レギュラー6本を持つ「劇団ひとり」がまだブレイクする前の2004年、中国放送の人気ローカル番組にレギュラー出演していた。有吉弘行もレギュラーだった伝説の番組『KEN-JIN DX 』だ。 同番組を企画・プロデュースしていた横山雄二アナが、知られざる劇団ひとりのブレイク前を語る。
「ひとりはかっこよさを追求していました。見た目ももちろん、考え方についても、かっこよさを追い求めていた。自己プロデュースをよく考えていましたね。
たとえば、肥ると、サプリを飲んででも痩せようとする(笑)。ネタが足りないと思うと、いろいろと自分から飛び込んでいくんです。
番組ではKEN-JIN BANDを結成、ひとりと有吉、僕の3人で活動していたんです。2004年に『うたばん』に出演させてもらったことがきっかけで、石橋貴明さんがゲストで出演してくださることになったんですよ。
そのとき、石橋さんが時間があって、麻雀でもしようかということになったんです。ひとりは躊躇することなく、『俺、行きます!』と言いましたからね。
そのころ、ひとりは石橋さんと面識がなく、普通だったら、びびると思うんです。でも、そういうところでも、つっこんでいく。それが、ひとりのよさだと思うんです。
待っているのではなく、自分から積極的に攻めていく。そこで、傷ついたりすることもあるけれど、それをネタ、芸の肥やしにしていく。首をつっこむことによって、次の展開をしていく。貪欲な男ですよ(笑)」