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佐藤二朗の脱力感が魅力『99人の壁』はこうして作られる
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2019.09.07 07:00 最終更新日:2019.09.07 07:00
「見てごらん、おじさん、顔大きいだろう?」
MCの佐藤二朗(50)がおどけると、リングに立った小学生は、こわばった表情を少し緩めた−−。フジテレビ系で放送中の『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』(毎週土曜・19時~)のワンシーンだ。
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「自動販売機」「家庭料理」「幕末」……。自分の得意ジャンルの早押しクイズを、5ステージクリアで100万円獲得。そう聞くとなんだか簡単そうだが、99人の「ブロッカー」がなかなかそれを許さない。
格闘技場のようなステージに立つと、威圧感はかなりのもの。チャレンジャーたちの緊張を、冒頭のように和らげるのが、佐藤の役割だ。へんな間が空いたり、段取りを間違えたり、ルール説明を噛んだり……。レギュラー放送開始から1年近くたっても変わらない佐藤の脱力感が、同番組の魅力でもある。
「『うまくまわそう』と思ってもできないので、居酒屋でみんなでワイワイ楽しんでる感じでやっています。
そうすると、僕の “フニャ系大人” の部分がどんどん顔を出してきてですね……いつのまにか諸先輩方がやってきた、俳優然とした司会とは、かけ離れてしまったんです(苦笑)」(佐藤)
MCに抜擢されたとき、「フジテレビはなんでこんなこと許したの?」と本人がコメントしたほどの、誰もが驚く人選だった。しかし、それが意外なほどハマっているのだ。
フジテレビ局アナ時代に『カルトQ』『クイズ! ヘキサゴン2』を担当し、現在はフリーアナとして、同番組の出題を務める牧原俊幸氏(61)も、佐藤の司会ぶりに舌を巻く。
「挑戦者の方に寄り添いながら、自虐的な本音も織り交ぜ、けっして司会者として気取っていらっしゃらない。司会は初めてということなので、これは天性のものでしょう」
同番組の企画・演出を担当する千葉悠矢氏も、賛同する。
「クイズ番組の司会者って、『ここ間違えたら終わりですよ』とか、プレッシャーをかけるイメージが強い。でも二朗さんは真逆。
『なんだ? この問題』とか、『やったな、あと1問で100万円だぞ』って一緒に悩んだり、喜んだり、本当に視聴者に近い。二朗さんじゃなかったら、まったく違う番組になっていたと思います」