
7月5日放送の『おかべろ』(フジテレビ系)に、小林幸子さんがゲスト出演。『NHK紅白歌合戦』に出演した際の裏話を明かしていました。
小林さんといえば、『紅白歌合戦』で披露する超ド派手な巨大衣装が代名詞です。なかでも、2009年の『第60回紅白歌合戦』で登場した、高さ8.5メートル、総重量3トンという豪華衣装の『メガ幸子』は、話題になりました。
小林さんは「今までは、拍手と歓声。『すごいうれしいなあ』と。これはね、一番最後に(メガ幸子を)手動でちょっと動かしたんですよ。お客さんから笑いがきた。3冠ですからね。もう『笑いが来たか』と思って、私も思わず、歌いながら、笑いそうになった」と、拍手、歓声に続き、笑いという3つの反応に新たな手応えを感じたと、当時を振り返っていました。
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しかし、2012年、小林さんの個人事務所社長の解任報道をきっかけに、芸能界から腫れ物扱いされるようになったのです。その年は、これまで33年連続で出場していた『紅白歌合戦』に落選。筆者は以前、当時の心境を小林さんにお聞きしています。
「『こんなことで落とされるわけ?』って周りのみんなは言ってくれたんですけど……そういったことも全部受け入れました」
しかし、こうした出来事が逆に分岐点となり、小林さんは『ニコニコ動画』という新しい世界に出合います。そこから、ゲームのボスキャラのように見えるということで、若者から “ラスボス” という愛称で親しまれ、バーチャルアイドル・初音ミクの代表曲『千本桜』をカバーし、4年ぶりに紅白歌合戦に返り咲きました。
「NHKのスタッフに『おかえり』って言われましたよ(笑)。そのときの紅白で北島(三郎)の御大に会ってあいさつしたら、『幸子、ちょっと道草しただろ。道草って楽しいだろ』って言われたんですよ。そのときは一瞬『んっ?』と思ったけど、実際に楽しかったから『はい』って答えました。
当初は苦しかったけれど、見たことのない景色をいっぱい見られて、面白がってやれた道草が、結果的にいい方向に行ったのはよかったなと思います」
と、北島三郎さんが自身のことをずっと気にかけ、愛ある一言をくれたことを、嬉しそうに振り返っていました。
紆余曲折ありながらも進化し続ける小林幸子さん。同番組では、今年5月に千葉・幕張メッセで開催された『ニコニコ超会議2025』で、小林さんが新作巨大衣装『盆踊りのやぐら』で登場したイベントの様子が紹介されました。
6メートルほどの高さから熱唱し、衣装はさらなる進化を遂げています。盆踊りの次は『青森ねぶた祭』あたりで『小林幸子ねぶた』も見たいものです。