いま、中高年男性を中心に、おひとりさまの「ソロキャンプ」がブームだ。男たちは不便な山で、なぜあえてひとりでキャンプをするのか。キャンプにどっぷりハマっている、ピン芸人のヒロシ(47)が、その魅力と「俺流儀」を語った。
自虐ネタでお馴染みのヒロシは、ソロキャンプの様子を配信するユーチューバーとしても人気を集めている。
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「ソロキャンプを始めたきっかけは、キャンプは好きだけど、人が面倒くさかったから。普通のキャンプだと、集合時間を決めたり、こっちは食べたくないのにマシュマロ買ったり、そしてどんなものも割り勘もしくは俺が払う……というのが定番で。『もういらねえ!!』って。
ソロキャンプは、好きなときに出かけて、好きなものをお腹が空いたタイミングで食べられる。最大の魅力はすべてにおいて自分本位にできること」
ひとりだと不安なこともありそうだが、困ることがキャンプの最大の魅力とのこと。
「キャンプって不自由を楽しむもの。家にいたほうが明るいし、ガスも使える。それなのにあえて電気もガスもないところに行って、わざわざ火打ち石を使って火をおこしている。その行為が楽しい」
最近増えてきているソロキャンパーについて聞くと……。
「仕事で人間関係が煩わしいのに、遊びまで面倒くさいのは嫌と思う人が増えたんじゃない? 意外と自分の好きにできる趣味ってないんですよ。
昔、ひとりになりたくて陶芸教室に通ったら、先生がうるさくて辟易したなんてこともあったし。そういう意味では、ひとりになれる大事な趣味だと思います」
これから始める人にとっておすすめのグッズは?
「始めるときは張り切って高いものを買いがちですが、あまり値段は関係ない。ちなみに俺は14万円のテントを買ったけど、全然使っていない。もったいないからと保管していたら、タンスの中でじゃまになるだけ。
でも、そんな失敗もソロキャンプの魅力。だって、グッズを買ったらそれを使うまで、ワクワクしっぱなしだから。おじさんになって、こんなにワクワクするなんて思いもしなかったです」
ひろし
1972年1月23日生まれ 熊本県出身 自虐ネタで大ブレイク。『迷宮グルメ 異郷の駅前食堂』(BS朝日)に出演中。YouTube『ヒロシちゃんねる』で、キャンプ動画を配信中
(週刊FLASH 2019年8月6日号)