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【ヒット夜明け前】ひょっこりはん思いついたときは稲妻が落ちた

エンタメ・アイドル 投稿日:2019.01.19 11:00FLASH編集部

【ヒット夜明け前】ひょっこりはん思いついたときは稲妻が落ちた

 

 2018年が明けたばかりの1月1日に放送された『おもしろ荘』(日本テレビ)の出演をきっかけに人気芸人の仲間入りを果たしたひょっこりはん(31)。

 

 年末には、お笑い部門で唯一「2018ユーキャン新語・流行語大賞」候補30語に選ばれ、第69回NHK紅白歌合戦にも出演をはたした。この年のお笑い界は、ひょっこりはんで始まってひょっこりはんで終わったといっても過言ではない。

 

 

 一応説明しておくが、彼のギャグは、隠れている場所から「はい、ひょっこりはん」という掛け声とともに、とぼけた顔を不意に出すもの。子供から大人まで幅広く支持された大ヒットギャグだ。

 

 はたしてこのギャグはどのように誕生したのか? 今回はひょっこりはんの「ヒット夜明け前」に迫る。

 

 ひょっこりはんは、まだ芸歴7年目。しかし早稲田大学のお笑いサークルに在籍していたため、アマチュア時代も含めると11年目になる。

 

 大学時代から普通の漫才やコントをやっており、芸人になってからもダイキリというコンビで漫才のツッコミをやっていた。しかしこれは自分がやりたいことじゃないと思い、解散した。

 

 ピン芸人になって何をしようかと考えたとき、振り返ればサークル時代も芸人になってからも、周りに『結局、お前のおもしろさは顔やな』と言われていたことを思い出した。

 

「みんながいう『結局、顔』って何やろうというのが頭にあって、『それだけ言われるんやったら……』と思い、顔芸から名前やネタを考えたんです。

 

 そしたらほんと、稲妻が落ちたかのように、ひょっこりはんという名前が浮かびました」

 

 ひょっこりはんと名付けてからは、すぐにひょっこりと顔を出すネタをやれば問題ないと思った。しかし、周りから、そのネタしかできないと思われるのが怖く、最初は別のネタをやっていたという。

 

「ヨガをやるネタやシスターの衣装でネタをやったりしていたんです。でもオーディションにまったく通らず、『売れるまで長くかかりそうやな』と言われたんですよ。

 

 じゃあ、ひょっこりネタをやろうと思ったんです。ネタ作りは、人より僕がひょっこり顔を出した方がインパクトがあるだろうし、ひょっこりはんという名前のキャッチーさもあって、すべてがバシバシバシってつながって、スムーズにできました」

 

 舞台ではじめてひょっこりネタをやったときから、お客さんの反応もよく、手ごたえがあった。

 

 そこから1年半ほど、このネタをやっていたら、「おもしろ荘」のオーディションに合格。年が明けると同時に「はい、ひょっこりはん」という、ギャグの夜が明けたのだ。

 

 そこからは佐々木希さん(30)、SKE48の松井珠理奈さん(21)をはじめ、多くの芸能人がSNSでマネをして一気に拡散されていった。

 

 なかには、赤ちゃんを持つお母さんから「いないいないばーをやっても笑わないけど、ひょっこりはんをやったら笑うんですよ」というコメントもあったそう。なんと、古来から赤ちゃんをあやし続けてきた絶対王者「いないいないばあー」を超えたのだ。

 

 ピン芸人になり、ひょっこりはんと名付けてからは、売れると思っていたと話す。ここからはヒットを飛ばした人間にしかわからないゾーンであろう。

 

「名前を思いついたときに、うまくいくと確信しました。自分をうまく説明できてるというのを、脳が感じたんで。これをやるために芸人になったんだと」

 

 芸人は結局、自分の本質、自分に合ったことをやらないといけないと言う。私もそう思う。しかし、ひょっこりはんの「ヒット夜明け前」に、稲妻が落ちていたとは驚きである。この感覚を一度でいいから味わってみたい。

 

取材・文/インタビューマン山下

 

 1968年、香川県生まれ。1992年 世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退。現在はインタビュアー・お笑い記者

 

※『ひょっこりはんをさがせ!』は10万部突破、第2弾『もっとひょっこりはんをさがせ!』(宝島社)ともに発売中

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