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新しくて王道の刑事ドラマ『大追跡』が相葉雅紀の代表作になる予感!目指すは『相棒』のような長期シリーズ化か

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記事投稿日:2025.07.16 11:00 最終更新日:2025.07.16 12:32
出典元: SmartFLASH
著者: 堺屋大地
新しくて王道の刑事ドラマ『大追跡』が相葉雅紀の代表作になる予感!目指すは『相棒』のような長期シリーズ化か

嵐の相葉雅紀

 

 7月9日(水)21時にスタートした相葉雅紀大森南朋松下奈緒のトリプル主演作『大追跡 ~警視庁SSBC強行犯係~』(テレビ朝日系)。

 

 率直に言って「めちゃくちゃおもしろい」という感想ではなかった。かといって「つまらない駄作」という印象もなく、初回にして安定感すら覚える王道の刑事ドラマといった雰囲気。

 

 役者・相葉雅紀の代表作になる可能性は十分にある

 

 

■新しくて王道の刑事ドラマ

 

「SSBC」とは警視庁捜査支援分析センターのことで、防犯カメラ映像の収集・分析、スマホやPCのデータ解析、または容疑者のプロファイリングなどをおこなう部署。そのなかで新設されたのが「SSBC強行犯係」で、殺人・強盗・放火といった凶悪事件を担当する捜査一課を専門に支援する別班だ。

 

 要するに、刑事の花形である警視庁捜査一課をサポートする裏方チームにスポットを当てたドラマである。

 

 捜査一課の刑事ではなく、彼らの捜査を支援する刑事たちの活躍を描くというのは珍しく、マンネリ回避のための新しい視点だとは思う。だが、主要キャラたちの人物造形やセリフの掛け合い、そして作品全体の演出などは、よくも悪くもオーソドックスで目新しさがなかった。

 

 そのため、初回を観るかぎり、斬新でめっちゃおもしろいといった印象はなかったのだが、刑事ドラマファンが安心して観られる定番のテイストに仕上がっていると感じた。

 

 実際、公式サイトの作品紹介でも、《視聴者の心をつかんで離さない刑事ドラマのセオリーはそのままに、新鮮な要素を大胆に盛り込み、この夏、新しくて王道の刑事ドラマがまた1つ誕生します》と記されているので、テレ朝の狙いどおりなのだろう。

 

 そんな『大追跡』こそ、相葉が堂々と胸を張って「代表作」と言えるドラマになりそうなのだ。

 

■実は相葉のGP帯主演は8年ぶり

 

 相葉雅紀は、ご存知、国民的アイドルグループ「嵐」のメンバーだが、実は主演ドラマで大ヒット作を持っておらず、代表作と言えるような作品はない。

 

 2015年放送の『ようこそ、わが家へ』(フジテレビ系)などスマッシュヒットした良作はあり、嵐ファンやドラマファンからは好評を博していたものの、世間一般に広く知られた主演ドラマはいまだにない。

 

 しかも、相葉のGP(ゴールデン・プライム)帯ドラマの主演は、2017年の『貴族探偵』(フジテレビ系)以来でなんと8年ぶり。『貴族探偵』は「月9」30周年記念として豪華キャストを集め、相葉が座長を務めた鳴り物入りのドラマだったのだが、フタを開けると内容が酷評されてコケてしまった。

 

 その後、相葉は2018年に『僕とシッポと神楽坂』、2021年に『和田家の男たち』、2023年に『今日からヒットマン』(すべてテレビ朝日系)に主演したが、この3作品はいずれも23時15分スタートだったため、GP帯で主演を務めるのはかなり久しぶりなのである。

 

■『相棒』『刑事7人』『特捜9』の枠

 

 テレ朝の水曜21時は水谷豊主演の『相棒』が長年放送されており、それだけでなく相葉の先輩である東山紀之主演の『刑事7人』、井ノ原快彦主演の『特捜9』も人気を博した刑事ドラマに強い枠。

 

 ただ、『刑事7人』は東山のタレント業引退にともないシリーズ終了、井ノ原の『特捜9』も前クールの放送をもってシリーズ終了しているため、テレ朝としては『大追跡』をシリーズ化して、新たな刑事ドラマの柱にしたいという思惑も透けて見える。

 

 そんなテレ朝の期待がかかった『大追跡』だが、第1話の世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は9.7%と上々のすべり出し。

 

 近年はコア視聴率(13歳から49歳まで)が重視され、そもそも視聴率をさほど気にしない風潮もあったりするが、民放キー局のなかでテレ朝は比較的まだ世帯平均視聴率を重視しているため、二桁近い視聴率を獲得したのは大きいだろう。

 

 まだ第1話しか放送されていないので気が早い話だが、長期シリーズ化していくことを見越した場合、幸先のいいスタートを切ったと言える。

 

■相葉雅紀が演じる主人公は?

 

 相葉が演じる主人公・名波凛太郎は、SSBC強行犯係の新メンバーとして配属されたキャリア官僚。

 

 伯父(佐藤浩市)がかつて警察庁長官を務め、現在は内閣官房長官という超お偉いさんで、名波自身も一流大学を卒業後に外資系証券会社に勤め、国家公務員中途採用に合格して転職してきたという華麗な経歴を持つ。“嫌味なエリート” ということはなく、性格は温和で人懐っこく、真っすぐな正義感を持っている。

 

 とはいえ、ただの “純粋なお坊ちゃん” というわけでもなく、一癖ある裏の顔を隠していると思われるシーンもあった。

 

 事件解決後の終盤。捜査一課長(遠藤憲一)は、犯人の追跡や逮捕は捜査一課がおこなうため、サポートチームのSSBC強行犯係は捜査に加わるなというスタンスだった。

 

 名波が「SSBCが独自に捜査してなにが悪いんです?」と、さも素朴な疑問を口にしたように尋ねると、課長は「名波さんはまだ何もわかってらっしゃらない」と諭すように答えるのだが、すかさず名波はひょうひょうと次のように語ったのだ。

 

「わかってない? 僕がわかってない? 僕の叔父は元警察庁長官で現内閣官房長官の久世俊介です。そして僕は、国家公務員総合職採用試験に合格して警察庁に入庁したキャリア官僚です。3年後には昇進して、おそらく警察庁で局長、つまりあなたの上司になります」

 

 最後にニコッと微笑み、自分が将来の上司であるという未来を示して課長に圧をかける。

 

 そのうえで、「僕たちが犯人を捕まえたらいけないんですか?」と改めて尋ね、課長から「どんどん捕まえちゃってくださいよ」と言質を取ることに成功したのだ。

 

■相葉にとって最大のアタリ役に?

 

 名波は基本的に温和なのだが、自分の正義を貫くためなら手段を選ばないしたたかな一面も持っているよう。仲間たちにも隠している真意がある様子だし、とにかく深みがあって魅力的なキャラクターなのである。

 

 ――相葉にとってアタリ役となりそうな『大追跡』。このまま高視聴率をキープしつつ今クールの最終話を迎えれば、シーズン2、シーズン3、シーズン4……と長期シリーズ化に弾みがつくはず。となれば堂々と役者・相葉雅紀の代表作と言えるようになるだろう。

 

 まずは、今夜放送の第2話が、引き続き刑事ドラマファン納得のクオリティとなっているかどうか注目だ。

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