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20代の肉体バイトから腰痛に「肥後克広」秘伝の体操を伝授
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.06.23 16:00 最終更新日:2019.06.24 15:57
20代前半のある日、肥後克広(56)の腰に突然、「ズキン!」と激痛が走った。
「立っていても寝ていても、座っていても痛くて! 病院へ担ぎ込まれ、そこで『急性の腰椎椎間板ヘルニア』と診断されたんです」
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当時、ダチョウ倶楽部は結成していたものの、まだデビュー前の修業時代。芸の稽古をしながら、荷物の積み下ろしなどの肉体系のアルバイトをやっていた。重いものを持ったり、無理な中腰姿勢を続けたりしているうちに、腰に負担がかかっていたのだ。
1週間後に手術をすることになったが、へルニア手術の経験がある先輩に聞くと「(手術で)完全に痛みが消えたわけじゃない」という。
「完治しないのなら、できれば手術なんかしたくないと思い、手術は見送りました」
それから半年は、稽古も満足にできなかった。道端のガードレールをつかんでヨタヨタ歩いているところを、ほかのメンバーに見られて、「またまたぁ~」とからかわれた。
「腰痛って、見た目にはわからないから、他人に苦しさがわかってもらえないんです」
半年で急性の痛みは緩和したが、慢性的な腰痛は残った。
「疲れがたまると痛みがひどくなり、少しよくなると、また疲れとともに痛みが……。その繰り返しでした。痛みがそれほどでもないときは、体を張った芸もそれほど支障がないんですが、一度激しい痛みに襲われると、もうダメで。
日常生活でも、寝返りを打つとそのまま固まって動けなくなってしまうんです。体を解凍するように、ゆっくりほぐしながら、ようやく起き上がるまでに30分はかかります。
つかまり立ちをしながら洗面台へ向かうときは、まるでホラー映画の『貞子』のように這って歩くことしかできませんでした」
「痛みが少しでもやわらぐように」と、整体やカイロプラクティックに通った。背筋を伸ばすのが腰にいいと聞いて、公園の鉄棒にもぶら下がった。
「整体に通いながら、『もうどうにか腰痛とつき合っていくしかないかな』って……」
そんな彼が腰痛から解放されたきっかけは2011年、ある「体操」との出会いだった。
「薬も飲まない、注射もしない、基本はただ腰を反らすだけでいいんです」
その様子が、冒頭の写真。うつぶせになり、両肘を伸ばしたまま、上体をゆっくりと反らす。伸び切ったと感じたら、ゆっくり戻していく。一見、ストレッチのようだが、筋肉を伸ばすのではなく、反ることで椎間板の歪みを治すことを目的としたもの。
「コツを覚えれば誰でもできますが、できれば我流ではなく、ちゃんと指導を受けたほうがいいです。腰痛は、必ず自分に合った治療法があります。皆さんも、あきらめず、治療法を探してほしいです」
ひごかつひろ
1963年3月15日生まれ 沖縄県出身 お笑いグループ『ダチョウ倶楽部』のリーダーを務める。2013年、自身の腰痛体験を記録した『あきらめない腰痛−−僕の20年来の腰痛を治した驚きの方法』(太田出版)を上梓した
(週刊FLASH 2019年6月25日号)