「この4月、芸能人やアスリートのCMの年間契約料金が改定されました。そのなかで、5件しかない『億』を超える契約のすべてがアスリートです。
世界を相手に戦っている超一流のアスリートにはそれだけ訴求力があるので、どの企業も喉から手が出るほど欲しい。なんとしても契約を勝ち取りたい企業は、契約料金を吊り上げて独占しようとするんです」(広告代理店)
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とはいえ、「カネさえ積めば契約する」となっては、業界の均衡が保たれない。そこで調整役を担うのが大手広告代理店である。
今回、本誌は、大手広告代理店が約6000社のクライアントに提示している資料を入手し、男女計115人を抽出し、「男性」「女性」「引退選手」の3つの部門に分けてランキング形式でまとめた。まずは男性部門を紹介しよう。
男性部門1位は、大谷翔平。かつて所属した「日本ハム」のCMには、安価で出演しているが、日ハムは大谷のアメリカでの食生活をサポートしている。
「1本あたり1億5000万円ですが、メジャー2年めとなる今年度(4月)からは、基本2年/3億円での契約。まさに引く手あまたですが、契約料金の高騰や、企業・商品の競合を避けるため、契約本数は10社以内に調整されています」(CMキャスティング担当)
2位タイで続くのが、錦織圭。所属する日清食品、試合ウエアとして着用するユニクロ、LIXILなど、スポンサーは14社だ。
「昨年度の年収が約38億円と、日本人アスリートとしての最高額を稼ぎました。世界ランキングは上位(2019年4月22日現在、7位)をキープしているので、広告効果は健在との見方。基本2年で2億5000万円の契約です」(広告代理店)
そしてもうひとり。錦織と並んでの2位は、いささか意外(?)にも思える松山英樹。2017年の全米オープンで2位タイを記録して以降、メジャーでは見せ場がないが……。
「日本国内では、意外に思う人も多いかもしれませんが、米国で松山は有名人。メジャー4大大会すべてで、トップ10入りしたことがあるほか、PGAツアーでは、日本人として過去最高の実績を打ち立てています。
ゴルフは上場企業の管理職などに注目されているので、実力次第では、大きなスポンサーとの契約がしやすいのです」(CMプランナー)
4位は、冬季五輪連覇を達成した羽生結弦。数百円のオリジナルグッズが数万円で転売されるほど、熱狂的ファンの多さで知られている。
「現在はカナダ・トロントに居を構えていることもあって、米ドル契約となり、単年で100万ドル(約1億1100万円)。今年度は、東京五輪でのサポート役として期待されています」(広告代理店関係者)
次のページで、男性部門の1~50位までの、今年度&昨年度ギャラと番組出演料をまとめてお見せしよう。