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尾上菊之助、食セレブでも豚骨ラーメン大好き
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.11.20 20:00 最終更新日:2018.11.20 20:00
歌舞伎役者で、現在、ドラマ『下町ロケット』(TBS系)に出演する尾上菊之助が、『人生最高レストラン』(TBS系)に出演し、尾上家の食セレブぶりを披露した。
祖父・七代目尾上梅幸と父・七代目尾上菊五郎、さらに義父・二代目中村吉右衛門が人間国宝、母は女優の富司純子、姉は寺島しのぶという、超芸能セレブ一家に生まれた菊之助。芸のみならず、食育もすごかったようだ。
「父に合わせて、朝からステーキやすき焼き。それから父は芝居に行って、帰ってきてお酒飲みながら、また豪華なご飯という。子供の頃は眠い目をこすりながら、朝からすき焼きを食べていました。
父はとにかく早飯で。僕なんか遅いから、いつも1人で残っちゃうんですけど。家族みんな早飯なんですよ(笑)」
一般家庭でいう「ご馳走」を毎日食べていたという菊之助。ゲストが、これぞ、という飲食店を紹介する同番組にかける思いもひとしおだったようで……。
「すごい迷いました。『ぜひ2回打ち合わせさせてください』とわたしからお願いして」
2週間悩みぬいたという菊之助は、まず祖父の代から一家が30年以上通う、日本橋の天ぷら店「てん茂」を紹介した。
「こちらは100%のごま油でやられています。一見天ぷら油が黒いんですけど、天ぷらを食べると油っこくないんです。
よく天ぷらは『揚げ物ではなく蒸し料理』と言われていますけど、こちらのは中は半生で、ぽってりとした感じがある。
他と違うところで言えば、初代が考案したこのキスは特に違いがある。『キスは淡白だけど、開いたのを棒にするとコクが出るから、うちは棒で出すよ』とおっしゃっていて、こちらは一度開いたキスを閉じて、棒状にして出すんです」
まるで店主のように、たっぷり料理の説明をする菊之助。続いてかき揚げの説明をすると、MCのチュートリアル徳井義実が「本当にお詳しいんですね」と感嘆した。
さらに、セレブかつ常連ならではのサービスもあったという。
「祖父が大好きだったということもあって、楽屋に天丼弁当を差し入れしてくださるんですけど。ちなみにお店では天丼を出していないんです。
この天丼が来た日には、舞台も1テンションも2テンションも上がります」
幼いころから、夢のような食生活を経験していた菊之助。しかし、結婚して自分の家庭を持って、朝は軽いご飯になったという。
「パンと、グレープフルーツ、ゆで卵だけです。いまは行きつけの、一斤売り食パンだけ売っているお店にハマっています。買ってきたその日に食べて、あとは一枚ずつラップにくるんで冷凍するんです」
そのお店の紹介VTRが流れたところ、菊之助が声を上げた。なんと、たまたま菊之助の妻・櫻子さんがパンを買いに来ている姿が収録されていたのだ。
妻の櫻子さんは、人間国宝の中村吉右衛門さんの四女にあたる。花柳界の大家の子息同士の結婚だった。
「子供の頃から幼馴染というか、妻のことはよく知っていました。先輩の食事会に呼ばれたときに一緒になって、結婚するに至ったという。
結婚するので挨拶に行くんですが、中村吉右衛門さんは後輩からしても厳格な人というイメージ。じつは、結婚するまで関わり合いがなかった。偉大な先輩です。
ご挨拶に行ったら、すごい驚かれました。付き合っていることもお知らせしてなかった。もう、すぐに『結婚させてください』と言いました。そしたら、『そ、そうなんだな』と。父も晴天の霹靂と言っていたくらいでしたから」
そんな格式高い環境で育った菊之助だが、「父から厳しくされた思い出がない」という。
「どちらかというと、稽古には母の方が厳しかったです。小さい頃は、稽古場の近くのラーメンを楽しみに、厳しい稽古に耐えました。六本木の『赤のれん』という豚骨ラーメンです。
母もラーメン好きで、連れて行ってくれた。だいたい稽古は月に4回~5回あるんですけど、その4~5回を全部ここで食べていたんですよ(笑)」
食育環境がセレブだったとはいえ、好きこそものの上手なれ、菊之助は独自のグルメ道を築いた。その原点は、朝からすき焼きやステーキを食べた後でも楽しみにしていた、豚骨ラーメンにあるのかも。