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さいとう・たかを語る『ゴルゴ13』中東の大使館から抗議もエンタメ・アイドル 2018.12.01

 

 日本が誇る傑作劇画『ゴルゴ13』が、連載開始からついに半世紀を迎えた。作者のさいとう・たかを先生は、「当初は10話ぐらいで終わるだろうと思っていた」と振り返る。

 

 さいとう先生に、50年連れ添った主人公の「デューク東郷」に対し、どんなねぎらいの言葉をかけるか尋ねたところ、こう答えた。

 

 

「ゴルゴには、『何も話すな』と言います。もしゴルゴが話したら、とんでもないことを言いだすのでは。絶対、ほかの人間を許さない人物ですから」

 

 ゴルゴとさいとう氏は、どんな関係なのだろうか。

 

「監督と役者という関係です。言うことはよく聞いてくれますよ。こうすると言ったら、そのとおりにします。よく漫画家で、主人公が言うことを聞いてくれなくなったという人がいますが、私の場合は、ゴルゴをねじ伏せています」

 

 ゴルゴは常に世界が舞台。それだけに、予期せぬ事態が起きたこともあった。

 

「中東の某国指導者が偽物だという設定で話を描いた。そうしたらとたんに、その国の大使館から編集部に抗議が来た。びっくりしました。こんなものを読んでくれているんだと思ってね。その指導者は『日本の天皇のような存在だ』と言われました。

 

 ほかには、航空自衛隊のブルーインパルスが事故を起こしたことがありましたが、直前に同じような話を描いていたら、実際に事故が起こってしまった。事故後だったら、描けなかったでしょう」

 

 ゾクゾクするような話は、意外な情報源からもたらされることもあった。

 

「日本の銀行が次々に合併した話を描いた。そうしたら劇画が出た直後に本当にそうなったんです。すごいなと思っていたら、その話を持ってきたのは現役の銀行マンだったことが、後でわかった。内部告発だったんですね」

 

 東西冷戦時代は、ゴルゴを描くための情報収集が難しかったという。

 

「昔は東側の情報が入ってこなかったから、現地に行く記者やお医者さんに頼んで、写真をたくさん撮ってきてもらった。名所旧跡などではなく、公衆電話がどうなっているとか、信号機とか横断歩道とか。細かい生活がわかるような写真が必要でした。

 

 また昔は、皆が行ってみたいという外国を、見せてあげたいという気持ちもありましたから」

 

 そんな、世界が東西に分断されていた時代、ゴルゴはそれぞれの側の国から仕事の依頼を受けていた。

 

「東西の壁がなくなったとき、『これでゴルゴは終わりですね』と言われました。逆です。東西冷戦時代は、そこにそれなりの約束事があった。それがなくなったわけです。

 

 世界はめちゃくちゃになってくると思いました。とくに中東では問題が浮き上がってくる、と。そのとおりになりました。東西がなくなり、むしろゴルゴが活躍する場面は増えましたね」

 

 50年間一度も休載せずゴルゴが続いてきたのは、さいとう先生が編み出した、分業制のなせる業だ。脚本家、武器の担当者、資料収集、作画……。それぞれがプロの仕事をしなければ、ゴルゴは成立しなかった。

 

「最初から、この仕事はチームプレーでやらなければいけないと思っていました。いろんな才能を持ち寄れば、完成度が高いものが作れる。最初からチーム作りを考えました。

 

 それで脚本部を作った。最初は脚本家と相談していましたが、次第に私の描きやすそうなものしか上がってこなくなったので、会わないことにした。私の発想を超えるものに、つねに挑戦したかったんです」

 

 連載開始から50年という途方もない記録を更新中だ。はたして最終話は……。

 

「ラストの話は、50年前に考えてあります。コマも台詞も私の頭にかっちり入っていますよ。私の右腕左腕だった、石川フミヤスと武本サブローには話しましたが、2人とも亡くなりました。あとは私の頭の中にあるだけです」

 

 ところで、米国のトランプ大統領はゴルゴに仕事を依頼するのか。

 

「トランプ大統領が出てきたときは、えらいことになったな、と。彼ならゴルゴに仕事を依頼するでしょうね」

 


さいとう・たかを
1936年11月3日生まれ 和歌山県出身 本名・齊藤隆夫。劇画家。1955年『空気男爵』(大阪・日の丸文庫刊)でデビュー。貸本向け漫画誌の中心的な存在として、大阪で精力的な活動を続ける。1960年『台風五郎』の大ヒットで不動の人気を獲得。その後、活動拠点を東京に移し「さいとう・プロダクション」を設立、作品制作過程における分業化をはかり、脚本部門を設けるなど、プロダクション形態の劇画制作システムを構築。自他ともに認める劇画の第一人者である。1975年に第21回小学館漫画賞、2002年に第31回日本漫画家協会賞・大賞を受賞した『ゴルゴ13』は、現在も描き下ろしが続く記録的な長期連載作品。2003年に紫綬褒章受章、2004年に『ゴルゴ13』で第50回小学館漫画賞審査委員特別賞受賞、2010年に旭日小綬章受章。ほかの作品に『鬼平犯科帳』『仕掛人 藤枝梅安』『影狩り』『無用ノ介』『サバイバル』『雲盗り暫平』などがある。社団法人日本漫画家協会参与

 

(週刊FLASH 2018年12月4日号)

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