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有吉弘行「レギュラー番組1つだけ」の時代にやっていたこと
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.12.16 11:00 最終更新日:2018.12.16 11:00
2007年の『アメトーーク!』での再ブレイク以来、丸10年になる有吉弘行。有吉がメディアから消えていたとき、唯一のレギュラーだったのが、中国放送で放送されていたバラエティ番組『KEN-JIN』『KEN-JIN DX』だ。同番組を企画・プロデュースした横山雄二アナが、有吉の再ブレイク前夜を語る。
8年間、一緒にやらせてもらいました。2005年春に番組は終わるのですが、その前の年からピン活動をするようになって、『内村プロデュース』など全国放送に出演し、復活していきました。
そのころの有吉は、誰よりも本を読んでいました。「漫画と小説については、有吉に聞くといちばんわかる」と中国放送内では言われていました。
さらに、「有吉文庫」というエッセイやショートコントを自分で書いて、印刷物にして、仲のいい人間に配っていたんです。「外国人とガイコツ人の違い」とか、バカみたいなことが書いてあるんですが、有吉が考えていることがわかるような気がしました。
そこからは、「俺はこんなにおもしろいんだ!」「誰よりも俺は努力している。絶対、売れるんだ」という魂の叫びが聞こえてきました。
有吉の弟も芸人をやっていたんですが、弟によると「絶対、俺が一番おもしろいんだ!」と、売れないころから、いや子供のころから、いつも言っていたそうです。
売れていったタレントさんを何人も見てきていますが、そういう方は自分のことを信じていますね。自信があるというのではなく、自分が売れると信じている。疑っていないから、どんな状況にいても、真剣勝負をしている。有吉にも、同じような確固たる信念を感じていました。
そして、そのための努力も惜しまない。飲むことがすごく好きなんですけど、収録が終わると、家に帰って、誰よりもテレビを観ているようですからね。ちょっとは飲んでるでしょうが(笑)。
このタレントはどういういじり方をされているとか、どういう売りなのかとかを勉強して、自分は違うやり方をやっていこうという下準備をしている。昔から、壮絶なる下準備をする男でしたが、そこも変わっていないと思います。
彼はいまも、現場に誰より早く入るらしいです。僕らの番組のロケのときも、集合時間の30分前には来ていました。「何かあったときに準備ができるからね」と言っていたけれど、MCでも何でも、何かあったときのためのことを考えているんです。下調べも準備も怠らないヤツなんですよ。
確固たる自信を持って、努力を惜しまない。何かあったら、というのは、自分がブレイクしたらどういう方向で仕事をしていこうということも考えていたと思います。つまり、ブレイクしたときの準備をずっとしていたということです。
『KEN-JIN』『KEN-JIN DX』はボクがプロデュースしていて、キャスティングも担当していたんですけど、有吉は欠かせない存在でした。売れたことがない人よりも、人間的な深みがあって、断然、おもしろいんですよね。彼と8年間を過ごして、自分にとっても、すごく勉強になりました。