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「ノイズになると思った」『虎に翼』脚本家、人気アニメの「原作変更」発言に批判殺到…『セクシー田中さん』騒動で “改変” に募る不信

脚本家の吉田恵里香氏
2024年、日本初の女性弁護士の生き様を描いたNHK連続テレビ小説『虎に翼』は大きな話題を呼んだ。放送から1年が経ち、同作の脚本家・吉田恵里香氏の “原作変更” に関する発言が物議を醸している。
発端となったのは、9月15日に配信されたポップカルチャーの情報を伝えるメディア「KAI-YOU」の記事。吉田氏が登壇した8月のアニメイベント「ANIME FANTASISTA JAPAN 2025」でのトーク内容を伝えるものだったが……。
「2022年に人気漫画『ぼっち・ざ・ろっく!』を原作とする同名のアニメの脚本を手がけた吉田さんは、制作当時のエピソードについて話しました。
吉田さんはキャラクターが性的に消費されることに抵抗を抱いていたことを告白。原作では、10代の少女の主人公が裸で水風呂に入るシーンがあったところ、アニメでは水着に変更したことを明かしました。
その理由に関して、吉田さんは《ぼざろがそういう描写が売りの作品ならいいと思いますが、そうではないと思いますし、覇権を狙う上ではそうした描写はノイズになると思ったんです》と、話しています」(芸能記者)
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ただ、吉田氏の「ノイズになると思った」発言に関して、Xでは
《原作大事にしないならノイズはあなたでは?原作をバカにするなら原作ありきの物に携わちゃいけない》
《ぼっち・ざ・ろっく!がヒットしたのが自分の脚本力だと勘違いしてるのか…呆》
《原作を改変してノイズとまで言うのか・・・二度と原作有り作品の脚本に関わらないでくれ》
など、厳しい声があがっている。「ノイズ」という表現に疑問を持たれてしまったようだ。
「吉田さんは、原作漫画が魅力的であることを強調しており、アニメを制作するうえでも、強い意気込みで臨んだと説明しています。ただ、原作の要素を “ノイズ” と表現したことで、原作者に対する配慮が欠けていると感じた人もいたようです。
吉田さんの発言がSNSで物議を醸したことを受けてか、今回の記事の編集を担当した人物が、16日のXで《この記事で言う“ノイズ”とは、深夜アニメ等でテンプレート化している表現(女の子たちが互いの胸の大きさについて言及し合う描写等)を指しています》と、投稿しました。
吉田さんに原作を否定する意図はなかったのでしょうが、今回の発言にはネガティブな印象を持たれてしまったようです」(前出・芸能記者)
原作の描写を脚本家が変更したことに対して、厳しい意見が見られる背景には何があるのか。2023年にも、ドラマ『セクシー田中さん』(日本テレビ系)の脚本をめぐる変更が大きな注目を集めた。
「芦原妃名子さんの人気漫画をドラマ化した同作ですが、日本テレビ側と原作者のあいだで、内容をめぐる食い違いが発生していたことが発覚。芦原さん自身が、Xでドラマの放送終了まで脚本家と会わず、監督やスタッフと内容について直接話せなかったことを告白しました。
2024年1月に芦原さんが逝去したこともあり、制作サイドによる “原作改変” がSNSで議論を呼ぶことになったのです。この騒動以降、脚本家が原作の内容に手を加えることに対して、厳しい目を向けられるようになりました。
今回の吉田さんの発言が物議を醸した背景に、『セクシー田中さん』騒動が社会的に注目を集めたことも影響しているのでしょう」(前出・芸能記者)
『虎に翼』のヒットによって、多くの人に認知されることになった吉田氏。自らが発する何気ない言葉にも、注意が求められるのは言うまでもない。