元検事の若狭勝が、5月2日放送の『ナカイの窓』(日本テレビ系)に出演した。
「検事歴が通算26年」という若狭。番組では裏金問題など不正を見つける方法について語る。
「裏金は巨大ルーペで見つける。よくテレビで見る(捜査時の)ダンボール箱は1000箱以上なんです。あの中から証拠物を一つ一つ見ていくことを “ブツ読み” と言う。それこそ来る日も来る日も“ブツ読み”をする。大きな山の中から、一粒の小さなダイヤモンドを見つけるような作業」
これに加え、関係者から提出された手帳を合わせて、1枚ずつ照らし合わせる。ある賄賂事件では、消しゴムで消した跡が見つかったという。
「パッと見たら気がつかないものを、これ(ルーペ)ですよね。ずっと見ていくと消した跡に『T30』という記載があった。眼光紙背に徹すると見えてくる」
関係者にこの意味を追及したところ、「ある県知事のイニシャルが『T』。『30』は3000万を意味した」と明かした。若狭氏によると、これが3000万円を賄賂として贈った証拠なのだという。
続いて『1億円小切手事件』について振り返る。
「日本歯科医師連盟ってところが、自民党の橋本(龍太郎)さんとか、野中広務さんとか、青木(幹雄)さんのグループに1億円の闇献金をしたという事件があって。先ほどの“ブツ読み”をしていったら、小切手の耳(控え)が見つかった。そのとき、私の心の中はもうすごいハイテンションですよ。『なんじゃこりゃー!!』って」
政権を揺がすほどの大事件も、地道な作業なくしては語れないようだ。