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野村克也の「イチロー評」まごうことなき天才、だが好かん!

エンタメ・アイドル 投稿日:2019.03.24 11:00FLASH編集部

野村克也の「イチロー評」まごうことなき天才、だが好かん!

 

 3月20日、7年ぶりに、マリナーズイチローが日本で開幕戦を迎えた。そしてイチローは3月21日、東京ドームでおこなわれたアスレチックスとの2戦め終了後に記者会見を開き、現役引退を表明した。28年のプロ生活で、日米通算4367安打という記録を打ち立てた、偉大なるヒーローだ。

 

 そんなイチローの天才ぶりを、「ノムさん」こと名将・野村克也氏が語った(取材は引退発表前)。

 

 

「彼とは同じチームになったことはないし、話をした記憶すらない。しかし、私はイチローが好きではない。彼の仕草や態度、物言いを見たりしていると、『俺は人とは違うんだ。特別なんだ』と思っているように感じられるからだ。

 

 話している内容も、私のような凡人には参考にならない。野球に対する考え方、野球観も私とは違うように思う。

 

 周囲は彼を『天才』と呼ぶ。私は彼を好きではないが、この部分では同意するしかない。打者における天才の定義は、多く存在するが、私は『変化球を苦にしない打者』だと思う。

 

 投手は打ち取るために速球と変化球、いわゆる緩急を使ってくる。打者は、まず速球を頭に入れ、そして変化球に対応するが、これが非常に難しい。

 

 私は4年めに本塁打王になり、自信をつけた。だが、それから突然打てなくなった。それは、緩急を使われたからだ。速球を待っていて変化球がくると対応できなかった。

 

 だが、あらかじめ変化球がくるとわかっていたら打てる。そこでスコアラーに配球を記録してもらい、徹底的に対策を練った。そうして、私は各球団のバッテリーの傾向を知ることになり、『次は変化球だ』と “読む” ことを覚えた。

 

 しかしイチローは、そんな面倒くさいことをしなくても打てる。速球を待っていて変化球がきても、体がとっさに反応してくれる。そこが『天才』たる所以だと思う。

 

 彼を初めて見たのは、1992年のオープン戦だったと思う。フリーバッティングを見て、すぐにいい選手だということはわかった。

 

 同時に、なぜヤクルトのドラフトのリストに載っていなかったのかが、不思議だった。聞くと、イチローを投手として見ていたという。ため息をつくしかなかった」

 


(週刊FLASH 2019年3月26日号)

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