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伝説のカメラマンが秘蔵写真を開封 ビートルズがやってきた!
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.05.26 16:00 最終更新日:2019.06.12 14:48
1966年6月29日。この日、ビートルズが日本を訪れた。翌日から3日間、日本武道館で公演するためだ。来日当日、熱狂的なファンが空港に押し寄せ、470台の車と2000人のファンが追い返された。
羽田空港に到着したビートルズは、大勢の警備に囲まれながら、ヒルトンホテル(現・キャピトル東急ホテル)へ移動した。
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そんなビートルズのメンバーを、ホテルで待ち構えていたカメラマンがいた。当時22歳だった佐々木恵子さんである。佐々木さんは、警備の網をかいくぐり、ホテル内に潜入していた。
「あのころはまだ隠し撮りなんてやるカメラマンがいなかったのね。だから誰にも注意されず、ホテルの中に入れました。エレベーター前とか、ホテルの玄関とかで、すましていられたのよ。こんな脇の甘さ、今じゃ考えられないわね。一応カメラマンっぽく腕章もしていたから、公式のカメラマンだとスタッフたちは間違えたんじゃないかな」
最初に4人を撮影できたのは、武道館公演が終わり、玄関に戻ってきたときだという。
「夜になってスタッフが慌ただしく動きはじめて、私も右往左往。だけど、地下の駐車場に警備員が集まったから、『ここに帰ってくる!』と確信したのよ。
緊張しながら待っていると、ピンクのキャデラックが到着したから、駆け寄って夢中でシャッターを切りました。このとき、ポールが一瞬、笑顔を見せてくれたのを覚えています」
ビートルズの滞在期間中、いくつも騒動があった。
「ジョン・レノンはホテルを抜け出して、ショッピングに行った日がありました。私はジョンが帰ってきたところをエレベーター前で撮影したの。写真を見ると、いくつか紙袋を抱えているでしょう。中に入っているのは骨董品。日本の骨董品が好きで、青山にあった朝日美術や、原宿のオリエンタルバザールなんかに遊びに行っていたんですって。
脱走騒ぎだと、ポール・マッカートニーもやってましたね。ビートルズお付きの白人スタッフが、滞在中に夜の街に行ったらしいの。そうしたら、ポールが『僕も行きたい』って言いだして。行きかけたけど、報道陣に車を尾行されて、結局行けずじまいだったみたい」
当時、佐々木さんは、それほどビートルズに興味がなかったという。
「でも、やっぱり当時も今も人気が続いているのね。以前、ビートルズの写真で個展をやったら、ビートルズの公演を観ていたっていうおばさんたちがいっぱい来てくれて。『写真売ってください!』って大変だったのよ。売るのはちょっと問題ありだからやってないけど、売ったら儲かっただろうにね(笑)」