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【ヒット夜明け前】トレエン「斎藤さんだぞ!」初披露は…
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.11.06 11:00 最終更新日:2018.11.06 11:00
M-1グランプリ2015で優勝し、お茶の間の人気者となったトレンディエンジェル。彼らの代表的なギャグといえば、ボケの斎藤司さんがジャケットを開いて「誰だと思ってんだ。斎藤さんだぞ!」というギャグだ。はたして、そのギャグはどうやって何をきっかけにヒットしたのか?
最初に街中で声をかけてもらえるようになったのは、2008年から『エンタの神様』でハゲラッチョというハゲを題材にしたラップネタを始めてからだという。しかし、このネタはもともと『エンタの神様』用に作られたネタではなかった。
「ココリコさんの『音リコ!』というリズムネタをやる番組があったんです。僕らはもともとシンプルな漫才をやってたんですけど、なぜかその音ネタ番組のオーデション前日にマネージャーから『行ってくれ』って言われたんですよ。
それで急遽『ラップのチェケラッチョにかけてハゲラッチョぐらいでいいじゃない?』って作って行ったら、そのネタで受かったんです」
そこから『エンタの神様』のオーデションでハゲラッチョをやったが、まったく受からなかった。しかし、1年後になぜか突然呼ばれ、ハゲラッチョが放送された。
とはいえ、大ヒットとまでにはいたらず、それから2~3年、低迷期が続いた。その低迷期の環境が功を奏して「斎藤さんだぞ!」が生まれたと話す。
「当時、くすぶってたわけじゃないですけど、舞台で同じネタばかりやってたんです。それで、新しいネタを作らない自分のへのイラつきがあり、相方にも『こいつ何にも考えないな』というイラつきがあり。
その反動から、相方に何のネタをやるって言わずに舞台に出るっていう暴挙に出たんです。それで舞台に出たものの、案の定、僕も困って……たかしに『大丈夫?』って言われたんです。そこで、とっさに『誰だと思ってんだ。斎藤さんだぞ!』って強がって言ったら、それが唯一ウケたんですよ」
それから漫才に取り入れるようになり、だんだん『THE MANZAI』で準優勝するなど、結果も出始めた。そして2015年のM-1グランプリの優勝を期に「斎藤さんだぞ!」が世間に一気に広まりヒットした。
トレンディエンジェルの「ヒット夜明け前」には、負のスパイラルからの逆転があったのだ。
●取材・文/インタビューマン山下
1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも、2017年に芸人を引退。現在はインタビュアー
※トレンディエンジェル単独ライブ「Pe:structure」が、11月9日ルミネで開催