エンタメ・アイドルエンタメ・アイドル

はあちゅう&しみけん「家族会議」事実婚は“かわいそう”?

エンタメ・アイドル 投稿日:2019.08.08 11:00FLASH編集部

はあちゅう&しみけん「家族会議」事実婚は“かわいそう”?

 

 はあちゅうと、しみけん。活躍する業界もファン層も違う異色夫婦が、「これ、どうする?」「あれ、どう思ってる?」を赤裸々に語り合う連載「家族会議 議事録」が、始まります!

しみけん「はあちゅうは『FLASH』読者さんにあまり馴染みがないかもしれないから、自己紹介したほうがいいんじゃない?(笑)」

 

 

はあちゅう「だね。ブロガー、作家のはあちゅうです。大学時代からブログをずっと続けてて、卒業後は電通とトレンダーズという2つの会社に6年勤めてから独立しました。

 

 今は出版社を介さないで読者と接点を持てる、新しい作家の形を模索中。けんちゃんと4年にわたる交際・同棲を経て、去年7月に事実婚……。こんな感じ?」

 

しみけん「華々しい経歴! 僕は小学校1年のころから塾通いで、『麻布中学行くぞ』と書いた鉢巻を巻かされてたけど、そのときからウンコ好きの人生。今ではAV男優歴22年、出演本数は1万本か」

 

はあちゅう「そんなけんちゃんの職業とも関わってくるのが、事実婚にした理由だね」

 

しみけん「事実婚ははあちゅうからの申し出。僕は二つ返事でOKしました」

 

はあちゅう「事実婚にしたいちばんの理由は、AV男優という職業が、私の身内からよく思われてなかったから。友達でも『別れたほうがいいよ』と言ってくる人がいたし、うちの親も『元AV男優ならまだしも、現役って……』と心配してた」

 

しみけん「はあちゅう、僕の職業を受け入れるのに、だいぶ苦労したから。過呼吸を起こしたこともあったし。親御さんはそれを間近で見てるから、無理もない」

 

はあちゅう「私の妹が、当時つき合ってた彼氏に『お姉さんと彼氏が結婚するなら、俺は君とは結婚できない』って言われたの。『俺の親を “そこ” に巻き込めない』って。

 

『だったらこっちも家族になりたくないわ!』って思ったけど。その後、別れてよかったよ」

 

しみけん「縁戚を気にする人はいるからね」

 

はあちゅう「私は、けんちゃんとパートナーになりたいだけなのに、『知らない身内に何か言われるのはいやだなあ』と。それで、縁戚関係を結ばないままパートナーになる方法として、事実婚の存在を知った」

 

しみけん「過去に一度、法律婚をしたことがある僕からすると、法律婚と事実婚で変わりはひとつもないよ」

 

はあちゅう「むしろ名字が変わらないのは仕事面で楽だったし、私はそれなりに収入があるので、配偶者控除のメリットも関係ない。

 

 だいたい、名字を変えたときにかかる “コスト” を女性だけが負うのは腑に落ちないよ。パスポート、クレジットカード、銀行の名義変更に加えて、私の場合、法人登記情報の変更とか、もう大変」

 

「結婚式はせず、記念写真のみ撮影しました」

 

しみけん「逆に、事実婚にデメリットは?」

 

はあちゅう「『ANA SFC』の家族会員カードを作るとき、名字が一緒だと申請はいらないけど、事実婚だと住民票を送らなきゃいけなかったよね」

 

しみけん「あったあった(笑)」

 

はあちゅう「私みたいに妊娠してる場合、夫婦で胎児認知届を出す必要があったね。けんちゃんの子であることが証明できるやつ。出さないと、私はシングルマザー」

 

しみけん「紙一枚だった」

 

はあちゅう「そうだ、胎児認知のときに、けんちゃんの戸籍謄本を見て、初めてけんちゃんの前の奥さんの名前を知ったんだけど、気づいたの。法律婚だと戸籍に名前が載るけど、私は事実婚だから載らないんだって。

 

 これ、さみしい思いをする人もいるんじゃないかな。私たちの場合はネットニュースとかで事実婚が報じられたから、それが『夫婦だ』という社会的な証明になってるけど」

 

しみけん「でも、報じられることでまわりから『なんで事実婚?』『法律婚でいいじゃん』とか、いろいろ言われたんでしょ?」

 

はあちゅう「言われてないの?」

 

しみけん「僕は、『おめでとう』『しみけんらしい』『はあちゅうらしい』しか言われてないよ。ロンブーの淳さんからは、『やられた! 俺もそうしたかった』って」

 

はあちゅう「私には、『今はいいかもしれないけど、子供が生まれたらさすがに結婚しないと、子供がかわいそう』って言う人も」

 

しみけん「それって、自分の人生がつまんなくて無味乾燥だから、『かわいそう』と口に出して言うことで、相手を下に見て優越感に浸りたいだけなんじゃない?」

 

はあちゅう「自分には理解できない価値観や規格外のことを、『かわいそう』って言葉や見下すことで、片づけたがる人は多いよね」

 

しみけん「彼らにとっては『対岸の火事』なんだろうな。心から『かわいそう』と思ってたら、口に出す前に、まず行動するでしょ」

 

はあちゅう「不妊治療のことをSNSで発信すると、『生まれてくる子が、そのことを知ったらかわいそう』って言ってくる人もいるんだよ。『自然妊娠で普通に子供ができた』ことが優越感になってるんだよね」

 

しみけん「『かわいそう』なんて感情を抱く人間のほうが、よっぽど『かわいそう』だよね」

 

はあちゅう「いろんな形の夫婦がいていいはずだけど、事実婚はまだまだ、世間に浸透してないよね。区役所でも窓口のおじいちゃんに『事実婚って何?』って聞かれて(笑)、若いスタッフさんがやってくれた」

 

しみけん「婚姻届はあっても、『事実婚届』というものはないからね。世帯変更届の続柄欄に『妻(未届)』と書くだけ。そのとき、窓口の人がお互いの本籍地に独身確認の電話を入れてたじゃん。

 

 僕、窓口の人に『電話確認のとき、修羅場になることはないんですか?』って聞いたの。そしたら『ありますよ』って(笑)」

 

はあちゅう「いろんな形の夫婦がいる……ね」


はあちゅう
1986年、神奈川県生まれ 慶應大学在学中より、ブロガー活動を開始。会社員経験を経て、2014年、フリーに。ブログ「旦那観察日記」で、夫婦生活を鋭意発信中

 

しみけん
1979年、千葉県生まれ 1998年にAVデビューし、出演本数は約1万本の現役AV男優。最新刊『しみけん式「超」SEXメソッド』(笠倉出版社)が8月下旬に発売予定

 

取材&構成・稲田豊史

(週刊FLASH 2019年8月20・27日号)

続きを見る

エンタメ・アイドル一覧をもっと見る

エンタメ・アイドル 一覧を見る

今、あなたにおすすめの記事