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永井豪が語る『ハレンチ学園』炎上の裏でパンツを求める大声援エンタメ・アイドル 投稿日:2019.09.13 20:00

永井豪が語る『ハレンチ学園』炎上の裏でパンツを求める大声援

 

デビルマン』『マジンガーZ』――。いまも日本男児の心を掴んでやまない、名作の数々を世に送り出してきた永井豪先生が、画業50年を突破した。半世紀以上にわたる「戦い」の歴史を紐解くべく、仕事場を訪ねた。

 

「なんであんなマンガを描くんだ! 子供向けのマンガに、色恋沙汰を入れちゃダメ。残虐なシーンもダメだ!」

 

 

 マンガ家の故・赤塚不二夫氏は、デビュー3カ月目だった新人時代の永井先生を呼び出し、こう怒鳴ったという。

 

 赤塚氏が問題にした作品は、『じん太郎三度笠』(1968年、『週刊少年マガジン』)。主人公が、ヤクザの親分の首を(うっかり)へし折って殺したり、死体で生け花を作ったりするなど、過激なギャグが描かれていた。

 

「怒られたその日の夜、考えたんです。僕がやろうとしているエロチックなものとか、残酷なギャグとかが、それまでのギャグマンガになかった方法だったからだろうか、と。

 

 だったら、徹底的にやるべきだろうと思いました。『赤塚先生がダメだと言ったことをやれば、大ヒット作が生まれるかもしれないな』と嗅ぎつけたわけです」

 

 ちょうどそのあと、月刊誌の読み切りを描く機会があった。

 

「急遽、中身を変更して、残酷シーンからスタートさせたり、女のコに毛皮の水着みたいな格好をさせたりしてみました。これを読んだ赤塚先生が、次になんて言ってくるかなと思っていたんですけど、何もありませんでした。

 

 僕は『つぶされてもいい、勝負してやろう』と思っているんです。雑誌はほかにもあるし、それでもダメだったら、石ノ森(章太郎)先生のところにアシスタントとして戻ればいい、と」

 

 この発想から生まれたのが、のちに代表作となる『ハレンチ学園』(1968年、『少年ジャンプ』)だ。色っぽさに特化した、新しいギャグマンガは、空前の大ヒットを記録した。

 

 その一方で、「けしからん!」と激怒したのが、PTAや教育関係者だった。

 

「『ジャンプ』の不買運動が起きているって担当者から聞いて、『何か悪いことしたんですか?』と聞いたら、『ハレンチ学園のせいです!』って(笑)。

 

 自分自身としては、どこまでが描いてOKなのか、限界を考えながら描いていたつもりで、まったく問題になるようなことを描いている意識がなかったから、ビックリしました。

 

 それから取材が殺到して、新聞やワイドショーでも『子供に悪影響を与える』という形で取り上げられました。だからちゃんと説明しようと、テレビにも出演しましたが、当時はただただ、一方的に叩かれるだけでした」

 

 しかし『ハレンチ学園』は、今でいう “炎上” をすればするほど、読者の人気を集めていった。当時「ジャンプ」の読者投票では、8割の支持を得ていたという。

 

「とにかく、読者の反響がすごかったですね。『もっと描いてください』『パンツ脱がしてください』っていうハガキが来るんです。『大人はもっとすごいのを見ている。僕らは知ってるぞ!』って感じなんですね(笑)。

 

 編集部としてもやめさせるどころか、続けてくれと。『何かあったら、編集長が体を張って説明に行く』と言われました」

 

『ハレンチ学園』はテレビドラマにもなり、最高視聴率32%を記録。さらに4度も映画化され、日本中を巻き込む大ブームとなった。

 

「『ハレンチ学園』は、マンガを読まない人にも僕の名前を定着させてくれた作品ですね」

 


(週刊FLASH 2019年9月24日号)

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