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中丸シオンの海外ドラマ撮影記「突然ベッドシーンを告げられ…」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2018.12.17 20:00 最終更新日:2018.12.26 15:16

中丸シオンの海外ドラマ撮影記「突然ベッドシーンを告げられ…」

 

 ロシア、中国、日本と、世界を股にかけて活躍する女優中丸シオン。2019年は、彼女が出演する2つの大作が公開になるとあって、その名が世界的に知れ渡ることになるだろう。

 

 ロシアでは、国営テレビの連続ドラマ『ゾルゲ』のヒロイン役に選ばれ、中国では、映画『刀尖』(ダオジェン)に、スター俳優・張譯(チャン・イー)の恋人役として出演する。

 

 

 そんな国際派女優海外での撮影について聞くと、「毎日、驚きの連続です。当然のごとく、日本の常識を裏切ってきます」と、にこやかに微笑んだ。

 

 いちばん驚いたのは、『ゾルゲ』の撮影前に紛争の影響で、制作が長期中断になったことだという。

 

「日本の大河ドラマ級の大作にもかかわらず、何度も撮影が中断することになりました。

 

 4年前から制作は決まっていたのですが、いよいよクランクインというところで、ロシアがクリミアに侵攻して、制作費が下りなくなってしまったんです。結局、撮影は3年間ストップしました。

 

 さらに、撮影に入ってからも、ハプニングの連続で1カ月ほど撮影が中断。昨年5月、無事にクランクアップしましたが、日本では想像もつかないことが海外では起こるのだなと知りました」

 

 撮影中に驚いたのは、現場でイチャイチャするスタッフの多さだった。

 

「ロシアは男女の関係がオープンな恋愛大国なんだな、と。まず、挨拶は男女問わずキスから始まります。街を歩いていても、鉄道に乗っても、いたるところでキスや抱擁しているのを見かけました。

 

 撮影中も例外ではなく、音声さんとヘアメイクさんが手を握りながら仕事をしたりしてましたから。こういう微笑ましい部分は日本にも持って帰りたい文化だと思いました」

 

 一方、中国での撮影も忘れられない出来事がいくつもあったという。たとえば、突然、ベッドシーンの存在を告げられたという。 

 

「まず中国に着いた瞬間に『追加のラブシーンがあります』と台本を渡され、『前貼りをつけることは可能ですか?』と言われたことです。日本では必ず事前に相談があることなので、非常に驚きました。

 

 監督からは『日本語で覚えてきたセリフをすべて中国語で覚え直してほしい』と突如言われたり。猶予は、カメラ位置やライティングの調整をしている間の1時間しかありませんでした。

 

 青ざめながら必死に通訳さんに教えてもらって発音を丸暗記したのはいい思い出です。

 

 ほかにも共演した張譚さんとワインを飲むお芝居の際に、『本物にしますか? フェイクにしますか?』と聞かれたので、緊張をほぐそうと本物のワインをお願いしたのですが、結局、翌朝まで30テイク以上撮影することに!(笑)。お酒を飲んで撮影するのも許されるくらいおおらかな国なんだなと感心しました」

 

 そんな中国では、現場でケンカが起こると、まるでお祭りのような騒動になるそうだ。

 

「ケンカが始まると、『キャーッ』と声が上がって、スタッフ、エキストラも含めて野次馬が集まるんです。もちろん止めに入っているのですが、300人近くいるスタッフさんたちが入り乱れ混乱を極め、衝動に火が付いたようなすごいエネルギーを目の当たりにしました。

 

 その後、普通にまた撮影が再開されたのにも驚きました。さすがに中断するかと思いましたが」

 

 こうしたことが、海外では日常茶飯事なのだという。その非日常を中丸は「新鮮でおもしろい」と心から楽しんでいるようだ。

 

「こんな話をすると、『さぞ、ストレスが多いんでしょう?』と言われそうですが、私自身はまったく嫌だと思いません。

 

 日本という日常を離れ、文化や価値観の違いに触れられるからこそ大胆な挑戦ができます。ロシアも中国も、自由に表現したい人たちが集まっているのは同じですから。

 

 さらに、海外進出には外国語がマストだと言われていますが、意外とそんなこともありません。みんな表現者ですから、しばらくすればお互いのやりたいことがわかるようになるんです。もちろん話せるに越したことはないんですけどね(笑)」

 


なかまるしおん
35歳 1983年7月22日生まれ 神奈川県出身 父は俳優・中丸新将。日本では舞台、ドラマ、映画に多数出演する。2014年にロシア映画『ラストサマーウォーズ』に出演し、海外進出を果たした。そのほか最新情報は、公式HP(http://www.from1-pro.jp)にて

 

※映画『VAMP』は2019年公開予定、主演:中丸シオン、監督:小中和哉、脚本:小中千昭、製作:キングレコード

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