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【K-POPアイドルに各国ファン激怒】「jap騒動」「一つの中国」発言…世界を見据える“多国籍グループ”が抱える問題

人気K-POPアイドル「ENHYPEN」(写真・公式サイトより)
日本人や中国人、そしてタイ人メンバーなど、いまやK-POPの世界に欠かせなくなったのが、“外国人メンバー”だ。
「外国人メンバーを取り入れたことによる成功例の一つが、日本出身3人、台湾出身1人を含むガールズグループ・TWICEでしょう。TWICEの成功以降、各芸能事務所は、新たに作るグループに外国人メンバーを積極的に取り入れるようになったと言われています。
背景には、マーケットの拡大の狙いがあると言われており、デビュー当初から世界進出を目的としているグループも多くいます」(芸能記者)
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当然、自国出身の人物が、K-POPアイドルとして活躍するのは、その国のファンにとっては嬉しいもの。だが、このところ多国籍グループの振る舞いが、ファンを激怒させる事態も起きている。
「7月にも“jap騒動”がありました。人気K-POPグループ『ENHYPEN』のソンフンが、6月におこなわれたグループ公式アプリのイベントで、ファンとチャットのやり取りをするなか、『Good job』と書こうとして『Good jap』と誤って投稿してしまったんです。
“jap”は日本人を意味するJapaneseの略称で、蔑称です。歴史的に、日本人を攻撃するための言葉として使われてきました。特に、第二次世界大戦中は抗日プロパガンダの一種として、多くの日系人が“jap”として罵られ、現在では差別語として広く認識されています」(同前)
ソンフンはすぐに投稿を削除したが、他メンバーやファンが真似して「jap」を連発し、一連の場面がスクリーンショットで拡散。とりわけ日本国内では一気に批判が高まり、ソンフンが自身のXで、
《リスニングパーティーの時、私が英語のスペルを間違えて書いたのが問題になりましたね。後でスペルが間違っているのを知って直したのですが、何の意図もなくスペルを間違えたのです》
《心配してくださったエンジン(ENHYPENファンの総称)ありがとうございます。これからもっと注意します》
と説明する事態となった。だが、いまだにファンの怒りは収まっておらず、グループの来日に批判的な声も多い。
さらには、外国人メンバーの発言が物議を醸すこともある。7月11日、ガールズグループ「tripleS」メンバーで中国出身のシンウィーが、ファン・コミュニケーション・プラットフォーム「fromm」のなかで、「マカオはもともと中国の土地です。香港、台湾も全部」と主張したとも報じられている。ファンから心配の声が集まると、「私、なんか間違ったこと言った? 同意しない人は私を『fromm』で登録しないで」と宣言した。
「シンウィーの発言は、中国政府による『中国大陸と台湾・香港・マカオは「一つの中国」だ』とする主張を支持する形となりました。これまでも、各アイドルグループの中国人メンバーが同様の発言をした過去もありますが、これは国によっても認識が異なってくる問題です。やはり、この発言は一部アジアファンが激怒する事態となっており、韓国だけでなく日本でもネットニュースになっています」(同前)
外国人メンバーが、“現地”である韓国人ファンから怒りを買うケースもある。
「かつて、TWICEの日本人メンバーであるサナが、2019年の平成最後の日に《平成生まれとして、平成が終わるのはどことなくさみしいけど、平成お疲れ様でした!!!》と投稿。サナとしては、元号が変わることに言及しただけだったのですが、一部韓国ファンからは、“グループのアカウントで天皇退位・即位を祝うのは軽率だ”と批判が起こりました。
その後、サナは涙ながらに“愛してくれるファンがいることは責任が伴う。今いるファンを大切にしたい”と釈明。当時サナには誹謗中傷が多く寄せられ、韓国人ファン同士でも賛否がぶつかり合う事態となりました」(芸能記者)
誤植でもあっても、本音であっても、“国”をめぐる発言はファンやメンバーが傷つくことになりかねない。“多国籍グループ”が抱える一つの問題といえよう。