エンタメ・アイドル
モンキー・パンチさんの「峰不二子」年賀状を一挙公開!
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.04.24 11:00 最終更新日:2019.04.24 11:00
「僕が不二子を世に出してから、強い女性を描いた漫画がずいぶん増えました。とくにアニメには多いですね。そういう意味では、不二子は強い女性のイメージの走りなのかもしれないね(笑)」
人気アニメ『ルパン三世』の原作者である漫画家のモンキー・パンチさんが、4月11日、肺炎のため亡くなった(享年81)。
本誌記者は23年前、モンキー先生が初めて監督を務めた劇場版第6作『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』(1996年)のインタビュー取材でお会いして以来、毎年欠かさず年賀状のやり取りを続けてきた。
モンキー先生から送られてくる年賀状には、いつも先生の作品のキャラクターとその年の干支が絡む絵が描かれ、必ず一言メッセージが添えられていた。
しばらくお会いしていない時期は、「たまには取材においで~!」「また面白い企画を!」と、記者を気遣う心優しい言葉が書かれていた。
ここ5年、年賀状のキャラクターは峰不二子が続いていた。
1967年、『漫画アクション』(双葉社)で『ルパン三世』の連載がスタートしてから50年を迎えた2年前、久しぶりにモンキー先生にお会いした。そのときのインタビューで、先生は不二子についてこう語っていた。
「キャラクター設定は『007』シリーズのボンドガール。ボンドガールは作品ごとに違う人が出てくるでしょ? 僕の場合も毎週違うルパンガールを出すつもりでいたんです。でも、それを毎週考えるというのは大変でね(笑)。
だからといって、同じ女性が毎週出てくるだけではつまらない。だったら同じ女性でも、毎回髪型やコスチューム、性格が違う、“謎の女” を出してみたらどうかと思ったわけです。
『女性の本性はわかりにくい』という男の心理がありますから、不二子のような女性はそれにぴったり合うんじゃないか、と」
記者に送られてきた年賀状も、その年はセクシーだったり、ボーイッシュだったり、毎回違う不二子が描かれていた。
「不二子はダイヤモンドには目がないという欲深さがあるいっぽうで、甘え上手で強気な一面もある。そんな小悪魔的なイメージがあるにもかかわらず、どこか憎めないキャラクターです。
これは男が求める女性像とでも言うのかな? どれだけ憎々しげなことをしても、不二子だったら許される、そんな感じの女性なんです。僕はそういう女性を漫画で生かせればいいなと思って描きました」
このインタビューから2年後、モンキー先生は天に召された。
最後になってしまった今年の年賀状には、「又、遊びにきて下さい」との直筆メッセージが。もうお会いできないことが無念でならない。