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株式会社TOKIO、“廃業”のこれから…「会社ごっこ」批判のなか気になる“資本金1000万円”の行き先

『ザ!鉄腕!DASH!!』降板をきっかけにTOKIOの解散まで引き起こした国分太一
「このたび、グループTOKIOの解散に伴い、株式会社TOKIOは所定の事務手続きおよび関係各位のご説明を終え次第、廃業する運びとなりましたことをご報告申し上げます」
7月2日、株式会社TOKIOは公式サイト上で、会社の廃業を正式に発表した。
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TOKIOメンバー・国分太一の「過去にあった複数のコンプライアンス上の問題行為」を日本テレビが明らかにし、同局の『ザ!鉄腕!DASH!!』の降板を発表したのは6月20日のことだった。
同日、国分は無期限の活動中止を発表、6月25日にはTOKIOの解散が公式サイトで告知され、同時に会社を廃業する意向も示されていた。
この国分の活動中止から異例の速さで行われた廃業発表に対してX上では
《(株)TOKIOも所詮は会社ごっこしてただけなの?》
《正常な企業ならありえない》
といった企業としての責任を問う辛辣な声が寄せられていた。
「廃業」は秒読みの段階に入ったが、今後の具体的なスケジュールを同社は明らかにしていない。一般的に「会社廃業」とはどういったものなのか。その「道のり」を法務局に聞いた。
「大まかになりますが、株式会社を廃業するには株主総会で解散を決議して、その後2週間以内に解散と精算人選任の登記をします。そして債権と債務を確定する作業になりますが、同時に官報などで廃業の公告を2カ月ほどおこない、債権者からの申し出を受け付けます。そのすべてが終わったら『精算結了』の登記をおこないます」
債権者への対応を行えば3か月ほどで廃業は完了するようだ。
企業経理に詳しい会社オーナーは「株式会社TOKIOは発行済み株式が200株と少なく、『当会社の株式を譲渡により取得するには、株主総会の承認を要する』と株式の譲渡制限がかかっているので流動性は低い。おそらく縁故などでの持ち合いがほとんどで、株主の人数も少ないはずだから(廃業へは)支障がないと思われます。スムーズに廃業手続きは進むでしょう」という。
アイドルグループが鳴り物入りで設立した株式会社TOKIOだが、「会社ごっこ」という批判をよそに、身内だけであっさり廃業手続きは進みそうだ。
いっぽう、「廃業完了」までで気になるのは「残余財産の分配」だ。
債務などを返済したあとに残る「財産」を、株主などのステークホルダー、出資者などにどのように分配するかだが、株式会社TOKIOの大きな財産といえば「資本金1000万円」だろう。
同社は2020年7月22日に設立され、当初の代表取締役は藤島ジュリー景子氏だった(2023年9月30日退任)。そのため「資本金の1000万円は藤島氏が拠出したのではないか」とも言われた。
「一般的に、精算後の余剰金は株の持分に応じて株主に分配されます。TOKIOの3人もその対象です。
また資本金に関しては、残金があれば出資者に戻されることになります。藤島さんが全額出資していたら藤島さんに全額が戻され、代表取締役の城島茂さん、取締役の国分さんと松岡昌宏さんの3人には払われません。しかし、3人も出資していれば、出資額に応じ戻されます」(ベテラン税理士)
いまだに国分の「コンプライアンス上の問題行為」は明らかにされていないなか、株式会社TOKIOの廃業手続きもひっそりと進んでしまうのだろうか。