、だからこそ、まわりの人たちのために自分が苦労することを惜しまないし、太陽みたいにみんなを暖める女のコなんです」
目を輝かせながら、演じるキャラクターのことを熱く語る箭内もまた、太陽のように明るくまわりを照らす。
「誰だってコンプレックスはあると思うし、もちろんわたしにもあります。でも最近、コンプレックスを味方にしていこうと思えるようになりました」
そう考えるようになったきっかけは、人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)で、“出川ガールズ”に選ばれたことだった。
「バラエティ番組は、素の箭内夢菜として出演するので、最初は自分の容姿だったり、上手に話せないことを気にしていました」
そんな彼女だったが、世界各地を訪れて過酷なロケを経験していることがプラスになっているという。
「たくさんのことを学ばせていただいていますし、出川(哲朗)さんから『バラエティ番組でイジるのは愛だから!』と言っていただいたことで吹っ切れました」
一方、女優としては素の自分を封印して役作りをする。
「役が生きているのは、わたし自身とは別の世界なので、プライベートも作品の世界観の中に留まっていたいな、と思っています」
では、今回も?
「そうですね、発言するときに『琴里ちゃんだったらこんなふうに言うかな』と考えたり、琴里ちゃんは食べることが大好きな女のコなので、思いっきり頬張って食べたり(笑)」
経験を重ねるたびに演じることの楽しさと難しさを感じているという箭内の目標は……。
「さまざまな役柄、作品に出合うことです。そして、そこで出会う先輩方から、たくさん学んで俳優として成長していきたいです」
もうひとつの目標は、これからも増えていくであろう、マグネットを買った国のどこかで暮らしてみること。
「異なる文化や環境に身を置くことで、人間としても俳優としても成長できると思うので、いつか実現したいですね」
やないゆめな
2000年6月21日生まれ 福島県出身 2017年に「ミスセブンティーン2017」でグランプリを受賞し、翌年に『チア☆ダン』でドラマデビュー。おもな出演作はドラマ『3年A組−今から皆さんは、人質です−』『ゆるキャン△』『マイ・セカンド・アオハル』、映画『宇宙にたった2人』『悪い夏』など。『世界の果てまでイッテQ!』など、バラエティ番組でも活躍中
写真・田中智久
取材・文・工藤菊香
ヘアメイク・中逸あゆみ
スタイリスト・田中亨奈