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小泉今日子が忘れられない薫陶「“うまい” の先に広い世界なし」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.04.08 16:00 最終更新日:2018.04.08 16:00

小泉今日子が忘れられない薫陶「“うまい” の先に広い世界なし」

 

 女優の小泉今日子が、3月28日放送の『マイ・ラスト・ソング〜人生最後に聴きたい歌は〜』(NHK)に出演した。

 

 番組のタイトル『マイ・ラスト・ソング』は昭和の名プロデューサー故・久世光彦が書いたエッセイの題名にちなんでいる。小泉は、演技の基礎を教えてくれたという久世について、こう振り返る。

 

「歌手としてデビューしたので、演技のことは何もわからない(状態だった)。だからすべてを教えてもらいましたし、文章を書くことを勧めてくれたのも久世さんだった。出会えなかったら全然違う未来だったんだろうなって思える人」

 

 ここで出演者の又吉直樹が「叱られたりもあったんですか?」と質問すると。

 

「ものすごく叱られますね。演技については特に。リハーサルをして私がうまくできないと、『小泉があまりにも下手だから、このシーンカットします』って言って、本当にカットした。昔は厳しい演出家がいて、人が育ちやすい環境というんでしょうか。いまは優しい人が多いなと思うんです」

 

 久世は大ヒットドラマ『時間ですよ』(1970年/TBS系)や『寺内貫太郎一家』(1974年/TBS系)などを手がけた。ドラマとリンクして浅田美代子や郷ひろみなどの音楽プロデュースも行っている。小説家としても才能を発揮し、山本周五郎賞を受賞。直木賞や川端康成文学賞などにもノミネートされた。

 

 小泉は、そんな久世からのある一言が忘れられないという。

 

「新聞で書評を書いたり、それまでと違ったチャレンジや役をやったときに、『最近のあなたは文章も演技もずいぶんうまくなって鼻が高くなった気にもなるけど、でも、“うまい” の先にはそう広い世界はないので。もっとドキドキしたり不安に揺れたりしているあなたが見たいです』と」

 

 このアドバイスを受けて発見があったという小泉は、「いつも技術とかを勉強する必要があるけども、『最後には心で動かさないといけない』っていうのは、ずっと気にしています」と明かしていた。

 

 自ら制作会社「明後日」を立ち上げ、本人が「新しい夢」と語る演劇プロジェクトを進めている小泉。恩師・久世から受けた薫陶を、後輩たちに伝えようとしているのかもしれない。

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