元ステレオポニーAIMI　ソロになって思い出すバンド時代

「メンバーと仲良くしなきゃいけないっていう緊張感からは解放されましたよ（笑）」

　そう語るのは、元ステレオポニーのボーカルAIMIだ。ステレオポニーは、2ndシングル「泪のムコウ」が『機動戦士ガンダム00』のオープニングテーマとなり、平成生まれ初のチャート2位に。さまざまな音楽番組や大型イベントに出演、さらに雑誌「KERA」表紙モデルなどを務め、2012年に解散した。

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「高校時代、隣のクラスメイトから『AIMIは一匹狼でカッコいいね』って言われて、びっくりしたんです。自分では、友達が多いと思っていたので（笑）。私のひとりは、人のひとりとは違うんだって感じた瞬間でしたね。グループに属すと、団体行動が必要になるじゃないですか。『人』は好きなんですけど、『人々』になると苦手で、不器用な人間なんです。なので、ソロになった今はマイペースにやれています」

　10代でメジャーデビュー後、常に第一線を走り続けてきた彼女は、貴重な経験を得る一方で、普通の経験を手放してしまったと語る。

「深呼吸が必要だなって思ったんです。1度自分を見つめ直そうと思って、解散後、沖縄に帰りました。海に行ったり、免許を取ったり、ゆっくり過ごしていたんですが、曲は作り続けていました。免許を取ったのも、また上京して、車でツアーを回るって思ったからなんです。でも運転が下手で、車に乗ろうとすると周りから止められてしまいます（笑）」

　その後、「AliCE IN UNDERGROUND」のボーカルを経て、2016年よりソロ活動をスタート。クラウドファンディングにより、ソロ初となるフルアルバム「アイミライオン」を今年4月にリリースした。彼女の中にあるすべての色を詰め込んだバラエティ豊かなアルバムになっており、「愛」を「未来」へ届ける「音」という意味がタイトルに込められている。9月4日には、発売後初のワンマンライブを開催予定。バンド時代の楽曲も初披露する。

「率直に言うと、私なりの感謝の表し方ですね。今まで歌ってこなかったのは、やっぱりバンドはバンド。メンバーありきの楽曲を、私一人の感情だけで歌えるのかなと思っていて。でも、今回のクラウドファンディングを通して、改めてステレオポニーの素晴らしさに気付けたんです。

　ファンの半分以上がポニー時代からのリスナーで、制服だった子が、今はスーツでライブに来てくれる。ああ一緒に成長してきたんだなって。『ステレオポニー』があったから『AIMI』があるんだなって。やっぱりバンドの曲を歌いたいと思いました。メンバーには伝えていないんですけどね（笑）」

　最後に今後の目標について聞いた。

「武道館です。これだけはずっと持ち続けている目標です。方法は変わっても、行先はそこだけなんです」

※『AIMILION Happy Birthday Party』9月4日に渋谷で開催予定